LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITE


パソコン工房が販売する「LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITE」のレビューを行った。GeForce RTX 4070搭載で最安値クラスのモデルとなる。CPUに廉価なRyzen 5 4500を搭載することで最安値を実現した。正直GeForce RTX 4070とは性能のバランスが取れておらず、総合的な評価はそこまで高くない。人によっては扱いにくいと感じてしまうかもしれない。癖のある性能は、初心者向けとは言えない。

もう一つ理解しておくべきことは、最安値クラスとは言ってもそもそも他社BTOメーカーからRyzen 5 4500×RTX 4070を組み合わせたモデルがほとんど発売されていないことだ。大手BTOメーカーでも取り扱っていないところが多い。価格設定は優秀で、仮に競合製品があっても最安値クラスだ。ただ、ハイクラスのゲーミングPCとしては、CPU性能が少し心もとない。決して万人受けするモデルではないので、性能や特性をよく理解して選んでほしい。

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEのスペック解説

LEVELTheta

メーカーパソコン工房
ゲーミングブランドLEVELθ
製品名LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITE
価格169,800円(税込)
CPURyzen 5 4500(レビュー)
GPUGeForce RTX 4070(レビュー)
メモリDDR4-3200 16GB
SSDNVMe 500GB
電源650W BRONZE
マザーボードチップセットB550
おすすめ度Bランク
評価・コスパ
7.2

—–内訳—–
・コスパ(CPU・GPUメイン)
6.0

・構成
6.5

・品質/サポート
9.0

コストパフォーマンス評価は7.2だ。CPUとGPUをメインにした場合のコストパフォーマンス指標は6.0と標準的だ。コストパフォーマンス的にやや有利になりやすいハイクラスのゲーミングPCとしては異例だ。構成はメモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB・電源ユニット650W BRONZEと平均的で評価は標準的な6.5だ。品質・サポートは9.0と高評価である。24時間365日の電話サポートがあり、サポート体制が整っていることがプラスに働いている。これまでBTOパソコンを購入したことがない方でも安心できるだろう。

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各タイトルの対応表

FF15Apex LegendsFORTNITE
ff15
・4K


・WQHD
Apex-Legends
・240fps


・144fps
fortnite
・240fps


・144fps

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEはRyzen 5 4500とRTX 4070を搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。CPU性能が低いため、RTX 4070の性能を引き出しにくい場面がある。フレームレートが安定しにくいゲームもある。Apex Legendsは240Hz環境に対応できるが、240fpsの張り付きは難しい。200fps程度を目安にしておきたい。フォートナイトも同様に、240fpsの張り付きが難しいかもしれない。4KやWQHD解像度は得意なので、対人要素の強いゲームよりも、負荷の高いRPGに適した性能と言える。

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEのゲーミング性能まとめ

ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなどのパーツの集合体だ。CPUとグラフィックボードはゲームに対して、とくに大きな影響を与えるパーツだ。初心者の方は、CPUやグラフィックボードの型番やスペックを見ても性能をイメージしにくいはずだ。そのため、CPUとグラフィックボードの性能をグラフとスコアで直感的にわかりやすく解説している。

Ryzen 5 4500(CPU)

ryzen54500gamescore

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEに搭載されているCPUは、廉価なRyzen 5 4500だ。性能的には現行最低クラスのCPUとなる。ゲーミングPCにおいて最適なモデルというわけではなく、GeForce RTX 4070の性能を大再現に引き出すことが難しいことは理解しておこう。従来のRyzen 5 3500と比べて6%程度性能を伸ばすに留まっている。L3キャッシュの容量が半減となったことでスペックほど性能は伸びていない。ゲーミングPCで人気のCore i5-13400より30%以上ゲーム性能が落ちる。

ゲーム以外の用途でも、性能の低さは影響を与える。配信や動画のエンコードはあまり得意ではない。CPU負荷の高まる用途は苦手と言ってしまってもいいかもしれない。性能の特性的にゲーム向けと割り切った使い方が適している。Ryzen 5 4500の魅力は価格が安いことだ。搭載モデルの価格を抑えやすいため、選びやすい印象を受ける。

GeForce RTX 4070(GPU)

rtx4070gamescore

当該モデルではグラフィックスに、Ada Lovelace世代のハイクラスモデルであるGeForce RTX 4070を搭載している。非常に高い性能を有しており、人気のGeForce RTX 4060 Tiに対して15%以上高い。性能に関しては、ミドルハイクラスとは一線を画すハイクラスらしさがある。従来のGeForce RTX 3070に対しても同様の性能差があり、GeForce RTX 3080 10GBをも超えている。

GeForce RTX 4070の性能があれば、WQHDや4Kのような高解像度へも対応しやすい。ゲームに関してはGeForce RTX 4070を搭載していて困る場面は少ない。よほど高い負荷の環境を構築しない限り、十分なパフォーマンスがあるはずだ。最新のゲームも含めて、幅広くゲームをプレイする方におすすめしたい。WQHD解像度の使用率が高まっていることもあり、将来的にはGeForce RTX 4070クラスの性能が標準となるかもしれない。性能の寿命が長いのも魅力だ。

