当記事では、ドスパラ「GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載」の詳細レビューをまとめている。Ryzen 7 5700X×RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。拡張性の高いミドルタワーケースを採用している。一時はドスパラが発表しているおすすめゲームデスクの第3位にランクインしていたが今は圏外となった。ドスパラとしてはそこまで力を入れていないようだ。Ryzen 7 5700X搭載モデルにミニタワーがないのも痛い。ミニタワーモデルの設定があればもう少し価格を抑えられそうだ。
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載という型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実はそれを分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載」は、R=シリーズ(Refine:洗練)、RM=M-ATX(ケース)、7R=Ryzen 7 5700X、R46T=GeForce RTX 4060 Tiということだ。
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載のスペック解説
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載 |
価格 | 179,980円(税込) |
CPU | Ryzen 7 5700X(レビュー) |
グラボ | GeForce RTX 4060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
ストレージ | SSD 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB550 |
おすすめ度 | Bランク |
評価 | ・コスパ 6.4 —–内訳—– ・ショップ評価 8.8 |
179,980円+送料3,300円で購入できる。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載の一台だ。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと標準的な構成といえる。電源ユニットは650Wだ。マザーボードのチップセットはB550となる。おすすめ度はBランクだ。コストパフォーマンスは6.4と標準より少し高い。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは価格が値上げ傾向にあるので、評価自体は悪くない。しかしながら、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは人気で多くのショップが幅広く取り扱っていることもあり、相対的に伸び悩んでいる印象を受ける。コストパフォーマンスの評価ほどおすすめ度は高くない。
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おすすめカスタマイズ
- CPU -
- CPUグリス ×
- CPUファン ×
- メモリ △
- SSD 〇
- 電源 ×
カスタマイズはSSDくらいに留めたい。カスタマイズ費用が高めで割に合わないというのが正直な感想だ。本体価格がもう少し安ければカスタマイズもやりやすかった。179,980円という価格ではカスタマイズで高くなるというデメリットを補えない。CPUは変更できず、Ryzen 7 5700X固定なので発熱量からCPUファン・CPUグリスはカスタマイズの必要はない。特に、CPUファンは社外製のものが採用されているので冷却性能は十分だ。
好みで変更するのはありだが、受けられる恩恵はほとんどなく、こだわりたい方にのみおすすめだ。GeForce RTX 4060 Tiの性能的に、メモリは32GBに変更しても無駄にはならない。ただ、12,100円かかるのは痛い。半額であればおすすめできた。低価格を特徴にしているGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載にはメモリ変更をおすすめしにくい。
唯一おすすめできるのはSSDだ。標準の500GBでは不足しやすい。OSなどのシステムや必須のアプリケーションで100GB程度使用すると、保存容量は400GBになる。最新のゲームは300GBを超えるゲームもあり、幅広くゲームをプレイできる性能を持つモデルには物足りない印象を受ける。SSDを1TBにまで増やすと、必須の容量を差し引いても900GBの保存容量を確保できる。ストレージは何をするにも必要となるので、余裕があるに越したことはない。
電源のカスタマイズは好みだ。このままGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載を使用するなら変更する必要はない。この先グラフィックボードやCPUを交換するなら余裕のある容量に変更しておくと便利だ。電源の交換は手間がかかるので、この先の使い方に合わせておくことをおすすめする。そういった予定がなければ変更しなくても問題ない。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz |
・240Hz ・144Hz |
・影Mod ・通常 |
・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解だ。
Ryzen 7 5700XとRTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。ゲームへの対応力は高く、多くのゲームを快適にプレイできる。GeForce RTX 4060 Tiの性能があれば、高リフレッシュレートも実現しやすく、144Hz環境を基準にできる。
Apex Legendsは240fpsの張り付きを目指すには少し心許ない。最低設定にすれば実現できるかもしれないという程度だ。概ね200fps以上を維持できるので、240Hz環境に適している。フォートナイトはApex Legendsよりも要求スペックが低い。少し前なら240fpsの張り付きも目指せた。しかし、アップデートで要求スペックが高まっていることから、240fpsの張り付きは設定を下げなくてはならなくなった。最低設定にすれば300fps程度は実現可能で、上手く設定すれば快適なゲームプレイができる。
