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当記事では、GeForce RTX 3060 Tiのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。RTX 2060 SUPER/RTX 2060の後継モデルだ。上位モデルであるRTX 3070の発売から1ヶ月と少し経ちついに60番台のグラフィックボードが登場となった。期待の最新GPUは従来のRTX 20シリーズに対して、どこまでの性能向上を見せるのだろうか。

RTX 3060 Tiは60番台ながらRTX 2080 SUPERよりも高いゲ-ミング性能を持つ。従来モデルであるTuring世代の実力派モデルに対する位置取りに注目したい。搭載モデルについては、「GeForce RTX 3060 Ti搭載おすすめBTOパソコン」を参考にしてほしい。価格帯としては税込み15万円~22万円だ。当然CPUによって価格に幅が生まれる形となっている。

このRTX 3060 Tiについては、2021年後半から一気に強力なモデルが登場してきた。人気モデルはRTX 3060 Tiが上位を占めている形だ。人気モデルだけあって中古市場に多くのモデルがある。搭載モデルについては、「GeForce RTX 3060 Ti搭載の中古ゲーミングPC一覧」を参考にしてほしい。

すでに後継モデルである「GeForce RTX 4060 Ti」がリリースされている。RTX 3070と同等のパフォーマンスを期待できる。DLSS 3.0をサポートしているのもハイライトだ。GPUメモリ容量が倍増となった。GeForce RTX 4060 Ti 16GBもある。

世代Ampere
プロセス8nm
CUDAコア4,864
ベースクロック1410 MHz
ブーストクロック1665 MHz
TDP200W
MSRP$399
中古価格37,980円~
発売日2020/12/02
よくわかる!!RTX 3060 Tiの特徴まとめ

  • (+)WQHD環境におけるゲーム適性が高い
  • (+)高リフレッシュレートを目指せる
  • (+)レイトレーシング性能も向上している
  • (+)価格高騰の影響で再度注目が集まる
  • (-)RTX 3070との価格差が大きくないモデルもある
  • (-)4K解像度はエントリークラスとなる

当ページの目次

RTX 3060 Tiの概要、性能・基本スペックを押さえる!

総合性能

RTX 4070 Ti38,219
RTX 309037,896
RTX 3080 10GB34,282
RTX 3070 Ti29,957
RTX 307028,194
RTX 4060 Ti28,036
RX 6750 XT27,986
RTX 2080 Ti26,552
RX 6700 XT25,895
RTX 3060 Ti24,213
RTX 2080 SUPER23,712
RTX 208022,590
RTX 406022,408
RTX 2070 SUPER22,276
RTX 207020,387
RTX 306020,322
RTX 2060 SUPER19,336
RTX 206017,012

RTX 3060 Tiの性能は、Turing世代におけるハイクラスに属するRTX 2080 SUPERを超えている。従来モデルの60番台とは全く異なるモデルとなっていることがわかるはずだ。ただし、これはあくまでも総合的な評価である。ゲームタイトルや環境によってはRTX 2080 SUPERが上回る場面も確認されている。数値では上回っているが、評価の上では同等として見ておく方がいいかもしれない。

RTX 3060 Tiの総合的な評価を高める要因にリアルタイムレイトレーシングへの対応力の高さが挙げられる。RTX 20シリーズで初めて採用された機能で、その2代目となるRTX 30シリーズではこのレイトレーシングに本格的に乗り出した。次世代のゲーム環境への対応力が評価の高さに繋がっている。それらの機能を除外して考えるとRTX 2080 SUPERに分があると言えるかもしれない。しかしながら、価格を考えるとRTX 3060 Tiを避ける理由にならない。

最新の60番台が従来のハイエンドに並ぶ。これはGTX 1060がGTX 980に並んで以来の快挙だ。RTX 2080 SUPERに対して優劣を競う時点でRTX 3060 Tiの優秀さが分かるはずだ。総合的な性能で言えばRTX 3070にも決して負けていない。流石に下位のTiは上位の無印にとって脅威だ。ただ、性能差はしっかりある。RTX 2060 SUPERとRTX 2070 SUPERほどは離れていない。