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LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの特徴&注意点

GeForce RTX 4070搭載最安値モデル

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEは、GeForce RTX 4070搭載モデル最安値モデルだ。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの多い価格帯である16万円台を実現できたのは驚異的だ。15万円前後というのは人気のある価格帯だ。本来であればミドルクラスからミドルハイクラスとなるが、その人気の価格帯でハイクラスのモデルを選択できる。

抑えられた価格こそLEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの魅力と言える。いかに安価なCPUを選択して価格を抑えても、なかなか18万円台を下回るのが難しかった。GeForce RTX 4070で16万円台を実現できたのはパソコン工房の新しいゲーミングブランド「LEVELθ」ならではだ。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの価格を見ても、LEVELθがユーザーにとって有用なモデルであることがわかる。

選びやすい価格設定を持つLEVELθは、圧倒的な支持を得てもおかしくない。ただ、この低価格は安価なRyzen 5 4500を搭載している恩恵だ。他のメーカーでは、Ryzen 5 4500とRTX 4070を組み合わせるモデルは少ない。バランスを考えると、GeForce RTX 4070にRyzen 5 4500では釣り合いが取れない。

GeForce RTX 4070搭載最安値というのは、競合製品の少なさによって成立している。コストパフォーマンスの評価があまり高くないのはこういった背景があるからだ。悪く言えば価格が安いだけのモデルということになる。もっとも、競合が少ないというのは、ニッチなニーズに応えられるという見方もできる。

高性能なグラフィックボードを重視するならLEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEは悪いモデルではない。必要かそうでないかは別として、選択肢が広がるのはよいことだ。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEに関しては、コストパフォーマンス以外の部分に注目してほしい。ハイクラスのゲーミングPCを最安値で選択できる。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの魅力はこの一言に尽きる。

CPU性能の低さがネック

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの弱点は、ハイクラスのGeForce RTX 4070に対してCPUが現行最低のRyzen 5 4500を搭載していることだ。一世代落ちる上に、アーキテクチャで見ると2世代落ちるCPUだ。競合モデルであるCore i5-13400Fよりも大きく性能が低く、GeForce RTX 4070と性能のバランスを取ることは難しい。

ゲームプレイではCPU性能が軽視されがちだが、CPU性能が低いと負荷をダイレクトに感じる場面が増える。要求スペックが低くても、オブジェクトやNPCが増えるだけで負荷が増加する。RPGでは軽い場所と重い場所がはっきりとわかる。また、FPSでも練習モードなどでBOTを多く並べたり、エフェクトが重なる投擲武器を使用したりすると負荷を感じることもあるはずだ。

特にBOTとオブジェクトが一気に集まると、ハイエンドクラスでも100fpsを維持するのが難しいこともある。要求スペックが低く、ロークラスでも対応できるようなゲームでも影響を受ける。CS2やVALORANTでも確認できることなので、対人要素の強いゲームでは不利に働くこともある。Ryzen 5 4500は価格を抑えやすいCPUであるため、LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの強みにも弱みにもなる。

CPU性能が重要ではないゲームなら、RTX 4070の恩恵を大きく受けられる。CPU性能が重要になると、RTX 4070よりもRyzen 5 4500のマイナスが大きい。性能はハイクラスであっても、プレイできるゲームが限定される可能性もある。いかにハイクラスであっても、設定を下げてプレイすることをおすすめしたい。

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競合モデルとの比較

ブランド名LEVELθNEXTGEAR
イメージLEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITEnextgear
製品名LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITENEXTGEAR JG-A7G6T
ケースミニミニ
価格169,800円(税込)169,800円(税込)
送料2,200円(会員無料)無料
標準保証1年間3年間
CPURyzen 5 4500Ryzen 7 5700X
GPURTX 4070RTX 4060 Ti
メモリDDR4-3200 16GBDDR4-3200 16GB
SSDNVMe 500GBNVMe 1TB
電源650W BRONZE750W BRONZE
マザーボードB550B550
公式公式公式
レビュー当ページレビュー
比較対象はマウスコンピューターのNEXTGEAR JG-A7G6Tだ。価格はどちらも169,800円と変わらない。送料を考慮しても会員登録さえしていれば同等だ。標準保証期間に差がある。NEXTGEAR JG-A7G6Tは標準で3年間と長い。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの3年保証に掛かる費用は16,979円だ。意外と3年間の保証がついているのは強みとなる。

両モデルではCPU・GPUに違いがある。NEXTGEAR JG-A7G6TではCPUにRyzen 7 5700Xを、グラフィックスにはGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。CPU性能はRyzen 7 5700Xが上だ。また、SSD容量及び電源容量にも優れていて総合的な評価はNEXTGEAR JG-A7G6Tの方が高い。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEは、グラフィックボードの性能が高いこと以外に上回る箇所がない。

