当ページでは、Core i5-10200Hのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。Intel第10世代の後発モデルで、一足先にリリースされていたCore i5-10300Hのスペックを落としたCPUだ。ブーストクロック周波数が0.40GHzも引き下げられている。当然ゲームプレイにおいては不利になってしまう側面もあるが、最低限必要な性能は持っていると考えてよい。
ゲーミングノートPCを選ぶ際にはCore i5-10300H/Core i5-10200Hを最低基準にすれば失敗することはないはずだ。後継モデルは、「Core i5-11400H」となる。4コア8スレッドのCore i5-11300Hもリリースされているが、ラインナップがほとんどなく無視してしまってもよいだろう。
当ページの目次
よくわかる!!Core i5-10200Hの特徴まとめ
コードネーム | Comet Lake |
---|---|
プロセス | 14nm++ |
コア/スレッド数 | 4コア/8スレッド |
定格/最大クロック | 2.4 GHz/ 4.1 Ghz |
L3キャッシュ | 8MB |
TDP | 45W |
発売日 | 2020年09月17日 |
価格 | $250 |
コメント | 低価格帯のゲーミングノートPCで採用される クロック周波数が低い分fpsが落ちることがある 搭載モデルのラインナップはほとんど見かけない |
評価 | ・総合評価 5.0 ・ゲーム評価 5.0 |
Core i5-10200Hの概要
基本スペック
Core i5-10200H | Core i5-10300H | Core i5-9300H | |
---|---|---|---|
メーカー | Intel | Intel | Intel |
プロセス | 14nm++ | 14nm++ | 14nm++ |
コードネーム | Comet Lake | Comet Lake | Coffee Lake-R |
CPUコア数 | 4コア | 4コア | 4コア |
スレッド数 | 8スレッド | 8スレッド | 8スレッド |
定格クロック | 2.40 GHz | 2.50 GHz | 2.40 GHz |
最大クロック | 4.10 GHz | 4.50 GHz | 4.10 GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB |
対応メモリ | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics 630 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | $250 | $250 | $250 |
発売日 | Q3'20 | Q2'20 | Q2'19 |
唯一異なるのはメモリ規格がDDR4-2666からDDR4-2933へとアップグレードされている点だ。つまり、Core i5-9300HとCore i5-10200Hの性能差はメモリの差と言っても過言ではない。内蔵GPUについては630の数字がなくなりUHD Graphicsで統一されている。クロック周波数が引き上げられていて少しだけ性能アップを見込める。
Core i5-10300Hになると定格クロックが0.1GHz高く、最大クロックが0.4GHz高くなる。最大クロックが10%上がるインパクトは大きい。L3キャッシュ、対応メモリなどは共通となっている。価格は$250と同じだが、流通価格としてはCore i5-10200Hの方が安価だ。Core i5-10200Hの発売はCore i5-10300Hの4ヶ月後となっている。
当ページでは、Core i5-10300Hの性能レビュー及びベンチマークを紹介している。モバイル向け”H”シリーズの中でも手頃なCore i5-10300Hが登場した。コストパフォーマンスが高いCPUではないが、価格を抑 …
AMD製CPUと比較
Core i5-10200H | Ryzen 5 4600H | |
---|---|---|
メーカー | Intel | AMD |
プロセス | 14nm++ | 7nm |
コードネーム | Comet Lake | Zen 2 |
CPUコア数 | 4コア | 6コア |
スレッド数 | 8スレッド | 12スレッド |
定格クロック | 2.40 GHz | 3.00 GHz |
最大クロック | 4.10 GHz | 4.00 GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB |
TDP | 45W | 45W |
価格 | $250 | - |
発売日 | Q3'20 | Q2'20 |
純粋にスペックを見るだけでもRyzen 5 4600Hの凄さがわかる。その上で定格クロックも25%高い3.00GHzとなっている。最大クロックに関してはCore i5-10200Hの方が0.10GHz高い。L3キャッシュは同じ8MBで消費電力も45Wで共通だ。発売時期もほぼ同じと考えてよいだろう。
当ページでは、Ryzen 5 4600Hの性能レビュー及び搭載ゲーミングノートPCの紹介をしている。ノート向け第3世代Ryzen HシリーズのエントリークラスのCPUだ。Ryzen Hシリーズの最安値モデルだが6コア12 …
Core i5-10200Hの最新評価【2024年】
Core i5-10200HのCPU性能スコアは6,286だ。上位モデルであるCore i5-10300Hよりも5%程度低い。2024年時点ではかなり性能的に苦しいと言わざるを得ない。10,000スコアを基準にしたいところだ。ゲーミングノートPCの場合CPUもGPUも換装ができないため慎重に選ぶ必要がある。GPUはGeForce GTX 1650 Ti Mobileなど50番台が中心だ。もっとも2024年8月時点でCore i5-10200H搭載モデルを入手することは難しい。
