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当記事では、モバイル向けGeForce GTX 1050 Tiの性能比較&ベンチマーク検証をしている。GTX 1050 Ti Mobileは価格が安く注目している方も多かったグラフィックボードだ。税込12万円台~購入できた。2024年時点ではやや性能的に苦しくなってきている。フルHD環境でならかなり設定を下げる必要がある。それでも価格重視で中古で搭載モデルがあるので選択肢に入れてもよいだろう。
PC向けのモデルを知りたい方は「GeForce GTX 1050 Tiの性能スペック」を参考にして欲しい。後継モデルは、Turing世代の「GeForce GTX 1650 Ti Mobile」だ。およそ30%のゲーミング性能が見込める。2022年時点ではGTX 1650 Ti Mobileを搭載したモデルの販売なく、その下位モデルである「GeForce GTX 1650 Mobile」が中心となる。
当ページの目次
GeForce GTX 1050 Ti Mobileの概要
デスクトップ向けモデルと比較
プラットフォーム | モバイル | PC |
型番 | GTX 1050 Ti | GTX 1050 Ti |
GPU | GP107 | GP107 |
CUDAコア | 768 | 768 |
ベースクロック | 1493MHz | 1291MHz |
ブーストクロック | 1620MHz | 1392MHz |
メモリ形式 | GDDR5 | GDDR5 |
GPUメモリ | 4GB | 4GB |
メモリクロック周波数 | 1752 MHz | 1752 MHz |
バンド幅 | 112.1 GB/s | 112.1 GB/s |
消費電力 | 75W | 75W |
GTX 1050 Tiについてはやや特殊な形だ。同じGPU107を搭載していてCUDAコアも同じ768基となっているが、クロック周波数についてはPC版よりもモバイル版の方が高くなっている。ベースクロックは約15%、ブーストクロックは約18%高い。エントリークラスのグラフィックボードということもあってある程度クロック周波数のヘッドルームがあったのだろう。
当然デスクトップパソコンの方が消費電力の面からは有利だ。それでもゲーミングノートPCの冷却システムによってはデスクトップパソコンと同等のパフォーマンスを発揮することができる。Maxwell世代に比べるとデスクトップパソコンとモバイルパソコン向けグラフィックボードでの性能差は減ってきている。
他のモバイル向けモデルと比較
型番 | GTX 1050 Ti Mobile | GTX 1060 Mobile | GTX 950M |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Pascal | Maxwell |
GPU | GP107 | GP106 | GM107 |
プロセス | 14nm | 16nm | 28nm |
トランジスタ数 | 33億 | 44億 | 18.7億 |
ダイサイズ | 132 mm² | 200 mm² | 148 mm² |
SM数 | 6 | 10 | 5 |
CUDAコア | 768 | 1280 | 640 |
ベースクロック | 1493MHz | 1404 MHz | 993 MHz |
ブーストクロック | 1620MHz | 1670 MHz | 1124 MHz |
メモリ形式 | GDDR5 | GDDR5 | DDR3 |
GPUメモリ | 4GB | 6GB | 4GB |
メモリクロック周波数 | 7 Gbps | 8 Gbps | 1.8 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 192 bit | 128 bit |
バンド幅 | 112.1 GB/s | 192.2 GB/s | 28.80 GB/s |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x8 |
消費電力 | 75W | 80W | 75W |
補助電源 | 不要 | 不要 | 不要 |
発売日 | 2017/01/03 | 2016/08/15 | 2015/03/13 |
旧モデルのGTX 950M及び現行の上位モデルであるGTX 1060 Mobileと比較していく。GTX 950MはMaxwell世代のグラフィックボードでGPUはGM107だ。28nmプロセスを採用している。トランジスタ数は18.7億でダイサイズは148m㎡だ。SM数は5つでCUDAコア数は640となる。GTX 1050 Tiは14nmプロセスを採用していてGTX 950Mから半減だ。トランジスタ数が80%近くも増えているにも関わらずダイサイズは10%程度小さくなっている。
SM数は6つでCUDAコアは768だ。ベースクロックが50%高く、ブーストクロックも45%高くなっている。メモリ形式もDDR3からGDDR5へとアップグレードされている。GPUメモリ容量は4GBと共通だ。メモリクロック周波数が3.9倍になり、バンド幅も3.9倍で112.1 GB/sとなっている。バスインターフェースもPCIe 3.0×16となった。消費電力は75Wと共通だ。
上位モデルであるGTX 1060 Mobileは16nmプロセスを採用している。トランジスタ数が35%増えて44億だ。ダイサイズも50%大きく200m㎡となっている。SM数も66%アップで10だ。CUDAコアも1280に到達した。ベースクロックはGTX 1050 Ti Mobileの方が6%高く、ブーストクロックはGTX 1060 Mobileの方が3%高い。メモリ形式はGDDR5と共通で、GPUメモリ容量は50%アップで6GBとなる。
メモリクロック周波数も15%アップで8 Gbpsとなる。メモリバスも192 bitと広くてバンド幅も70%アップで192.2 GB/sとなる。GTX 1060 Mobileになるとメモリ周りも強化されている。バスインターフェースはPCIe 3.0×16と共通だ。消費電力は5W増えて80Wだ。どちらも補助電源は不要となっている。
総合性能
GTX 1050 Ti Mobileは、GTX 970Mよりも高いゲーミング性能を持つグラフィックボードだ。Maxwell世代からPascal世代になって大きくパフォーマンスが向上したと言える。2024年時点でもこれぐらいの性能があれば納得できるはずだ。
現行モデルであるTuring世代のGTX 1650 Mobileとの性能差は10%程度と許容範囲内だろう。GTX 1650 Ti Mobileになるとさらにワンランクパフォーマンスが向上する。50番台のグラフィックボードも少しずつ性能が引き上げられている。
GeForce GTX 1050 Ti Mobile搭載ゲーミングノートPCの特徴
GTX 1060 Mobileに次いで人気が高い
GTX 1050 Ti Mobile搭載ゲーミングノートPCは人気が高い。BTO大手のドスパラで上位に食い込んでいるためそれなりに売れていると言えるだろう。上記のランキングはドスパラの売れ筋モデルを紹介している。GTX 1060 Mobile搭載モデルに次いで第二位だ。ただし、ドスパラは新モデルなどを無理矢理ランキング上位に入れることがあるので慎重に判断しよう。
人気が高いモデルのため各BTOメーカーでもラインナップがそこそこ充実している。価格が安いことでユーザーに売りやすいという側面があるのではないかと思う。G-Tuneやパソコン工房などのメーカーでもいくつかのモデルが販売されていることからも人気があることが伺える。もちろん海外メーカーでもMSI・ASUSなどから搭載モデルが販売中だ。
価格が安くコストを抑えたい方におすすめ!
