gigabyteg7画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当ページでは、Core i7-10870Hのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。8コア16スレッドと高スペックなIntel第10世代のノート向けCPUだ。前世代のCore i9シリーズに匹敵するCPU性能を持っている。同じCore i7シリーズである「Core i7-10875H」のクロック周波数を落としたモデルという位置付けだ。Core i7-10875Hと同様にCore i7-10870Hのラインナップも増えて来ている。2024年8月時点でCore i7-10870H搭載の中古ゲーミングノートPCが販売されている。

後継モデルは、Tiger Lake世代の「Core i7-11800H」だ。8コア16スレッドとスペックを踏襲しつつプロセスが改良されてより高いパフォーマンスを発揮するモデルとなっている。Core i7シリーズは全て8コア16スレッドで統一される形になった。

よくわかる!!Core i7-10870Hの特徴まとめ

コードネームComet Lake
プロセス14nm++
コア/スレッド数8コア/16スレッド
定格/最大クロック2.2 GHz/ 5.0 Ghz
L3キャッシュ16MB
TDP45W
発売日2020年05月22日
価格$417
コメント 8コア16スレッドとCPU性能が高い
Core i7-10875Hよりも安価でコスパが高い
省電力性が高く性能を発揮しやすい
それほどラインナップが多いわけではない
評価・総合評価
6.5

・ゲーム評価
7.0

Core i7-10875Hの基本情報

基本スペック

Core i7-10870HCore i7-10875HCore i9-9880H
メーカーIntelIntelIntel
プロセス14nm++14nm++14nm++
コードネームComet LakeComet LakeCoffee Lake-R
CPUコア数8コア8コア8コア
スレッド数16スレッド16スレッド16スレッド
定格クロック2.20 GHz2.30 GHz2.30 GHz
最大クロック5.00 GHz5.10 GHz4.80 GHz
L3キャッシュ16MB16MB16MB
対応メモリDDR4-2933DDR4-2933DDR4-2666
TDP45W45W45W
価格$417$450$556
発売日Q2'20Q2'20Q2'19
Core i7-10875Hの基本スペックを見ていく。上位モデルであるCore i7-10875Hと基本的な部分は共通だ。同じ14nm++プロセスを採用している。8コア16スレッドとここまでは変わらない。クロック周波数が定格・最大共に0.10 GHz抑えられている。L3キャッシュは同じ16MBだ。TDPは45Wとなっている。価格差は$33だ。クロック周波数が0.1GHz低くても価格差がこれだけあればコスパの高さに期待できる。

前世代のCore i9-9880Hに似たスペックであることがわかる。つまり、フラグシップモデルだったCore i9シリーズと同等以上のモデルということだ。プロセスはCore i7-10870Hと同じ14nm++だ。core i7-5700HQ(2015年)から続くプロセスで少しずつ進化を遂げている。8コア16スレッドと共通だ。定格クロックが0.10 GHz高いが、最大クロックでは0.20 GHz劣る。L3キャッシュは同じ16MBだ。対応メモリもDDR4-2666となっている。価格は$556とCore i9シリーズだけあって価格が高い。

AMD製CPUと比較

Core i7-10870HRyzen 9 4900HRyzen 7 4800H
メーカーIntelAMDAMD
プロセス14nm++7nm7nm
コードネームComet LakeZen 2Zen 2
CPUコア数8コア8コア8コア
スレッド数16スレッド16スレッド16スレッド
定格クロック2.20 GHz3.00 GHz2.90 GHz
最大クロック5.00 GHz4.40 GHz4.20 GHz
L3キャッシュ16MB8MB8MB
TDP45W35W-54W35W-54W
価格$417--
発売日Q2'20Q2'20Q2'20
Ryzenシリーズとスペックを比較していく。Ryzen 9 4900HとRyzen 7 4800Hは同じZen 2アーキテクチャーを採用したCPUだ。いずれも8コア16スレッドとCore i7-10870Hと同じスペックとなっている。定格クロックはCore i7-10870Hの方が低く25%前後の差がある。最大クロックはCore i7-10870Hの方が高く14%-20%程度の差がある。

最大クロックが高い分ゲームプレイ時には有利になるだろう。L3キャッシュ容量もCore i7-10870HがRyzenシリーズの倍の16MBとなっている。消費電力については各ベンダーに依存する形だ。おおよそ同等の消費電力と考えてよい。発売時期は2020年第二四半期で同じだ。

Ryzenシリーズの価格は公表されていないが、搭載モデルの価格を見る限りRyzenシリーズの方が価格が安いと考えてよい。より安価なモデルを探している方はRyzen 7 4800H搭載モデルを検討するとよいだろう。ただし、ゲーミング性能についてはCore i7-10870Hの方が優勢なので価格と性能のバランスを考慮する必要がある。