4Kを目指すならRTX 3070、WQHDを目指すならRTX 3060 Tiのように性能で棲み分けはできている。RTX 2060 SUPERの二の舞にはならなさそうだ。むしろ上位のRTX 3070よりも、今後登場するであろうRTX 3060の存在が不気味だ。RTX 3060に対して性能のアドバンテージはあっても、価格で差をつけられてしまうと一気に中途半端なGPUに格落ちしてしまう。

現時点では選択に値する優秀なGPUでも、後発のGPUにより存在意義を失うのはよくあることだ。決して油断できない状態でも、ミドルクラスの領分を超える性能は魅力的だ。次世代のミドルクラスは従来のハイエンドとなれば、RTX 30シリーズに掛かる期待は大きい。RTX 3060 Tiがそのハードルを高めたと言っても過言ではない。RTX 2060やRTX 2060 SUPERでは厳しかったリアルタイムレイトレーシングなどの機能をどこまで活かせるか。性能と機能面をチェックしていきたい。

基本スペック

RTX 3060 TiRTX 2060 SUPERRTX 2080 SUPERRTX 3070
コードネームAmpereTuringTuringAmpere
GPUGA104TU106TU104GA104
プロセス8nm212nm212nm28nm2
ダイサイズ392.5m㎡445m㎡545m㎡392.5m㎡
トランジスタ数174億108億136億174億
SMs38344846
RTコア数38基34基48基46基
Tensorコア数152基272基384基184基
CUDAコア数4864217630725888
ベースクロック1410MHz1470MHz1650MHz1500MHz
ブーストクロック1665MHz1650MHz1815MHz1725MHz
GPUメモリ8GB GDDR68GB GDDR68GB GDDR68GB GDDR6
メモリクロック14.0Gbps14.0Gbps15.5Gbps14.0Gbps
メモリバス帯域幅448 GB/s448 GB/s495.9 GB/s448 GB/s
TDP200W175W250W220W
MSRP$399$399$699$499
中古価格35,980円~24,980円~35,980円~36,980円~
BTO価格172,800円~--194,800円~
発売日2020/12/022019/07192019/07/232020/10/29

60番台については、RTX 3060ではなくより高性能なRTX 3060 Tiが先に登場した。これにより注目は単体での性能というよりはRTX 3070に対する価格差と性能差になる。RTX 3060 Tiの従来機はRTX 2060ではなくRTX 2060 SUPERだ。まずはRTX 20シリーズとの比較を中心に見ていこう。

RTX 20シリーズと30シリーズはメモリ周りは変化がない。RTX 2080 SUPERについてはメモリクロックが僅かに高いだけで根本は変わらない。もっとも容易に変えられる部分と言えるだけにこれは意外だった。頭打ちになってしまっているのかもしれない。

RTX 3060 Tiでは、アーキテクチャを中心とした処理性能を司る部分が強化されている。それはCuda Coreの数を見ると分かりやすい。RTX 2060 SUPERに対して2.23倍、RTX 2080 SUPERに対しても1.6倍増加している。クロック周波数が下がっても、CUDA Coreの増加により処理性能は大幅に上昇することに成功したということだ。RTX 30シリーズの強みはこのアーキテクチャの進化にある。

GPU自体は上位のRTX 3070と同じGA104を採用している。ダイサイズ・トランジスタ数も変わらない。RTX 20シリーズよりもコンパクトになっているのはプロセスが12nm→8nmへと縮小化されたことによる恩恵だ。RTX 3060 Tiではストリーミングプロセッサーの数が38基とRTX 3070よりも8基少ない。結果的にRTX 3070と比べてCuda Coreは82.6%に留まり、処理性能に差が生じていることが分かる。

基本的にこれら4種類のGPUはCUDA Coreとアーキテクチャ以外は同等である。あとは性能に応じた消費電力があるということだろうか。価格も従来と同じであるため、立ち位置もこれまで通りになりそうだ。そうなると、RTX 2070 SUPERとRTX 2060 SUPERの関係のように明暗が分かれるかもしれない。