マイクラは負荷の軽いゲームながら、チャンク表示を広げると負荷が大きくなる。影Modを導入した状態であれば、フレームレートが乱高下する場面もある。TNTなどの爆発が連発すればクラッシュしやすく、動くブロックが集まる場所では負荷が増大する。複雑な回路を作るなら影Modの導入はおすすめしない。2025年2月登場予定のモンハンワイルズは、オープンβ時点の要求スペックでは、GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載で到達できるくらい高かった。正式サービス開始後は要求スペックが引き下げられるようなので、より安定したゲームプレイが可能になるだろう。話題のゲームなだけに、対応できるかどうかで選択が変わるかもしれない。GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載の性能があれば安心できるラインだ。
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
AMD Ryzen 7 5700X(CPU)
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載では製品名の通りCPUにRyzen 7 5700Xを搭載している。8コア16スレッドというスペックを持つ。Ryzen 7 3700Xと比べて8%程度処理性能が向上している。Zen 3アーキテクチャを採用しており、登場から1年以上経過した旧世代のCPUだ。Zen 3アーキテクチャのCPU自体は2020年1月に発売されている。
旧世代とは言ってもRyzen 7シリーズだけあって性能は高めで現行のCore i5-13400に対しては同等に近いパフォーマンスが期待できる。旧世代であることから価格が抑えられており、搭載モデルはCore i5-13400よりもお得で選びやすい。性能よりもコストパフォーマンスに優れたCPUと言える。実用性も高いのでゲーミングPCの標準的なCPUになりつつある。なお、現行のRyzen 7 7700Xになると20%程度性能が高い。プラットフォームコストが掛かるため価格が跳ね上がってしまうのが難点だ。今でもRyzen 7 5700Xを選ぶ理由がある。
GeForce RTX 4060 Ti 8GB(GPU)
GeForce RTX 4060 Tiは、2023年5月24日に発売された最新のグラフィックボードだ。人気のRTX 3060 Tiの後継機で現行のミドルハイクラスのに位置する。処理性能は従来モデルのRTX 3060 Tiと比べて16%ほど高くなり、フルHDのみならずWQHDへも高い対応力を持っている。より環境を選ばなくなり、ゲームジャンルを選ばない性能となった。前世代のRTX 30シリーズ(Ampere世代)のRTX 3070に匹敵する性能を誇る。1世代の伸びとしてはそれほど大きいわけではないが、RTX 3060 Tiより以前のモデルからの買い替えなら意味を見いだせるはずだ。
CPUとGPUのバランス考察
Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4060 Tiのバランスは優秀だ。GeForce RTX 4060 Tiに対して、ボトルネックはほとんど存在しない。GeForce RTX 4060 Tiの性能をうまく引き出せるCPUと言える。ただ、Ryzenシリーズに最適化されていないゲームでは、パフォーマンスを発揮しにくいことがある。2020年以降のゲームでは大体が最適化されているものの、フレームレートが安定しないようなゲームも一部存在している。性能を重視して選択するモデルではないので、そういったマイナス部分も受け入れた上で選んでほしい。
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GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載の特徴
全体的にインパクトに欠けるモデル
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載は、ミドルタワーだったGALLERIA XA7R-R46Tをマイナーチェンジしたモデルだ。高騰する価格に対応するためにミニタワーケースを採用し、SSD容量を半減して値上げを抑えている。価格はあまり変わっていないが、構成や評価は少し下がっている。Ryzen 7 5700X搭載モデルと言えばコストパフォーマンスの高さが魅力だ。
もうすぐ登場から3年目ということで、旧世代のCPUとして価格が抑えやすい。その点で、価格を抑えきれていない当該モデルはおすすめしにくいというのが本音だ。旧世代のCPUを搭載していたGALLERIAシリーズは、価格を抑えつつ構成を充実させることで現行モデルと差別化を図っていた。その強みとも言える部分も鳴りを潜めている今のGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載は、コンパクトにまとまり過ぎてインパクトがない。
困ったらGALLERIAのRyzen 7 5700X搭載モデルをチェックしておけばいい。そういった評価もあったのは昔の話になりつつある。性能や価格で勝負のできない旧世代モデルははっきりと価値がない。セールやキャンペーンで化けるかもしれないが、大きく値引きされてようやく競合製品に対抗できるようになる。そんな立ち位置では、強力な製品の多いGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの中では埋もれてしまうだろう。
いかにGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルが高騰していたとしても苦しい状況と言わざるを得ない。もう少し特徴やポテンシャルがあれば期待を込めることもできた。今のGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載には何の期待も持てない。製品の販売が終了する直前に化ける可能性に期待するくらいしかない。
ゲームの安定性が気になる
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載の弱点はCPUにある。少し前のCPUということもあり、ゲームに対して最適化がうまくいっていない部分が目立つ。特に、最新のゲームなどにおいても、思っているより安定性を保つことができない場面がある。Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4060 Tiの組み合わせで快適にプレイできるゲームなら問題はない。