Core i7-10870Hの最新評価【2024年】

i7-10870Hseinou2024年時点でのCPU性能を見ていこう。オリジナルのCore i7-10875Hとの性能差は2%-3%程度で同等だ。下位モデルのCore i7-10750Hと比べて20%程度性能が高い。8コア16スレッドというスペックは魅力的だろう。競合モデルであるRyzen 7 5800Hと比べると20%程度パフォーマンスが劣ってしまう。ただし、ゲーミング性能ではRyzen 7 5800Hを上回る。

価格が同じならCore i7-10870Hを選択する方が満足できるはずだ。次世代のCore i7-11800Hになると40%以上性能が向上する。アーキテクチャの進化は凄まじい。中古ゲーミングPC市場を見ると、Core i7-10875HやCore i7-10750H搭載モデルと比べるとラインナップは少ない。ややマイナーな存在といえるだろう。

Intel Core i7-10870Hの特徴【2020年】

8コア16スレッドの高パフォーマンスCPU

Core i7-10870Hは、8コア16スレッドとノート向けのCPUとしては最高峰のスペックを誇るモデルだ。長らく採用されている14nm++もComet Lake世代になって熟成されているように思える。パワー効率が上がりクロック周波数の引き上げが可能となった。14nmプロセスの限界地点まで来ている。

最大クロック周波数は5.0GHzを突破している。これだけのスペックを持つCPUならゲームプレイにおいても高いパフォーマンスを発揮できる。Core i7-10750Hよりもワンランク上のパフォーマンスが手に入る。L3キャッシュも16MBと余裕がありより快適に作業を行うことが可能だ。RTX 30700 MobileやRTX 3080 Mobileなどハイクラスのグラフィックボードとの相性も良好だと言える。

i7-10875Hよりも性能は劣るがメリットも多い

上位モデルであるCore i7-10875Hよりもスペックが劣る分パフォーマンスも劣る。それでも性能差で言えば数%に留まる。大きな差があるわけではないので、性能差を体感することは難しい。それでいて価格差が$33もありコストパフォーマンスに優れている。

さらに、クロック周波数が低い分省電力性が高く発熱が問題となりがちなゲーミングノートPCに適していると言える。発熱はデスクトップPC以上に神経質になるべき部分だ。CPUの性能を最大限に引き出しやすい。排熱に関してのコスト削減に繋がり価格的にも有利だ。

海外メーカーを中心に取り扱いがある

2021年2月時点ではCore i7-10870H搭載モデルはGIGABYTEやDellなどの海外メーカーを中心に取り扱いがある。国内のBTOメーカーでの主流はCore i7-10875HやCore i7-10750Hのままだ。Core i7-10875Hと比べるとほぼ同等の性能でより安価に購入できるCore i7-10870Hは魅力的なモデルだと言える。

今後Core i7-10870H搭載モデルが主流になる可能性も0ではないと考えている。もし国内メーカーからもラインナップが増えればユーザーにとって選択肢も増えてメリットが大きい。意外と細かく刻まれているノート向けCPUは興味深い。

Core i7-10870Hのベンチマーク一覧

Cinebench R20

cinebenchi7-10870hcinebench

Cinebench R20でのベンチマークではRyzenシリーズの2つが上回っている。定格クロックが高い点が有利なのだろうか。Ryzen 7 4800HとCore i7-10870Hの差は10%だ。上位のRyzen 9 4900Hになると15%となる。一方で、シングルスレッド性能では5%程度Core i7-10870Hが高い。Core i7-10875Hとの差は3%程度だ。価格差を考えるとCore i7-10870Hのコスパの高さが光る。6コア12スレッドのCore i7-10750Hとの差は43%と圧倒的だ。

Handbreak

handbrakei7-10870hhandbreak

動画のエンコード速度ではCore i7-10875Hとほぼ同等のパフォーマンスを発揮している。パフォーマンスの差は2%程度だ。これだけの差になるのであればCore i7-10870Hを選んでも後悔はしにくいはずだ。やはりRyzen 7 4800HやRyzen 9 4900Hがパフォーマンスが高い。Ryzen 7 4800Hとの差は23%と大きい。Ryzen 9 4900Hになるとそれ以上だ。クリエイター作業をメインに考えるのであればRyzenシリーズが有利だと言える。

PCMARK10

pcmark10i7-10870hpcmark10

Essentials Testは、CPUの基本的な性能を計測できるベンチマークだ。ウェブブラウザやビデオ会議などを想定している。Core i7-10870Hは、Core i9-9880Hと同等のスコアを出している。Core i7-10875Hとの差は3%だ。Ryzen 7 4800Hを僅かに上回っているのを評価したい。