このスペックはFounders Editionをベースとしている。メーカー品になると価格だけでなく性能にも個性が出るかもしれない。いきなり人気GPUになる可能性はある。ここからはショップの力の入れ具合に掛かってくる。今後の動きに注目したい。

新品での購入は難しくなってきた。基本的には中古での購入がおすすめだ。GeForce RTX 3060の中古価格は35,980円~だ。上位モデルであるGeForce RTX 3070との価格差は1,000円と小さい。性能の近いGeForce RTX 2080 SUPERと同等の価格だ。GeForce RTX 2060 SUPERは24,980円~とGeForce RTX 3060 Tiよりも11,000円安く購入できる。

GeForce RTX 3060 Tiの評価【2024年】

各ショップが展開する人気モデルに変化している

現在はコストパフォーマンスの高さから全てのショップでRTX 3060 Tiは主力の製品となっている。2022年は在庫が不安定で一時的にG-TuneやドスパラからRTX 3060 Ti搭載モデルが消えていた。今はAmpere世代の主力モデルの一つだ。RTX 3060 Ti搭載モデルの主流はCore i5-12400との組み合わせだ。Intel第12世代Core iシリーズになって性能が伸びているのが大きい。

Core i5シリーズなら価格を抑えられるというメリットがある。従来モデルのCore i7-11700と同等の性能を得られるため、コストパフォーマンスは非常に優れている。価格的にも選びやすいこともあり、RTX 3060 Tiの主流はCore i5-12400との組み合わせに移っていった。

その後、RTX 3060 TiよりもRTX 3070 Tiに力を入れるショップが増えてきた。単純に高性能であることが要因だろう。RTX 3060 Tiと比べれば販売台数は少ないかもしれないが、伸びは凄まじいものがある。一時はRTX 3060 Tiと同様に一部のショップのみの取り扱いで縮小が続いていたが、今ではほぼ全てのショップで取り扱われている。供給が安定し始めたのだろうか。

その上位陣の人気にほんの少し押されている状況で、RTX 3070の価格も控えめになってきた。これにより、RTX 3060 Ti搭載モデル・RTX 3070搭載モデル・RTX 3070 Ti搭載モデルの価格差はそれぞれ1万円程度にまでなった。1万円多くだせばRTX 3070を、そこからさらに1万円多く出せばRTX 3070 Ti搭載モデルが選択できる状況だ。

こうなると、3つの中で性能が最も低いRTX 3060 Ti搭載モデルは不利になる。円安の影響で価格が上がり始め、RTX 3060 Tiも22万円を超えるようになってきた。価格が高くなると、予算的に上位モデルと同列の扱いを受けやすくなる。価格の安さと性能の高さのバランスに優れていることがRTX 3060 Tiの強みでもあった。これらのグラフィックボードが近い価格帯になったことで、RTX 3060 TiよりもRTX 3070 Tiの方がお得感がある。これがRTX 3070 Tiの人気にも繋がっているようにも思う。

扱いはミドルクラスに近いものがある

RTX 3060 TiはハイクラスのGPUだが、RTX 3070 Tiの登場で序列は一つ下がった。RTX 3060 Tiの持つ特性もまたミドルクラスに近い扱いを受けるGPUだと言える。RTX 3060 Tiのようなコストパフォーマンスに優れたモデルは、充実した構成よりも標準的な構成が好まれる。構成よりも価格が重視される点でもミドルクラスに近いものがあるということだ。

そのため、価格に関してはRTX 3070やRTX 3070 Tiと比べてシビアである。同じ60番台のRTX 3060とRTX 3060 Tiの型番は近くても、価格と性能は大きく異なる。これと同じように、上位モデルと一定の価格差がなければ一気に微妙なモデルという評価になりがちだ。本物のミドルクラスであるRTX 3060も価格が全てのような評価をされがちだ。少しでも価格が高くなると、価格を抑えたRTX 3060 Tiに近づきすぎてしまうこともあり、このあたりのモデルは価格設定が重要だ。