構成やゲームに対する汎用性を考えればNEXTGEAR JG-A7G6Tの方がおすすめしやすい。保証も標準で3年あるため、初心者の方でも安心して選べるはずだ。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEは少し尖った性能で、ある程度性能に関して知識が必要だ。CPUとグラフィックボードの特性を知り、どういったゲームに適しているかを見て判断してほしい。

パソコンケースレビュー

LEVELθは2023年12月7日に登場した新しいシリーズだ。ミニタワーケースを採用しており、ゲーミングPCらしいデザインが特徴だ。最大240mmの水冷クーラーも搭載可能で、拡張性にも優れたケースである。

正面

Thetashoumen
これまでのLEVEL∞シリーズを踏襲したような、真ん中にLEVELθのロゴがあるシンプルなデザインだ。下部にThermaltakeのロゴがあるように、Thermaltake製のS100 TGシリーズをベースとしている。白色に溶け込むような目立たないロゴが、ケースのよさを引き出しているように見える。

左側面

Thetaleft
左側面は中身を全て確認できる大きなガラスパネルを採用している。LEDファンとの相性もよく、5割程度がガラスパネルのケースと違って見栄えがよい。白色ケースではLEDファンは青色発光になる。光を反射する白色によく合うカラーだ。

左側面カバー

Thetaswing
左側面はスウィングドアになっており、簡単に開閉ができる。増設などで内部を触る機会が多い方にとっては、有用な開閉システムと言える。一方で、スライド方式と違い、カバーを開くスペースが必要になる。PCワゴンのようなところに設置すると、開閉に一手間あるかもしれない。設置場所に少し気を遣う必要があるのはデメリットとなるかもしれない。

右側面

Thetaright
右側面にはとくに何もない。フロント側にエアホールがあるくらいだ。

天板

Thetatenban
本体上部の天板には2基のLEDファンと防塵フィルターがある。フロントファンは増設できるが、主なエアフローはこの天板部分のファンから行う。少し特殊な構造ながら、冷却性能の評価は高い。I/Oパネルも天板部分に設置されている。天板のほとんどはフィルターに覆われていることからわかるように、比較的大きめのファンも取り付けられそうだ。

I/Oパネル

Thetaiopanel
天板のI/Oパネルには、電源・リセットボタン・USB3.0 x1・USB 2.0 x2・イヤホンマイクの入出力端子がある。構成は標準的だ。気になるのはフロント部分に横一列に設置されているところだ。パソコンの設置場所によっては少し邪魔になるかもしれない。とくに、上部にスペースのない場所では、USBを接続することが難しくなる。ケース正面はすっきりするが、利便性は少し落ちるかもしれない。

背面

Thetahaimen
LEVELθの白色ケースの魅力は、この背面部分も白に統一されている点だ。多くの白色ケースは、普通に設置すると見えない背面部分の色が黒や銀色である。しっかりと白く塗装されているのは評価したい。排気ファンのあるメッシュ部分も白く、PCIeスロットカバーも白い。背面I/Oパネルと電源部分は搭載するマザーボードと電源の色となる。背面I/Oパネルは銀色、電源は黒になりやすい。それを差し引いても、背面全体が白色に統一されているのは素晴らしい。

底面

Thetateimen
本体底面はよくある構造だ。電源部分は天板と同じハニカム構造に防塵フィルターだ。四隅の足に滑り止めがついているので、設置面を気にしなくていい。基本に忠実といったところだろうか。

管理人による総評(LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITE)

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITE

LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEは、Ryzen 5 4500×RTX 4070を搭載したゲーミングPCだ。CPUとグラフィックボードの性能はバランスが取れているとは言えない。どんなゲームでも快適にプレイできるGeForce RTX 4070を搭載していても、Ryzen 5 4500が足を引っ張る場面がある。癖のある性能は人を選ぶので注意したい。CPU負荷の低いゲームでは特段困ることはない。

むしろ、Ryzen 5 4500を搭載していることで価格を抑えられるというメリットが大きい。LEVEL-M1P5-R45-TLX-WHITEの良し悪しはプレイするゲームによって変わってくる。FPSやバトロワ系のゲームでは、フレームレートが安定しにくいので扱いにくさがある。海外の最新RPGなどであれば、ある程度快適にプレイできる。

グラフィックボードの性能の高さを活かすことができれば、コアなゲーマーにも受け入れられるはずだ。それだけに、性能を理解している上級者向けのモデルとも言える。RTX 4070搭載最安値モデルは、誰にとっても魅力的に見えるかもしれない。性能自体かなり尖っているので、選択する際は慎重に吟味してほしい。

価格CPUグラボ
169,800円(税込)Ryzen 5 4500RTX4070
メモリSSDHDD
DDR4 16GB500GB非搭載