少し設定を下げないと快適にプレイしにくいようなゲームでは注意が必要だ。こういった特性が見られることから、最新のゲームも幅広くプレイするようなスタイルには適していない。海外のシングルゲームをプレイしたり、Modを多く適用したりするようなゲームはCPU負荷も高めだ。安定性を欠いてしまいやすい。一方で、特定のゲームをメインに考えている方には適している。
例えば、Apex Legendsやフォートナイトなど、話題のゲームは要求スペックがそれほど高くない。それこそ設定変更で対応できるレベルなら安心だ。2022年に登場したRyzen 7 5700Xは、当時から最適化の状況が重要になっていた。これはRyzenシリーズに限らず、Intel製CPUでも同じことだ。現行のように一定以上の性能があればカバーできるが、性能が不足しやすい旧世代ならではの問題だと考えていい。
こういう難点はあっても、人気のゲームは少し古いものが多い。Ryzen 7 5700Xだからプレイできないゲームはない。ここまでは60fps以上を目指す場合に起こりやすい事象だ。60fpsでプレイするなら、グラフィックボードの性能や設定でカバーできるので安心してほしい。それでも、今あえてGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載を選択するメリットはない。どういった用途を想定するにしても、他のモデルも候補に入れたい。比較の項目でおすすめのモデルをピックアップしているので確認しておいてほしい。
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競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVELθ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載 | LEVEL-M17M-144F-SLX |
ケース | ミドル | ミニ |
価格 | 179,980円 | 179,800円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザボ | B550 | B760 |
納期 | 翌日出荷 | 5-10日 |
基本保証 (延長) | 1年間 (最長5年間) | 1年間 (最長4年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
ショップの評価もドスパラと同等だ。納期に関してはGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載の方が早くなっている。翌日出荷のGALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載に対して、LEVEL-M17M-144F-SLXは5~10日だ。この点にマイナス要素に感じなければLEVEL-M17M-144F-SLXをおすすめしたい。サポートもドスパラ同様24時間365日対応だ。
パソコンケースレビュー
正面
ドスパラの新ケースとなっている。デザインハウスが設計したケースだけあってデザイン性が高い。ミニタワーケースとなっているが、従来のミニタワーよりは一回り大きくなっていてミドルタワーの差が縮まっている。違うのは高さだけで奥行きと幅はミドルタワーと共通だ。
右サイド
右サイドはシンプルで吸気口だけが設けられている。高さ分の吸気口があるのでエアフロー改善には効果的だ。ガンメタリックのケースが高級感を演出している。
左サイド
左サイドにも吸気口がある。また、一部クリアガラスパネルを採用していて中身が見えるようになっている。最近のモデルらしいデザインだと言える。
背面パネル
背面パネルについてはオーソドックスなものになっている。前面の両サイドから取り入れられた空気が上部及び後ろから排出してくれる。本体内部に熱がこもらないような工夫が見られる。140mmサイズの冷却ファンを搭載しているのも後押ししてくれる。
I/Oパネル
前面に斜めにI/Oパネルが配置されている。電源ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A x4、ヘッドフォン端子が設けられている。USBが4つもあるのは使い勝手が良い。
本体上部
本体上部にもメッシュ加工が施されていてここから熱を放出する仕組みだ。高性能なグラフィックボードやCPUを搭載していても発熱が問題とならない工夫がある。
本体内部
*GALLERIA RM5R-R36 5600X搭載ではないため一つの参考として欲しい
内部にはある程度の余裕がある。ガレリアブランドの場合ミニタワーケースでもサイズは大きめであることがわかる。
正面-LED
ケースの枠組みにLEDが配置されている。オシャレな演出だ。このLEDについては専用のソフトウェアからコントロールすることができる。
管理人による総評
GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載は、Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCとなっている。2024年から続く王道の組み合わせだ。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは、従来のGeForce RTX 3060 Ti搭載モデルよりも性能が高くなりWQHD環境への対応力が向上している。MMORPGなどではフルHDよりも大きい解像度が好まれる傾向にあり性能が高いのはプラスだ。フルHDであれば多くのゲームを240Hzで快適にプレイできる。
ジャンルを選ばない性能を有し本格的なゲームプレイにも対応可能だ。CPUにRyzen 7 5700Xを搭載しているのはポイントとなる。次世代のRyzen 7 7700搭載モデルと比べても価格が抑えることが可能だ。ただし、なかなか価格が下がらずやや目立たない存在となっている。競合モデルも多いので十分比較検討するとよいだろう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
179,980円 | 7 5700X | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR4 16GB | 500GB | B550 |