RTX 3060 Tiはハイクラスの性能とミドルクラスの価格を併せ持つようなモデルだ。それだけに、上位モデルや下位モデルとの価格差は気になる。RTX 3060に近く、RTX 3070から遠い価格であるのが理想だ。その理想も円安の影響で少し遠ざかり始めているように感じる。すでにドスパラが大幅な値上げを適用しているため、RTX 3060 Ti搭載モデルは選びにくいモデルになっていくかもしれない。

前述のように、主流がCore i5-12400との組み合わせというのは、性能も然ることながら価格が抑えられるというのが一番だ。性能的にRTX 3060 TiはCore i5-12400がバランスの取れる最上位のGPUである。RTX 3070になると、ややGPUがリードする。もちろん悪い組み合わせというわけではないが、上位を目指すなら相応のCPUと組み合わせたい。こういったところも実にミドルクラスによく似ている。

RTX 3060 Tiの選択は早めに

2022年10月に入って円安の影響がゲーミングPCにも現れ始めた。決断は早いに越したことはない。徐々にゲーミングPCの価格が上がっていて、RTX 3060搭載モデルでさえ20万円を超えるようになってきた。RTX 3060 Tiにもその波は間違いなく訪れる。これまで少し高めだと感じていたモデルが実は非常に安価なモデルとなることも考えられる。

本格的な値上げをまだ適用していないショップもあるので、あえて価格の変わっていないモデルをチェックしておくことが重要となりそうだ。RTX 3060 Tiは非常に優れた性能と価格から、コストパフォーマンスの高さが魅力のGPUだった。ただし、価格が高騰するのであれば、その長所は潰されてしまうかもしれない。前述の通り、上位のGPUを搭載したモデルとの価格差が詰まってきている。

RTX 3060 Ti搭載モデルを選択するメリットは時間が経つにつれて薄れていくだろう。高性能なモデルを選択するにしても、性能の高いモデルは相応に高価だ。ここからさらに値上げとなるとなかなか手が出しにくくなる。予算的にもワンランク下のモデルを選択せざるを得なくなるはずだ。できることなら、そうなる前にゲーミングPCを選んでおきたい。

選択するタイミングは値上げ前だ。ドスパラはGALLERIAシリーズが既に値上げを開始している。raytrekシリーズなどはまだ値上げされていないので、そういったモデルを選んでおきたい。そして、ドスパラは値上げに関しては他ショップよりもいち早く動く。ものすごく高く感じるかもしれないが、ドスパラが設定した価格は後の相場になりやすい。RTX 3060 Tiのよさと特性を考えると、値上げは致命的なものだ。選択は早めにしておきたい。

GeForce RTX 3060 Tiのフレームレート一覧

ゲームでの負荷を計測する。4K解像度の最高設定にリアルタイムレイトレーシングとDLSSを使用した場合、4K最高設定の場合、WQHD最高設定の場合、フルHD最高設定の場合のそれぞれの平均fpsを記録している。実際にゲームをプレイする際に参考になれば幸いだ。おおよその性能を理解する上でも簡単に目を通して欲しい。

Wolfenstein: Youngblood

WolfensteinYoungbloodRTX3060tiWolfensteinYoungbloodseinou

Wolfenstein: YoungbloodのフルHDではRTX 2080 SUPERが上回り、4K+リアルタイムレイトレーシング+DLSSではRTX 3070を上回っている。比較的新しいタイトルなだけに、性能差がはっきりすると思っていた。この結果は少し奇妙である。

RTX 3060 Ti以外は負荷の軽い順に段々となっているが、RTX 3060 Tiだけグラフの並びがおかしく見える。この結果に関して、なぜこうなったのかは分からない。RTX 3060 Tiの強みなのか、ベンチマークソフトの挙動がおかしくなったのか。その両方のどちらも考えられる。このベンチマーク結果に関しては参考程度に見ておきたい。