Productivity Testは、エクセルなどビジネスを想定したベンチマークソフトだ。Productivity TestではRyzenシリーズに負けてしまっている。それでもCore i7-10875Hと同等のスコアを出していてパフォーマンスに納得できる。

Core i7-10870H搭載の中古ゲーミングノートPC一覧

Level∞ /Core i7/RTX3060/15.6inch(パソコン工房)

Level∞ Core i7RTX306015.6inch価格:111,984円
液晶:15.6インチFHD 144Hz
重量:不明
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 1TB
電源:ACアダプター

公式サイト

LEVEL∞ブランドのゲーミングノートPCだ。パソコン工房で購入できる。15.6インチFHDディスプレイを搭載したモデルだ。グラフィックスにはAmpere世代のミドルクラスであるGeForce RTX 3060 Mobileを搭載している。メモリ32GB・SSD 1TBと構成は抜群だ。クリエイティブ作業への適性も高い。

GS66-10UE-005JP(MSI)

GS66-10UE-005JP価格:125,820円
液晶:15.6インチFHD 300Hz
重量:不明
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
電源:ACアダプター

公式サイト

海外メーカーであるMSIブランドのゲーミングノートPCとなる。Core i7-10870H×GeForce RTX 3060 Mobile搭載のモデルだ。15.6インチFHDディスプレイを搭載している。対応リフレッシュレートは300Hzと驚異的だ。性能的には300Hzを活かすのは難しい。負荷が軽いタイトルでかつ設定を下げれば100fps以上は目指せる。

Core i7-10870H搭載のゲーミングノートPC一覧

GIGABYTE G5 KC-8JP2130SH(GIGABYTE)

GIGABYTE G5syoumen価格:149,380円(税込)
液晶:15.6インチ 240Hz
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載

Core i7-10870H搭載ゲーミングノートPCの中で最も安価なモデルだ。価格が安いからといって侮ってはいけない。最新のRTX 3060 Mobileを搭載していて高いレベルでのゲームプレイが可能だ。RTX 2070 SUPERに匹敵するゲーミング性能を持っている。240Hzモニターを活かすのに問題ない仕上がりだ。Apex Legendsやフォートナイト240Hzモニターを活かせるのは素晴らしい。

G-Tune E5-165(G-Tune)

E5-165価格:197,780円(税込)
モニター:15.6インチ 165Hz
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載

RTX 3060×i7-10870H搭載のゲーミングノートPCだ。165Hz対応モニターを搭載しているのがポイントだ。グラフィックスにはRTX 3060を搭載していてパフォーマンスを発揮しやすい。メモリ16GB、SSD 512GB NVMeと構成も十分だ。本体重量約1.73kgと同じサイズのノートよりも軽量化されている。持ち運びを考えている方にも最適だ。バッテリー駆動時間は約7.5時間と長めになっている。従来モデルよりも40%程度伸びた。

GIGABYTE G7 KC-8JP1130SH(GIGABYTE)

gigabyteg7価格:164,780円(税込)
液晶:17.3インチ 144Hz
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載

17.3インチの大型液晶モニターを搭載したゲーミングノートPCだ。リフレッシュレートは144Hzとなっている。FPSをプレイする上でこの滑らかさは一度体験すると変えることは難しいだろう。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も充実している。持ち運びを考えていないゲーマーの方におすすめだ。ゲームに没頭できる環境を構築することができる。

ALIENWARE M15 R4 プレミアム(ALIENWARE)

ALIENWARE M15 R4価格:249,980円
液晶:15.6インチ 300Hz
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:256GB
HDD:非搭載

ハイクラスのRTX 3070 Mobileを搭載したモデルだ。RTX 2080 SUPERと同等以上のゲーミング性能を持っている。300Hzモニターを存分に堪能することが可能だ。ここまでスペックの高いゲーミングノートがリリースされる時代なのだ。Core i7-10870Hとの相性も良好だと言える。メモリ16GB、SSD 256GBという構成だ。

ALIENWARE M17 R4 プレミアム(ALIENWARE)

ALIENWARE M17 R4価格:259,980円
液晶:17.3インチ 144Hz
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:256GB
HDD:非搭載

17.3インチの大型液晶モニターを採用している。エイリアンウェアの本気のゲーミングノートPCだ。リフレッシュレートは144Hzに引き下げられているが十分だろう。期間限定キャンペーン中なら安く購入することができる。メモリ16GB、SSD 256GBという構成だ。カスタマイズで増設することもできる。

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