ドスパラが販売する「GALLERIA RM7C-R47S」のレビューをまとめた。Core i7-14700F×GeForce RTX 4070 SUPER搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。グラフィックスに、2024年1月に登場したばかりのGeForce RTX 4070 SUPERを搭載し、高い注目を集めている。登場からわずかな期間で1万円の値引きが適用され、非常にお得なモデルとなっていた。ところが、すぐに1万円の値上げで元の価格に戻ってしまった。しばらくは価格が上下しそうで、おすすめするタイミングは難しいように思う。GeForce RTX 4070 SUPERは、GeForce RTX 4070よりも性能が高く、GeForce RTX 4070 Tiよりも価格が安い。この特性をうまく活かすことができれば、有力な選択肢になってくれそうだ。定期的にチェックしておく価値がある。
GALLERIA RM7C-R47Sという型番はただの英数字の羅列に見える。実はその英数字を分解して見るとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA RM7C-R47S」は、R=シリーズ(Refine:洗練)、MicroATX(ケース)、7C=Core i7-14700F、R47S=GeForce RTX 4070 SUPERということだ。
当ページの目次
GALLERIA RM7C-R47Sのスペック解説
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM7C-R47S |
価格 | 282,980円 |
CPU | Core i7-14700F(レビュー) |
グラボ | GeForce RTX 4070 SUPER(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
ストレージ | SSD 500GB NVMe |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Cランク |
評価 | ・コスパ 6.4 —–内訳—– ・コスパ(CPU・GPUメイン) 4.3 ・構成 6.5 ・品質/サポート 8.4 |
各タイトルの対応表
Apex Legends | FORTNITE | パルワールド |
---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA RM7C-R47SはCore i7-14700FとGeForce RTX 4070 SUPERを搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。GeForce RTX 4070 SUPERはGeForce RTX 4070とGeForce RTX 4070 Tiの中間程度の性能を有する。その高い性能は、高解像度や高リフレッシュレートのような負荷の高い環境に適している。これだけの性能があれば、ゲームを選ばずプレイできる。Apex Legendsは240fps張り付きを目指せる。フォートナイトは最高設定でも360Hz環境にも対応できる。負荷の高い最新ゲームパルワールドも144Hzでプレイ可能だ。4KやWQHDにも強く、環境を選ばない性能が魅力だ。
GALLERIA RM7C-R47Sの性能まとめ
ゲーミングPCは、グラフィックボードやCPUなどパーツの集合体だ。ここではゲームプレイに重要なグラフィックボードとCPUについて細かく見ていく。PCに不慣れな初心者の方は、スペックや型番から性能をイメージすることは難しいはずだ。それぞれの性能と特性を知ることで、パソコンとしての性能が理解しやすいと考えている。
Core i7-14700F(CPU)
GALLERIA RM7C-R47Sに搭載されているCPUは、Intel第14世代の高パフォーマンスモデルであるCore i7-14700Fだ。末尾のFはCPU内蔵グラフィックス非搭載モデルを意味していて、グラフィックボード搭載が標準のゲーミングPCに採用されることが多い。旧世代Core i7-13700のマイナーチェンジモデルでコードネームはRaptor Lake-Refreshとなる。ゲーミング性能は3%前後の伸びに留まる。相対的な評価は高く、GeForce RTX 4070 SUPERなどのハイクラスのモデルとの組み合わせでもバランスを取れる。競合モデルであるRyzen 7000シリーズ(3D V-Cache)を圧倒している。ゲーミングCPUとしての不足はない。
ゲーム性能に対してマルチコア性能は大きく向上している。Eコアが4基増えて16コア24スレッドから20コア28スレッドとスペックアップしているので成長を感じられるはずだ。Core i7-13700から交換するメリットはない。ゲームプレイはもちろん、ゲーム実況や動画のエンコードなどの用途にも適している。趣味から作業までを幅広くカバーできるCPUとして、非常に高い評価と人気を誇っている。
GeForce RTX 4070 SUPER(GPU)
GeForce RTX 4070 SUPERは、2024年1月8日に発売されたグラフィックボードだ。GeForce RTX 4070無印より15%ほど性能が高く、GeForce RTX 4070 Tiより5%程度性能が低い。GeForce RTX 4070に近い価格とGeForce RTX 4070 Tiに近い性能という、両者のいいとこ取りができそうなモデルだ。両者の中間的な性能は、WQHD解像度や240Hzのようや高リフレッシュレートへの適性が高い。ゲームの環境を選びにくい性能で、ハイクラスらしいグラフィックボードと言える。価格を抑えることができれば、RTX 4070よりも評価の高い存在になりそうだ。
GALLERIA RM7C-R47Sの特徴&注意点
大幅な値上げで評価は暴落
GALLERIA RM7C-R47Sは、登場から1ヶ月ほどのわずかな期間に2度の値上げが適用となり評価を大きく下げている。総額33,000円の値上げ幅はいくらハイクラスのモデルとは言え大きすぎる。登場時点からまずまずの価格でスタートし、将来性にも期待されたモデルだった。暴落と言っていいほどの下げ幅は、GALLERIA RM7C-R47Sにあった期待をも打ち砕いた。
構成を削り、価格を抑えるのがGALLERIA Rシリーズの魅力だ。構成を削っても価格を抑えられないモデルは、単に乏しい構成の割高製品となってしまう。これは人気モデルになると踏んでいただけに、この変化と現在の有り様は残念でならない。これからのハイクラスを支えていく存在になれるモデルだった。ポテンシャルを秘めたモデルであることは間違いない。
今後の変化次第では再度トップクラスのモデルに返り咲くこともあるだろう。その明るい未来を予想させないのは、最近のドスパラの動向だ。ドスパラは価格変化が多く、値上げと値下げを繰り返してきた。現在のドスパラは値上げの比率が多い、価格は上下せずに上がりっぱなしだ。どこで価格を下げるのかわからない。