フルHDの伸び悩みから見ても、Wolfenstein: YoungbloodではRTX 3060 Tiは適していないようにも思う。悪く言えば不安定な部分が見えてしまった。この辺りはドライバのバージョンアップで改善されていくことなのであまり気にしなくてもよさそうだ。また、RTX 2080 SUPERのフルHDも異常に伸びている。この2製品が持つ特徴かもしれない。

Metro Exodus

Metro-Exodus-TitleRTX3060tiMetroExodusseinou

Metro Exodusは非常に負荷の高いゲームとして有名だ。RTX 3060 TiでもフルHDでは120fpsの安定も難しい。RTX 3070と比べて明暗が分かれる結果となった。4Kでは許容範囲に収まる。フルHDを除けばRTX 3060 Tiも十分対応できる性能と言える。RTX 2080 SUPERにも差をつけているのでRTX 3060 Tiは高負荷なゲームでも従来のハイエンド以上のパフォーマンスを発揮できることを証明した。

こうして見るとRTX 3080は別格だ。フルHDでは165Hz、WQHDでは144Hz、4Kでは60Hzにしっかり対応できている。この性能差を見るとRTX 3070 TiやRTX 3070 SUPERのようなGPUの登場もありえそうだ。RTX 3060 Tiが輝くタイミングはそれらのGPUの登場でRTX 3070が市場から消えてからだろう。

フルHD時の平均値に大きな差があるのは気になるが、可能性として考慮しておきたい。高負荷なMetro Exodusでここまで性能を出せるなら、主流となってもおかしくはない。リアルタイムレイトレーシングを使用しなければ4Kでも対応できるのは大きい。

Shadow Of The Tomb Raider

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Shadow of the Tomb Raiderでは並び順の性能だ。しかし、4K+リアルタイムレイトレーシング+DLSSはRTX 2080 SUPERが健闘している。RTX 30シリーズの面目は保てているが、Shadow of the Tomb Raiderに関してはRTX 2080 SUPERとほぼ同等だ。やや古めのゲームなのでRTX 2080 SUPERでも対応できているということだろう。

一方で、RTX 2080 SUPERに分があるはずだったフルHDではRTX 3060 Tiがリードしている。処理性能の高さが上手く作用しているようだ。また、RTX 3070に対してもそこまで大きく遅れを取っているわけではない。ゲームを快適にプレイするという点ではどちらも優秀だ。ただ、どの環境でも確実にRTX 3070がリードしている。性能を重視するならRTX 3070に分があることは間違いない。

フルHDでプレイするなら165Hzで対応できるRTX 3070、WQHD以上であればRTX 3060 Tiでも対抗できる。プレイ環境に応じた選択をと言いたいが、環境が高いほど性能は必要だ。Shadow of the Tomb RaiderではRTX 3060 Tiはやや厳しいと言わざるを得ない。RTX 2080 SUPERよりも優れ、RTX 3070より落ちる。高い水準で中間を維持していると言える。

GeForce RTX 3060 Tiのその他ベンチマーク

レイトレーシング性能

rtx3060tiseinou

RTX 3060 Tiのレイトレーシング性能はRTX 2080 SUPERと同等だ。その要となるRTコア数が38基とRTX 2080 SUPERの48基よりも20%ダウンしていてもパフォーマンスは上回っている。これは第2世代目になるレイトレーシングになった強みだ。対応タイトルも増えてより実用性が高くなったと言える。

消費電力

RTX3060tiwatt

消費電力は最新になるほど省電力性に優れる傾向にある。RTX 2080 SUPERに対して、50W近く低いのはRTX 3060 Tiのワットパフォーマンスのよさを示している。しかし、RTX 2060 SUPERと比べて10%ほど高いため、どのCPUと合わせても600W以上は必要だ。ゲーミングPCでは650W BRONZEが最低ラインとなりそうだ。

