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当ページでは、Ryzen 5 2400Gのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。2017年に第一世代Ryzenシリーズという傑作が生まれた。その時から多くのゲーマーが将来のRyzen APUに期待していたことだろう。ただ、先に結論を言うとRyzen 5 2400Gの内蔵グラフィックスでは満足のいくゲームプレイは難しい。
あくまでもCPUの紹介として記事をまとめているが、ゲーム用途で考えるべきではない。WEBデザインなどで簡単な3D処理を行うのであればおすすめしやすい。なお、後継モデルの「Ryzen 5 3400G」が登場しているが結果は同じだ。それほどパフォーマンスが向上したわけではなくゲーム用途には不向きだ。
総合評価 :15/100
ゲーム評価:5/100
- 4コア8スレッドの高コスパモデル(+)
- Radeon RX Vega 11搭載のCPU(+)
- Stealth coolerが標準搭載(+)
- HD環境下でのゲームプレイが前提(-)
当ページの目次
Ryzen 5 2400Gの概要、基本を押さえる!
仕様・スペック
5 2400G | 5 1400 | i5-8400 | |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen (Raven Ridge) | Zen | Coffee Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
トランジスタ数 | 49.5億 | 48億 | - |
ダイサイズ | 210 mm² | 192 mm² | 149 mm2 |
CPUコア数 | 4 | 4 | 6 |
スレッド数 | 8 | 8 | 6 |
定格クロック | 3.6GHz | 3.2GHz | 3.7GHz |
最大クロック | 3.9GHz | 3.4GHz | 4.7GHz |
L3キャッシュ | 4MB | 8MB | 9MB |
対応メモリ | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2666 |
GPU | Radeon RX Vega 11 | - | UHD Graphics 630 |
TDP | 65W | 65W | 65W |
価格 | $170 | $170 | $182 |
発売日 | 2018/02/12 | 2017/04/15 | 2017/11/02 |
コア数及びスレッド数は同じだが、定格クロック及び最大クロック数は15%ほどアップしている。また、このRyzen 5 2400Gでは新しい機能としてPrecision Boost 2が搭載されていてより効率的にクロックス周波数を上げることができる。CPU内蔵グラフィックスには、Radeon RX Vega 11を採用し簡単なゲームプレイもできるということだ。これだけ変わっても価格も消費電力も同じなのは評価できる。
競合となるのは同じ価格帯のIntel Core i5-8400だろう。コスパが高いCPUとしてゲーマーに支持されているCPUだ。6コア6スレッドとゲームプレイにおいて最適に近いと言える。それでいて定格クロック3.7GHz、最大クロック4.7GHzと非常に高い。まさにゲーム向きのCPUだ。IntelのCPU内蔵グラフィックスであるUHD Graphics 630は、最低限の性能を持っているだけでRadeon RX Vega 11よりも少しだけパフォーマンスが落ちると考えてよい。
性能
性能が高くないことからゲーミングPCに採用されることの少ないIntel Core i3-10100にさえも及ばない。外付けのグラフィックボードを使用すればある程度のゲームプレイはできるかもしれないが、やはりCPU性能がボトルネックとなってしまう可能性が高く推奨しない。ビジネスモデル+αで考える方がよいだろう。
Ryzen 5 2400Gの最新評価【2024年】
Ryzen 5 2400GははっきりとゲーミングCPUとしては力不足だ。どのような用途であれ選択するのは避けた方がよい。Intel第4世代のCore i5-4590やCore i5-4460と同程度の性能では十分なパフォーマンスを得られない。Core i5-4590などは登場時から性能的に評価していなかった。Ryzen 5 2400Gが中古で5,980円~と格安だが価格に釣られないようにしよう。
次世代モデルのRyzen 5 3400Gでも性能はそれほど高くない。なぜかRyzen 5 3400Gは価格が11,980円と高めだ。これだけの予算を出すのであれば同じ価格でより高性能なRyzen 5 3500を購入できる。基準とする20,000スコアに届いていないもののRyzen 5 2400Gよりも幾分ましだ。Ryzen 5 4500なら20,000スコアを超えていて10,000円前後で購入できる。
Ryzen 5 2400Gの特徴&注意点まとめ
内蔵GPU Vega搭載でゲームがプレイ可能となる
Ryzen 5 2400GにはCPU内蔵グラフィックスとして性能の高いRadeon Vega 11が搭載されている。ゲームのベンチマークを検証すると正直フルHDは厳しいことがわかる。HD環境ならある程度ゲームを楽しむことができる。AMDによると、低設定ならフルHDでもAAAタイトルのゲームプレイができるということだが、あまり期待はしない方がよさそうだ。