GALLERIAシリーズは、登場した時点が最も安く、徐々に価格を上げている。それがGALLERIA RM7C-R47Sをおすすめしにくくしている要素でもある。GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルは25万円台~27万円台に多い。GeForce RTX 4070搭載モデルは22万円台~24万円台である。中間のGeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルの理想的な価格は249,980円くらいだろうか。
登場時の価格が259,980円で、1ヶ月経たないうちに249,980円に変化した。ここからより理想的な価格に向かって変化していくと期待した。282,980円は上位グレードであるGeForce RTX 4070 Ti搭載モデルが選択できる価格だ。せめて競合しない価格に下がるまでは選択は避けたい。
構成が乏しく性能を活かしにくい
構成が乏しいのは大きなマイナスだ。まずはメモリ容量が16GBと平凡なのが悩ましい。GeForce RTX 4070 SUPERのような高性能なグラフィックボードを搭載したモデルにおいて、その性能を活かすためにメモリ32GBが推奨される。昨今のゲームの推奨環境にメモリ16GBが指定されることはよくある。ゲームだけをプレイするなら16GBで余裕でも、ゲーム以外のアプリケーションを同時に起動すると、16GBでは不足しやすくなる。
メモリ使用率は70%を超えたあたりからメモリ不足の予兆が現れる。高負荷な環境に耐えられる性能を有しているからには、性能にあった環境でゲームプレイをしたいと考えているだろう。そのために高性能なモデルを選択するはずだ。性能に見合った環境に対応できる構成は、ハイクラス以上のモデルにはとくに重要だ。その点で、GALLERIA RM7C-R47Sは少し心もとない。
性能に関わらないストレージにしてもそうだ。SSD 500GBは平凡過ぎる。今ではエントリークラスでも当たり前だ。性能の高いモデルはプレイできるゲームの幅も広がる。必然的に複数のゲームをプレイすることになるだろう。性能が低ければ特定のゲームに絞られるが、GALLERIA RM7C-R47Sでは最新のゲームを含む様々なゲームに興味が出てくる。性能の高いモデルほどストレージ容量は必要になると考えている。
ゲームに限らず、動画の撮影や配信など、ゲームに関連する用途への対応力も増す。ゲームの保存以外にもストレージを使用する率が高くなり、メモリだけではなくストレージ容量も性能を活かす構成に含まれる。価格を抑えるために最低限の構成を持つモデルは、価格が抑えられて輝く。
価格を抑えられないのであれば、せめて構成は充実させてほしい。GeForce RTX 4070 SUPERを搭載したGALLERIA RM7C-R47Sでプレイできないゲームはない。その性能の高さを活かした構成、構成に見合った価格のどちらかを手に入れなければ、おすすめすることはないだろう。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA RM7C-R47S | GALLERIA XA7C-R47S |
ケース | ミニ | ミドル |
価格 | 282,980円 | 294,980円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Core i7-14700F | Core i7-14700F |
GPU | RTX 4070 SUPER | RTX 4070 SUPER |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | 500GB NVMe | 1TB NVMe |
電源 | 750W GOLD | 750W GOLD |
マザボ | B760 | B760 |
納期 | 翌営業日 | 翌営業日 |
保証 | 1年間 (最大5年間) | 1年間 (最大5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
GALLERIA RM7C-R47Sをカスタマイズするなら、GALLERIA XA7C-R47Sを選ぶ方がいい。現在、GeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルで突出したモデルは少ない。GALLERIA XA7C-R47Sは構成に優れていることもあり、無難な選択肢だ。今のままではGALLERIA RM7C-R47Sをおすすめすることはできない。今後優れたモデルが登場する可能性はあるので、急いでいないなら少し様子を見るのもありだ。
パソコンケースレビュー
正面
右サイド
左サイド
背面パネル
I/Oパネル
本体上部
本体内部
内部にはある程度の余裕がある。ガレリアブランドの場合ミニタワーケースでもサイズは大きめであることがわかる。
正面-LED
管理人による総評(GALLERIA RM7C-R47S)
GALLERIA RM7C-R47Sは、Core i7-14700F×GeForce RTX 4070 SUPER搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。GeForce RTX 4070の価格とGeForce RTX 4070 Tiの性能を併せ持ったようなグラフィックボードは、これからのハイクラスを支える存在だ。Core i7-14700FはGeForce RTX 4070 SUPERとバランスが取りやすく、ゲームも作業もオールラウンドに対応できる。GeForce RTX 4070 SUPERの性能を活かしてゲームをプレイし、それを動画に収めてもCore i7-14700Fの性能があればエンコードも編集もさくさく処理できる。CPUとグラフィックボードがお互いのよさを引き出し合える構成と言える。
ゲームに対する性能は、ハイクラスというだけに非常に優れている。WQHD解像度を前提とするほど優れ、4K解像度にも対応可能だ。フルHDなら240Hz環境を構築するなど、ゲームに対しては圧倒的な対応力を有している。FPSでは高リフレッシュレートを、RPGのようなグラフィックを重視したゲームでは高解像度という具合に、環境を使い分けることができる。よりゲームへの没入感を高められるのがハイクラスの魅力と言える。これから登場してくるゲームも、スペックを気にせず遊べるので、ジャンルを選ばずゲームをプレイする方にもおすすめだ。値上げが続き評価を落としている。比較対象モデルも見ておくとよい。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
282,980円(税込) | Core i7-14700F | RTX4070SUPER |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 非搭載 |