省電力性はなかなか優れているものの、ゲーミングPCではRTX 3070搭載モデルと同じ電源が搭載される。価格差を広げることはできず、あまりプラスに捉えられない要素だ。RTX 2060 SUPERに並べるとは思っていなかったが、あともう少しでGPUの特性を活かせそうだっただけに惜しい。ギリギリを攻めるなら550Wでも問題はない。増設や交換を考えているユーザーからすると、電源の選択の幅は広がりそうではある。

GeForce RTX 3060 Tiの特徴 ~2022年1月上旬まで

RTX 3070との差別化で魅力的なモデルになった

rtx3060tihikaku画像引用元:https://www.dospara.co.jp/

2021年9月頃からRTX 3060 Ti搭載モデルが人気を獲得している。RTX 3070が供給不足になったことで入手が難しくなっていることと価格が上がっていることが要因だ。RTX 3060 Ti搭載モデルとの価格差も広がり魅力的なグラフィックボードとなっている。60番台ながらハイクラスの性能を持ち多くのゲーマーにおすすめしやすい。

ドスパラのモデルの場合RTX 3070搭載モデルとRTX 3060 Ti搭載モデルの価格差は4万円とかなり大きい。一時は1,2万円の差しかなかったことを考えるとRTX 3060 Tiにとっては好ましい状況となっている。性能差はせいぜい10%弱で、価格差は20%近くも開いてしまっている。今RTX 3060 Ti搭載モデルが熱いので必ずチェックしておこう。

RX 6600 XTの登場が存在を後押ししてくれている

RTX 3060 Tiがリリースされて8ヶ月後にAMDがミドルクラスのRadeon RX 6600 XTをリリースした。価格は$379でRTX 3060 Tiとの価格差はわずか$20だ。RX 6600 XTから見ると6%多く払えば、15%近く高いパフォーマンスを得られる。

さらに、レイトレーシング・DLSSといった機能も洗練されていてより高みを目指すことが可能だ。Radeon RX 6600 XTよりもワンランクもツーランクも上だ。DLSSに代わる機能については今のところRX 6600 XTには搭載されていない。Radeon RX 6600 XTが登場は、RTX 3060 Tiの価値の高さに気付かせてくれることになっている。

GeForce RTX 3060 Tiの発売当時の評価【2020年】

RTX 2080 SUPERよりもゲーム性能が高い

RTX 3060 Tiは、従来のRTX 2060 SUPERから大幅に性能を向上させ、RTX 2080 SUPERに並んでいる。RTX 2060 SUPERを比較対象とすることを躊躇ってしまうほどだ。次世代のミドルクラスが従来のハイエンドに匹敵するのはGTX 1060 6GB以来(GTX 980 Ti)である。RTX 3060 Tiは、多くの場面でRTX 2080 SUPERを超えていて性能評価はRTX 2080 SUPER以上と言える。

買い替え対象はRTX 2070 SUPER以下のGPUだ。GTX 10シリーズやGTX 900番台からならどこからでも性能差を体感できるだろう。WQHD以上の解像度に適しているので、RPG系のゲームをプレイするゲーマーにおすすめだ。RTX 2080 SUPERと並ぶ性能ということで、GTX 10シリーズも全て買い換えても恩恵がある。

全体的に優秀なGPUでも、RTX 2070 SUPERとRTX 2060 SUPERのような関係になる可能性はある。つまり、価格差がそれほど生じずコストパフォーマンスが悪くなってしまうということだ。今後の動向次第では影の薄いGPUに成り下がる。RTX 3060 Ti搭載モデルを選択する際はタイミングが重要だ。価格が落ち着くまでは様子を見たい。

タイミングが悪く価格が割高

気になるのはやはり価格だ。RTX 3070の登場はRTX 3060 Tiよりも1ヶ月以上早い。既に価格が落ち着き始めているRTX 3070に対して、登場したばかりのRTX 3060 Tiはやや割高で価格差が数千円程度しかない。登場の順番が逆であればRTX 3060 Tiはそれなりに注目されていたはずだ。

スペックを見る限り優秀なGPUであることは間違いない。RTX 3070に対してアドバンテージがない今は人気に陰りが見えそうだ。現時点ではRTX 3060 TiよりもRTX 3070を選択する方がコストパフォーマンス的にも価格的によさそうだ。

