ドスパラが販売する「GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載」のレビューだ。登場したばかりのIntel第14世代フラグシップCPU Core i9-14900KFを搭載している。Core i9-13900KFから換装された形だ。あくまでもリフレッシュモデルで性能的にそれほど大きな違いはない。
もちろん、旧モデルと同様に性能は折り紙付きで、ゲーム性能の高さと処理性能の高さからゲーマー以外にも選ばれるCPUだ。用途の幅は非常に広く、ゲームも趣味も作業も一台で完結できる。RTX 4070との組み合わせもよく、ゲーマーからクリエイター、ストリーマーにまでおすすめできるモデルに仕上がっている。
GALLERIA ZA9C-R47という型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実はそれを分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA ZA9C-R47」は、Z=シリーズ(Zealot:熱狂)、A=ATX(ケース)、9C=Core i9-14900KF、R47=GeForce RTX 4070ということだ。
当ページの目次
GALLERIA ZA9C-R47のスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載 |
価格 | 329,980円(税込) |
CPU | Core i9-14900KF(水冷) |
グラボ | GeForce RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD |
マザーボード | チップセットZ790 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 7.2 —–内訳—– ・コスパ(CPU・GPUメイン) 6.5 ・構成 6.0 ・品質/サポート 9.0 |
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
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・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載はCore i9-14900KFとRTX 4070を搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。Apex Legendsは240Hz環境で快適にプレイ可能だ。より負荷の軽いフォートナイトでは360Hz環境に対応できる。非常に優れたゲーム性能を有している。WQHDや4Kのような高解像度への対応力も高く、ゲームの環境を選びにくい性能が特徴である。
GALLERIA ZA9C-R47の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
Core i9-14900KF(CPU)
GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載には、最新のIntel第14世代Core i9-14900KFが搭載されている。従来の第13世代Core i9-13900KFのリフレッシュモデルであるため、性能差はほとんどない。ベンチマークで見ても1%未満の性能差だ。コア数もクロック数も変更されておらず、アーキテクチャも共通だ。スペック的にPコアの定格・最大クロックが0.2Hz、Eコアの定格クロックが0.2Hz、最大クロックが0.1Hz上昇した程度だ。第13世代最高性能のCore i9-13900KSと同等だ。
Core i9-13900KSと同等ということは、Core i9-13900KFやCore i9-13900Fもオーバークロックで近い数値が出せる程度の差しかない。これはゲーム以外の性能にも言えることだ。少なくとも、第13世代のCore i9からの買い替えにメリットはない。型番が最新であるだけで、中身に大きな変更がない。それでも優れた性能を有しているので、変わらずハイエンドクラスを目指すなら選択肢に入るCPUだ。Core i9-13900K搭載モデルと価格が変わらないのであれば選択しても後悔はないだろう。
GeForce RTX 4070(GPU)
当該モデルに採用されいているグラフィックボードはRTX 4070だ。現行ハイクラスの性能を有しており、従来のハイエンドクラスRTX 3080 10GBよりも2%ほど性能が高い。RTX 3080 12GBに対しては10%ほど低いのが残念だ。同型のRTX 3070やRTX 3070 Tiではなく、一つ上のGPUに匹敵している。
この性能の伸びは素晴らしく、ゲームへの対応力は光るものがある。WQHDやフルHDのような解像度に適しており、高リフレッシュレートを実現しやすい。4K解像度は60fps程度の安定は目指せるが、最新のゲームでは張り付きを実現できないものもある。それでも4K解像度はどちらかと言えば得意な部類に入るので、そこまで神経質になることはないだろう。
GALLERIA ZA9C-R47の特徴
CPU負荷の高い用途にも対応できる性能を持つ
GALLERIA ZA9C-R47は、CPUにIntel第14世代のフラグシップモデルであるCore i9-14900KFを搭載しているのが特徴のゲーミングPCだ。従来モデルのCore i9-13900KFのリフレッシュモデルでそこまで大きく性能が向上しているわけではないが、相対的な評価は高い。CPU性能の高さを活かした使い方に適したモデルと言える。
RTX 4070との組み合わせにより、安定したゲームプレイができる。その一方で、ゲームだけをプレイするならCore i9-14900KFである必要がない。CPU負荷の高い用途を想定していこそ輝くモデルだ。ゲームをはじめ、パソコンでできる幅広い用途をカバーできてこそ、選択する意味がある。身近なところでは、動画の編集やエンコード、負荷の高いゲームの配信が挙げられる。
最近はこういったクリエイター作業が一般的になっているため需要は大きいはずだ。配信や動画投稿も容易になり、ゲーマーが最も身近に感じられる用途だろう。複数のソフトやアプリケーションの起動も得意だ。ミドルクラスならCPU負荷の高さからカクつくような場面でも、負荷を感じにくいのがCore i9-14900KFの強みだ。
複数のソフトやアプリケーションの起動は、ゲームをプレイしながら攻略情報を見たり、動画の視聴も含まれる。動画の編集ソフト、動画の再生ソフトをゲームと合わせて起動するような時にも役立つ。アプリの使用スタイルは人それぞれある。あまり想定されていない使い方や起動方法にも安心して対応できる。
Core i7シリーズが優れた性能を持つようになった今も、CPU負荷の高い用途に関してはCore i9が頭一つ抜けている。生粋のゲーマーよりも、クリエイターやストリーマーの方がCPUを重視しているかもしれない。ゲーム以外の用途をどれだけ重要視しているかでCPUの価値や選択肢は決まってくる。