ドスパラやパソコン工房などでも在庫はなさそうだ。Core i5-10300Hも同様に難しく同じ世代なら必然的にCore i7-10875HやCore i7-10750Hを狙うことになる。性能的にも頼もしい。Core i5シリーズなら次世代のCore i5-11300Hを選択肢に入れるとよいだろう。ただし、いずれにしてもCore i7シリーズと比べると中古のタマは少ない。
Intel Core i5-10200Hの特徴
4コア8スレッドのハイパフォーマンスモデル
Core i5-10200Hは、4コア8スレッドのハイパフォーマンスモデルとなっている。この末尾にHを冠するCPUは性能が高くゲーミングノートPCやクリエイターノートPCに採用されることが多い。性能よりも省電力性が重視されるビジネスモデルで採用されることは少ない。それだけ性能に関してはお墨付きというわけだ。
Core i7-10750HやCore i5-10300Hと比べると性能面で物足りなさがあるが、60番台ぐらいまでのグラフィックボードであれば性能がボトルネックとなる可能性は低く使い勝手がよい。CPUではなくグラフィックボードに投資するというのは案外悪くない。フルHD環境での高リフレッシュレートであれば十分対応できるのは嬉しい。
2024年時点ではやや性能的に物足りなさがある。Intel第11世代のCore i5-11400Hになると6コア12スレッドとコア/スレッド共に33%ずつ増える。結果的に性能は80%以上も伸びている。モバイル向けのハイパフォーマンスモデルの進化も凄まじいものがあるのだ。
低価格帯を支える貴重なCPU
単体価格$250と低価格帯を支える貴重なモデルだ。ゲーミングノートPC搭載されているCPUで最も安価で最も性能が抑えられたモデルだと言える。上位モデルであるCore i7-10750Hになると$395と一気に価格が跳ね上がってしまうことを考えるとCore i5シリーズはちょうどよいバランスを持っている。
上位モデルであるCore i5-10300Hと定価は同じだが、実売価格ではCore i5-10200Hの方が5,000円程度安くなっている。搭載モデルの価格を比較すれば一目瞭然だ。Core i5-10300Hとの性能と天秤に掛けると意外と狙い目なのではないだろうか。税込み10万円以下のゲーミングノートPCを探している方はぜひ選択肢に入れてほしい。
搭載モデルはi5-10300Hより格段に少ない
Core i5-10200H搭載ゲーミングノートPCはほとんどない。2021年2月時点で2機種しか存在していないのだ。魅力的に感じても選択肢がないのはデメリットだと言える。もしかしたら今後もう少しラインナップが増える可能性はあるが、Core i5-10300H搭載モデルより多くなることはないだろう。
反対にラインナップが少なくなってしまう可能性もあるのでタイミングを図る必要がある。特に国内BTOメーカーではそれほど増えないのではないかと思う。場合によってはCore i5-10300H搭載モデルも選択肢に入れるとよいだろう。選択肢の幅を狭めてしまうことはデメリットしかない。
Core i5-10200Hのベンチマーク一覧
Cinebench R20
これがCore i7-10750Hになると一気にスコアが高くなる。これは4コア8スレッドと6コア12スレッドの差が出ている形だ。Core i5-10200Hと比べて54%程度マルチスレッド性能が高い。ゲーム適性も大きく向上すると考えて間違いない。また、Ryzen 5 4600HはCore i7-10750Hよりも20%程度パフォーマンスが高い。AMD製のCPUも強力なライバルとなる。
Handbreak
もちろんHandbrakeでもコア/スレッドの多いCore i7シリーズが有利だ。Core i7-10750HとCore i5-10200Hとの差は25%程度と大きい。Ryzen 5 4600Hになると35%程度とさらに広がる形だ。省電力モデルのCore i7-10710Uに比べるとパフォーマンスは高いが、Hシリーズの中では最も性能が低い部類に入るということになる。
PCMark 10
Core i5-10200H搭載のゲーミングノートPC一覧
GALLERIA GCL1650TGF(ドスパラ)
価格:74,980円
液晶:15.6インチ 60Hz
重量:約2.1kg
駆動時間:約6.5時間
CPU:Core i5-10200H
GPU:GeForce GTX 1650 Ti
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
最安値クラスのゲーミングノートPCだ。税抜74,980円という価格設定はドスパラでしかできないのではないだろうか。これで利益が出ているのなら驚くしかない。15.6インチ60Hz対応のオーソドックスなモニターを搭載している。本体重量は約2.1kgとやや重めだ。グラフィックボードにはGTX 1650 Tiを搭載していてフルHD環境でのゲームプレイを前提にすれば十分対応できる。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も充実していて初心者の方でも選びやすいモデルだと思う。デスクトップパソコンを持っていても外出用に選択するというのもよいかもしれない。
GF65 Thin 10U GF65-10UE-063JP(MSI)
価格:163,455円
液晶:15.6インチ 144Hz
重量:約1.86kg
駆動時間:約7.0時間
CPU:Core i5-10200H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
MSIの最新ゲーミングノートPCだ。15.6インチ144Hzモニターを搭載している。ドスパラの「GALLERIA GCL1650TGF」よりも価格が高い分高機能なモニターを搭載していたり、純粋なゲーミング性能が高かったりと特徴がある。グラフィックボードにはAmpere世代のRTX 3060 Mobileを搭載。高リフレッシュレートモニターを活かすことができる。最新のタイトルでも快適にプレイすることができるのは嬉しい。メモリ16GB、SSD 500GBと構成も抜群だ。
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