確かにIntelのオンボードと比べて明らかに性能が高い。HD環境ならおよそGT 1030並のパフォーマンスを持っていると考えてよさそうだ。Ryzen 5 2400Gは、11個の演算ユニットを持つVegaベースのグラフィックエンジンを特徴としている。下位のRyzen 3 2200Gは8個の演算ユニットに抑えられている。44個のテクスチャユニット、704個のストリームプロセッサーを持つ。
クアッドコアCPUに搭載するものとして素晴らしい。外付けグラフィックボードであるRadeon RX Vega 64の4096個のストリームプロセッサーと比べると薄れてしまう。メモリコントローラはDDR4-2933をサポートしている。改善されたメモリのオーバークロックパフォーマンスも魅力だ。Ryzen 5 1400やRyzen 3 1200から置き換わることになる。
CPUクーラー標準搭載
画像引用元:http://www.gdm.or.jp/
AMD Ryzen 5 2400GにはCPUクーラー「Wraith Stealth cooler」が同梱されている。アルミニウム製のシンクを持ちCPUの冷却に効果的だ。RAW現像などを想定しているならメリットがあるかもしれない。ただし、オーバークロックを前提とするならより高性能なCPUクーラーを搭載するべきだろう。あくまでも一般的な使用を想定している。ゲームをするぐらいなら問題ない。
内部的なお話(CCXデザインの変更&14nm+プロセス)
Ryzen 5 1400などの初代Ryzenシリーズとの大きな違いは、一つの4コアCCXデザイン及び14nm+プロセスを採用していることだ。これによりキャッシュレイテンシが改善されそしてクロック周波数を引き上げることに成功したと言える。従来モデルは2つのCCXを搭載していたためスペース的にAPUを搭載することが物理的に不可能だったのだ。CCX間同士のやり取りが発生することからレイテンシが発生することも課題だった。
一つのCVCXによって離れたコアグループとのやり取りが不要になり、結果的にメモリやキャッシュアクセスレイテンシが改善した。それぞれのCCXは通常8MBのキャッシュを持っていた。ただ、AMDは一つのCCXの持つキャッシュ容量を減らしたため、Raven RidgeチップのL3キャッシュは4MBになった。幸運なことにゲームプレイにおいては容量の大きさよりも低いメモリレイテンシを好むのでそれほど気にしなくても良いだろう。
14nm+アーキテクチャは、効率的で高いクロック周波数に貢献している。新しいRyzenチップはRyzen 5 1400と比べて400MHz数値を上げている。さらに、これらの古いCPUはデュアルコアのPrecision Boost機能を持っていた。しかし、新しいモデルでは最大500MHzまでブーストを掛けることができるマルチコアPrecision Boost 2を採用。
Ryzen 5 2400Gのゲームベンチマーク一覧
ベンチマークはHD環境(1280×720)+低設定でのfpsを計測している。GT1030のベンチマークは、Core i5-8400を使用している。FULL HDではまともな数値が出ないため省略した。
Far Cry Primal
Civilization 6
Battlefield 1
その他アプリケーションのベンチマーク
ここからはGPUではなくCPUの性能を見ていく。
Cinebench R15
Handbrake
Adobe Premiere Pro CC
7-zipファイルマネージャー
Ryzen 5 2400G搭載おすすめゲーミングPCランキング
STYLE-M1B3-R5G-VHS-K(パソコン工房)
CPU:Ryzen 5 2400G
GPU:Radeon RX Vega 11 CPU内蔵
メモリ:16GB DDR4
SSD:240GB
HDD:非搭載
電源:350W 静音電源 80PLUS
Ryzen 5 2400G搭載モデルとして最もおすすめの一台だ。他のモデルと同等の価格ながらメモリ16GB、SSD 240GB搭載と充実した構成が魅力。HDDが非搭載となっているので、クラウドを活用するかカスタマイズでHDDを追加すると良い。非常にコスパ高い一台に仕上がっている。
Regulus AR5-Q(ドスパラ)
CPU:Ryzen 5 2400G
GPU:Radeon RX Vega 11 CPU内蔵
メモリ:8GB DDR4
SSD:非搭載
HDD:1TB
電源:400W 静音電源 80PLUS
60,000円台という驚異的な価格設定となっている。これはAMDがIntelとの競争をしている結果生まれたものだ。メモリ8GB、HDD 1TBを搭載している。予算に余裕があればSSDをカスタマイズで追加すると良いだろう。Regulus AR5-QはRyzen搭載モデルとして最も売れているPCの一台だろう。セール・キャンペーン対象になることも多い。
LUV MACHINES Slim ARS310SD(マウスコンピューター)
CPU:Ryzen 5 2400G
GPU:Radeon RX Vega 11 CPU内蔵
メモリ:8GB DDR4
SSD:非搭載
HDD:1TB
電源:300W 80PLUS BRONZE
スリムタワーを採用したモデルだ。電源の違いはあるものの基本的には「Regulus AR5-Q」と同じスペックとなっている。ケースデザインで選択してしまって良いだろう。最短翌営業日サービスを利用すれば納期は早くなる。
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GPU | オンボード |
---|---|
メモリ | 16GB DDR4-3200 |
SSD | 960GB |
電源ユニット | SilverStone ST1500-TI |
マザーボード | Gigabyte AB350N Gaming WiFi |