また、消費電力が高めでゲーミングPCに搭載される電源容量はRTX 3070と同等になる。電源が違えば搭載モデルの価格にも差が生じ、RTX 3060 Ti搭載モデルを選択しやすかった。おそらく、RTX 3060 Ti搭載モデルの初動はRTX 3070搭載モデルとの価格差が非常に小さいものになるはずだ。

当初の予想通りRTX 3060の発売を控えている

RTX 3060 Tiは結局あまり日の目を見ることはなかった。RTX 3070との価格差も小さく積極的に選ばれるグラフィックボードではなかったのだ。最後まで価格差が開くことはなかった。それはBTOパソコンでも単体のグラフィックボードでも同じだ。現在在庫切れで単体のグラフィックボードも購入できない状態となっている。

そして、当初から噂されていたとおり2021年2月下旬にRTX 3060の発売が予定されている。RTX 3060に搭載されるGPUメモリ容量12GBだと言われている。上位モデルのRTX 3070及びRTX 3060 Tiが8GBであることを考えると期待値も高い。RTX 3060 Tiとの性能差も気になるがプラスの影響を与えることは間違いない。50%のGPUメモリアップは異例とも言える。それだけ買い控えているユーザーも多いだろう。

GeForce RTX 3060 Ti搭載の中古ゲーミングPC一覧

THIRDWAVE GALLERIA SKM(ドスパラ)

THIRDWAVE GALLERIA KTM価格:92,800円(送料込)
CPU:Ryzen 5 3600
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

10万円以下で購入できる貴重なモデルだ。このケースは現行からみて一世代前のモデルでその分安くなっている。やや古さを感じてしまうデザインだ。CPUには高コスパなRyzen 5 3600を搭載している。ゲーム性能が高いCPUではないが、GeForce RTX 3060 Tiの性能を引き出すには十分だろう。構成はメモリ16GB・SSD 500GB NVMeとなる。

THIRDWAVE GALLERIA SKM(ドスパラ)

THIRDWAVE GALLERIA SKM価格:110,800円(送料込)
CPU:Core i5-10400F
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

Core i5-10400F×GeForce RTX 3060 Ti搭載のゲーミングPCだ。現行のGeForce RTX 4060と比べても性能は高い。フルHD環境で快適にゲームをプレイしたい方におすすめだ。11万円台で購入できるのは嬉しい。メモリ16GB・SSD 1TB NVMeと構成は平均以上だ。ケースも現行のものと同じでデザイン性が高い。

ILeDEs-M07M-A137-SASXB (パソコン工房)

ILeDEs-M07M-A137-SASXB価格:129,980円+送料2,200円
CPU:Core i7-13700
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

パソコン工房のゲーミングブランドLEVEL∞の一台だ。CPUにはCore i7-13700を搭載している。一世代前のモデルながらゲーム性能は高い。16コア24スレッドと高いスペックを持ちクリエイティブ作業にも最適だ。この組み合わせで税込129,980円は評価できる。メモリ16GB・SSD 500GB NVMeと構成は平凡だ。

EN-Z690W11-3060T1-WA (マウスコンピューター)

EN-Z690W11-3060T1-WA価格:139,980円+送料2,200円
CPU:Core i7-12700KF
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 512GB NVMe+HDD 1TB×2基
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

マウスコンピューターのゲーミングブランドG-Tuneの一台となる。Core i7-12700KF×GeForce RTX 3060 Ti搭載の高性能モデルだ。139,980円という価格は破格といえる。メモリはDDR4-3200 16GBを搭載している。ストレージはSSD 512GB NVMe+HDD 1TB×2基のトリプルストレージを採用している。これだけの容量があればストレージ不足に悩むことはないだろう。

THIRDWAVE GALLERIA SK 167751 (ドスパラ)

THIRDWAVE GALLERIA SK 167751価格:181,800円(送料込)
CPU:Core i7-13700
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 512GB NVMe
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