ゲームだけを考えるならより安価なCore i5やCore i7がいい。Core i9はCore i7と同等のゲーム性能と、Core i7を上回る処理性能を持つCPUと考えた方がわかりやすいはずだ。専門的なソフトも快適に動作させられるCPU性能あってのGALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載だ。ゲームを中心に考えているなら、あえて選択する意味はないかもしれない。
充実した構成でクリエイターにもおすすめ
GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載は、高い性能を支える構成にも注目したい。結果的にクリエイターの方にもおすすめだ。水冷ファン、DDR5-4800 32GB、NVMe 1TB Gen4、Z790を搭載しており、ハイクラスとしても優れた構成を持っている。CPUにオーバースペック気味なCore i9を搭載していることから、価格よりも性能や構成を重視している。
Core i9-14900KFは発熱量が高く、より冷却性能の高い水冷ファンが搭載されているのは大きい。Core i9-14900KFの性能を上手く引き出しやすい。熱が高くなるとパフォーマンスが低下するため、それを抑えられる水冷ファンはベストな組み合わせだ。性能を保持しやすいというのは長所と言える。
メモリ容量についてもゲームや作業にも重要な役割を果たす。また、DDR5-4800は処理が速く、優れたCPUとの組み合わせは効果的だ。メモリ容量はゲームで重要視されるが、実際にはゲーム以外の用途でも重要になってくる。Google Chromeのようなブラウザでは、1つのタブにつき200MB前後消費される。再生中の動画でなら1GB近くにまでなる。動画を見ながら調べ物に作業用のアプリケーションを起動すれば、16GBでは物足りなさを感じることもある。メモリ容量はブラウザを活用する方にも重視してほしい。
ストレージはNVMe 1TB Gen4だ。容量も然ることながら、より高速なGen4モデルだ。読み込みやファイルの移動にも適している。動画の編集など、様々な作業でファイルは移動させる場面があるはずだ。容量が大きくなるほど、ストレージの性能も体感しやすい。
マザーボードに採用されているチップセットZ790は、オーバークロックに対応している。ただ、オーバークロックは今はそれほどパフォーマンスを向上させにくい。PCIeスロットやレーンが強化されているため、拡張性の高さに注目したい。サウンドカードや作業に適したデバイスなど、何かを追加する時にスペースにもポートにも困らない。
GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載は、ゲーミングPCというよりもクリエイター向けモデルとも取れる。ゲームもできるクリエイター向けPCというのが素直な感想だ。Core i9-14900KFを搭載しているだえで、できることの幅が増えすぎて受ける印象が大きく変わったように思う。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVEL∞ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA ZA9C-R47 | LEVEL-R779-LC139KF-TLX |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 329,980円(税込) | 319,800円(税込) |
送料 | 3,300円(税込) | 2,200円(税込) |
CPU | Core i9-14900KF (240mm水冷) | Core i9-13900KF (360mm水冷) |
GPU | RTX 4070 | RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 32GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD | 800W GOLD |
マザボ | Z790 | Z790 |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
保証(延長) | 1年間(5年間) | 1年間(4年間) |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
すでに記載した通り性能差がそこまで大きくないのでCore i9-13900KF搭載モデルだから大きなマイナスということはない。また、CPUクーラーについてもLEVEL-R779-LC139KF-TLXの方がより大きなラジエーターを搭載しているのが強みとなる。GPU・メモリ・SSDは共通だ。電源ユニットはLEVEL-R779-LC139KF-TLXの方が50Wだけ大きい。マザーボードのチップセットもZ790で共通だ。どちらもオーバークロックに対応できる。
この2製品を比較すると、GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載は最新モデルであること、デザイン性に優れていることが特徴だ。ガラスサイドパネルを採用し、水冷CPUファンはRGBに対応している。ゲーミングPCらしく鮮やかな光を楽しめる。LEVEL-R779-LC139KF-TLXは実直に性能と価格を重視したモデルと言ったところだ。
ガラスサイドパネルはオプションで、水冷ファンは光らない。CPUも旧世代で価格も安いことから、デザインを重視しないならLEVEL-R779-LC139KF-TLXの方が適している。見た目も重要で、最新CPUに魅力を感じるならGALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載がおすすめだ。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA ZA9C-R47)
GALLERIA ZA9C-R47 14900KF搭載は最新のIntel第14世代Core i9-14900KFを搭載したゲーミングPCだ。24コア32スレッドと高いスペックを持ちゲームプレイ+αでの使用にも耐えうるほどだ。グラフィックスにはハイクラスのRTX 4070を搭載していてWQHD環境でのゲームプレイに適している。ゲームプレイだけを考えるならオーバースペックでCPU性能を落としてRTX 4070 Ti搭載モデルを選択するべきだろう。あなたが想定する用途をしっかりと考えよう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
329,980円(税込) | i9-14900KF | RTX4070 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 32GB | 1TB | 非搭載 |