Core i5-6400画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当記事では、Core i5-6400のスペック&性能ベンチマークを検証している。Haswell世代のCore i5-4460の後継モデルだ。4コア4スレッドとかなりスペックは控え目でそれほど高い性能を持つCPUではない。一般的な使用では十分な性能となっているが、ゲーミングPCに搭載するCPUとして考えると少し実力不足だろう。

ビジネス用途として考えれば2025年時点でも十分使える。次世代のモデルは「Core i5-7400」となる。第7世代ではそれほど性能が伸びず評価はいまいちだった。現行のCore i5-13400では10コア16スレッドと飛躍的にスペックが向上して性能も引き上げられている。Core i5シリーズの進化は眼を見張るものがある。

Core i5-6400の概要

基本スペック

Core i5-6400 Core i5-6500 Core i5-4460
メーカー Intel Intel Intel
コードネーム Skylake Skylake Haswell-R
プロセス 14nm 14nm 22nm
トランジスタ数 14億
ダイサイズ 177 mm² 177 mm² 177 mm²
CPUコア数 4 4 4
スレッド数 4 4 4
定格クロック 2.7GHz 3.2GHz 3.2GHz
最大クロック 3.3GHz 3.6GHz 3.4GHz
L3キャッシュ 6MB 6MB 6MB
対応メモリ DDR4-2133 DDR4-2133 DDR3-1600
内蔵グラフィックス HD Graphics 530 HD Graphics 530 HD Graphics 4600
CPUクーラー 同梱 同梱 同梱
PCI-Express Gen 3.0 Gen 3.0 Gen 3.0
TDP 65W 65W 84W
MSRP $182 $192 $187
発売日 2015/09/02 2015/09/02 2013/09/01
Core i5-6400のスペックを見ていこう。Haswell世代のCore i5-4460の後継モデルで、プロセスが22nmから14nmへと微細化されている。ダイサイズは177m㎡と共通だ。プロセスが変わってもダイサイズは変わっていない。基本的なアーキテクチャは維持されているということだ。

CPUコア/スレッド数は4コア4スレッドと変わっていない。Core i5-4460と比べて定格クロックは21%低く、最大クロックも3%低い。Core i5-6400は、プロセスの微細化でパワー効率が上がっているためクロック周波数が引き下げられていても性能では上回る。

L3キャッシュは6MBと共通だ。メモリ規格はDDR3-1600からDDR4-2133へと変更されている。内蔵GPUもHD Graphics 4600からHD Graphics 530へ進化した。TDPが84Wから65Wへと22%引き下げられているのはハイライトだ。14nmプロセス採用のメリットだと言える。価格はどちらも同じ$182だ。Core i5-6400は二年振りに発売されたモデルだ。

上位モデルであるCore i5-6500になるとクロック周波数が高くなる。定格クロックはCore i5-6500の方が20%高く、最大クロックもCore i5-6500の方が10%高い。L3キャッシュ容量は6MBと共通だ。対応メモリ・内蔵GPU・TDPにも変更はない。価格差は$10と小さい。

総合性能(マルチコア)

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総合性能を見ると目を向けられないほど性能が低いCPUであることがわかる。現行モデルであるAlder Lake世代のCore i5-12400との性能差はとてつもなく大きく全く別物のモデルとなっている。さすがに7年の月日は時間が経ちすぎたと言えるだろう。

Pentiumシリーズと比べると当然性能は高いが、ゲーミング用途で考えると物足りなさがある。後継モデルであるCore i5-7400になると性能は上がっているもののそれでも現行の最下位モデルであるCore i3-12100には遠く及ばない状態だ。すでに役目を終えたCPUと考えてよさそうだ。

Core i5-6400の現時点での評価【2025年】

ゲーミングPC搭載CPUとしては不向き

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当該CPUに関しては販売当時から評価は大きく変わっていない。いくら安くてもゲーミングPCに搭載するCPUとしては不十分だ。これはCore i5-6400が発売された当時からずっと言い続けてきたことだ。今でこそCore i3やCore i5シリーズでも対応できるようになったがこの時代のモデルでは対応しにくい。

Cyberpunk 2077のように負荷の高いタイトルが注目されている今、CPUの妥協は好ましくない。フォートナイトなどのシューティングゲームでも高リフレッシュレートを実現するにはある程度のCPU性能が必要だ。今後も要求スペックの底上げは行われるだろう。完全に時代に取り残されてしまったモデルだと言える。さらに、グラフィックボードについてもRTX 30シリーズの登場で大きく性能がアップしている。

特にGeForce RTX 4060 Ti以上のグラフィックボードを搭載する予定のある方やそれに匹敵する高い性能を持つグラフィックボードを搭載している方はCPUがボトルネックとならないようにしたい。やはり、時代に合わせてCPU選びをすることが大切だろう。GTX 1050やGTX 950など旧世代の50番台のグラフィックボードと合わせるしか選択肢はない。それほど負荷の高いタイトルをしない方や設定にこだわらない方であれば対応できるボーダーラインだと言える。

中古価格は4,580円~

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中古価格は税込4,580円程度となっている。価格は非常に手頃だと言える。確かにこの価格帯で購入できるCPUは貴重だ。なお、2,990円のモデルはヒートスプレッダーに傷があるため安く提供されているだけだ。現行のエントリークラスのCore i3-13100Fでも18,000円程度となる。1/3以下の価格で購入できるとなると飛びついてしまうのも無理はない。

安価なCeleron G6900でも10,000円で、性能的にはCore i5-6400の方が高いのでCeleronなどの性能帯のモデルを探しているなら候補に入れてもよいかもしれない。もちろんゲーミング用途での購入は推奨しない。少し背伸びして最低でもCore i7-7700を選択するべきだ。新品ならRyzen 5 5500を候補に入れよう。予算的には10,000円以上のモデルを選択した方が満足度が高いように思う。極端に安いモデルはそれ相応の性能しかないのだ。

Core i5-6400販売当時の評価

搭載モデルの価格は安いが…

Core i5-6400を搭載しているパソコンはどれも10万円を切っているがほとんどおすすめできるものではない。もう少し予算を増やして、少なくともCore i5-6600K以上のCPUを積んでいるパソコンを選択したい。せっかく新しいPCを購入してもスペック不足で十分なプレイができないとなると本末転倒だ。購入を検討している方は慎重に判断してほしい。Core i5-6400は、第六世代のCPUで第四世代のi5-4460と同等程度の性能を持つCPUだ。

対応ソケットはLGA1151、対応チップセットはZ170・H170・B150・H110となる。オーバークロックには対応していないCPUなので、チップセットはZ170以外を推奨。グラフィックボードの相性としてはGTX 750やGTX 750 Tiがよいだろう。ただ出来ることなら避けたいCPUで、あえて選択する必要はない。

特定のゲームだけしかしないユーザー向け!

ゲーム目的であればある程度ジャンルを絞る必要があるため、広くゲームをプレイするユーザーにはおすすめできない。Core i5-4460が定格3.2GHz 最大3.4GHzであるのに対してi5-6400は定格2.7GHz 最大3.3GHzとゲーム用として考えると周波数は微妙だ。

周波数が全てではない。しかしながら、判断する基準の一つであり同じCore i5シリーズのCPUであることから性能は微妙なところ。それでも最新の第六世代ということで、中身も丸っきり同じではないため性能は同等程度。ゲームの処理には主に周波数が大きな影響を与えるが、コア数や基本性能の前提がある程度あってこそなので注意が必要となる。

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