GTX 1050 Ti Mobile搭載モデルは、GTX 1060 Mobile搭載モデルに比べて価格が安くコストを抑えたいライトゲーマーにおすすめだ。税抜き10万円台でも購入することができるのが最大のメリットだ。ゲームプレイに最低限必要なパフォーマンスを持つと考えてよい。
あまり予算がない学生や新社会人の方でもGTX 1050 Ti Mobileを最低ランクとして考えよう。これより下のGTX 1050 Mobile搭載モデルとなると性能的にかなり厳しくなってしまう。妥協すると満足のいくゲームプレイができなくなる。
GTX 1050 Tiのベンチマーク(デスクトップPC)
デスクトップ向けのグラフィックボードでのベンチマークを紹介している。モバイル向けとは異なる面もあるが、スペック的にも似ているので参考になる部分が大きい。モバイル向けのグラフィックボードだと同等あるいは最大10%程度劣ると考えておこう。ゲーミングノートPC本体に依存する側面が大きい。最高設定及び中設定でのフレームレートを計測。平均60fpsならある程度快適にゲームプレイができるという目安になる。
Hitman
Battlefield 1
Grand Theft Auto5
GeForce GTX 1050 Ti Mobile搭載おすすめ中古ゲーミングノートPC
Dell G3 3579(Dell)
価格:53,982円
液晶:15.6インチFHD
重量:不明
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 256GB+HDD 1TB
電源:ACアダプター
税込5万円台で購入できる低価格帯の一台だ。15.6インチFHDディスプレイを搭載している。Core i7-8750H×GeForce GTX 1050 Ti Mobileを搭載している。メモリ16GB・SSD 256GB+HDD 1TBと構成は必要十分だ。OSはWindows 10 Homeを搭載している。
GF63 8RD-475JP(MSI)
液晶:15.6インチFHD
重量:不明
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
電源:ACアダプター
リコレは豊富な中古ゲーミングノートPCのラインナップを持つ。Core i7-8750H×GeForce GTX 1050 Ti Mobile搭載のエントリーモデルだ。発売当時も低価格帯で人気の組み合わせだった。メモリ16GB・SSD 512GBと構成は平均的で不足はない。Windows 10 Proを搭載している。やや目立つ傷があることもあって価格が抑えられている。評価はCランク(平品)だ。
Spectre x360 15-df0010TX 5KX18PA#ABJ(HP)
液晶:15.6インチ4K
重量:不明
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 1TB
電源:ACアダプター
4Kディスプレイを搭載しているゲーミングノートPCだ。性能的には4Kでのゲームプレイは難しい。動画編集や画像編集などのクリエイティブ用途に最適だ。メモリ16GB・SSD 1TBと構成も十分だろう。
GeForce GTX 1050 Ti Mobile搭載おすすめゲーミングノートPC
FRGN370/WS(フロンティア)
116,800円 105,800円
モニター:15.6インチ フルHD非光沢液晶
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:8GB
SSD:480GB
HDD:非搭載
GTX 1050 Tiで最もおすすめなのはこのフロンティアのモデルだろう。税抜き10万円台と手頃な価格設定が最大の特徴だ。CPUにはハイクラスのi7-8750Hを採用。メモリ8GB、SSD 480GBと構成もそこそこ良い。持ち運び重視で考えるならストレージは付けずにクラウドサービスを活用しよう。モニターやキーボードなどにゲーミングPCらしさはないもののこのスペックなら文句なしだ。
GALLERIA GCF1050TGF-E(ドスパラ)
モニター:15.6インチ ノングレア
CPU:Core i5-8300H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:8GB
SSD:250GB
HDD:1TB
ドスパラのゲーミングPCブランド「GALLERIA」のノートパソコンだ。GTX1050Ti×i7-8750Hを搭載したローエンドクラスの一台。ドスパラはキーボードやデザインにこだわりが見られる。キーボードは青軸に近い高品質なもの採用。デスクトップパソコンと変わらない操作感を持っている。パソコン起動中のファンの音がやや気になるかもしれない。FRGN370/WSに比べてよりゲーミングノートPCらしいと言えるだろう。
GF63 8RD GF63 8RD-067JP(MSI)
モニター:15.6インチ ノングレア
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce GTX 1050 Ti Mobile
メモリ:16GB
SSD:256GB
HDD:1TB
税込み価格となっている。海外製のゲーミングノートPCとしては比較的手頃だ。15.6インチのモニターとなっている。赤と黒を貴重としたおしゃれな一台だ。ストレージにはSSD 256GB、HDD 1TBのダブルストレージを採用。国産のゲーミングノートPCより人とは違うモデルを選びたい方必見だ。
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