Core i7-13700×GeForce RTX 3060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。ガレリアブランドのケースは人気が高くゲーマーから支持されている。メモリ32GB・SSD 512GBと構成も充実している。やや割高感があるのでガレリア好きの方向けといえる。この価格なら新品のGeForce RTX 4060搭載モデルが選択肢に入る。

GeForce RTX 3060 Ti搭載おすすめBTOパソコン

GeForce RTX 3060 Ti搭載ゲーミングPCが各BTOメーカーから発売されている。一時の勢いはなくなったものの今も売れ筋モデルが揃っている。コストパフォーマンスの高いモデルが多いのが特徴だ。すでに次世代モデルのRTX 4060 Ti搭載モデルとの価格差が小さくなってきているためあえてRTX 3060 Ti搭載モデルを選ぶ理由は小さくなっているように思う。

NEXTGEAR JG-A5G6T (マウスコンピューター)

nextgear価格:109,800円(送料無料)
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3060 Ti GDDR6X
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0

マウスコンピューターのゲーミングブランドNEXTGEARの人気モデルだ。Ryzen 5 4500×GeForce RTX 3060 Ti GDDR6X版の組み合わせで124,800円は破格と言える。CPU性能はやや低めだが、ゲームプレイだけを考えれば候補に入れてもよいだろう。GeForce RTX 3060 Tiは、GeForce RTX 4060よりも性能が高くフルHDで高設定あるいは高リフレッシュレートを目指せる。コストパフォーマンスの高いグラフィックボードだ。DLSSの機能であるフレーム生成に対応していない点は理解しておこう。対応タイトルだと大幅なフレームレート向上が見込める機能だ。構成面に不足はない。

LEVEL-M7P5-R57X-SAX(パソコン工房)

LEVEL-M価格:149,700円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:700W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0

Ryzen 7 5700X×RTX 3060 Ti搭載のゲーミングPCだ。パソコン工房で人気のミニタワーモデルとなっている。会員の方は送料無料となるので必ず会員登録しておこう。2,200円を浮かせることができる。RTX 30シリーズになって60番台でも飛躍的にパフォーマンスが向上して高いゲーム性能を持つ。Ryzen 7 5700Xは旧世代のCPUだが、8コア16スレッドとスペックもまずまずで十分通用する。フルHD環境で高フレームレートを出すことができる。タイトル次第ではWQHD環境以上でのゲームプレイにも対応可能だ。メモリ16GB、SSD 500GB NVMe対応と構成も十分だろう。

NEXTGEAR JG-A5G6T(ホワイトカラー5点セット)(マウスコンピューター)

NEXTGEAR JG-A7G6Twhite価格:174,900円+送料無料
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3060 Ti GDDR6X
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中

公式サイト

白色のケースを採用したモデルだ。ゲーミングマウス・ゲーミングキーボード・ゲーミングヘッドセット・ゲームモニターとゲーミングPC一式がセットで販売されている。すべて白色で統一されていておしゃれだ。初めてのゲーミングPCにもぴったりと言える。24時間365日の電話サポートや基本3年間の保証があるのは心強い。グラフィックスはVRAMが強化されたGeForce RTX 3060 Ti GDDR6Xを搭載している。CPUは低価格が自慢のRyzen 5 4500だ。組み合わせ的にはGPU寄りだがそこまで大きなデメリットはない。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 1TB NVMeと構成も十分だろう。電源ユニットは750W BRONZEを採用している。

GALLERIA XA7R-R36T(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R36価格:140,980円(税込)
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:8.0

Ryzen 7 5700X×RTX 3060 Ti搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。ドスパラの売れ筋ランキングでも上位の常連モデルの一つだ。人気の秘密は価格の安さだ。この組み合わせで税込16万円台は素晴らしい。ミドルタワーケースを採用している。ゲーミング性能が高くWQHD環境にも対応できる。CPUには第4世代のRyzen 7 5700Xを搭載している。8コア16スレッドと競合のIntel製CPUと比べると見劣りするものの価格が安く評価は高い。RTX 3060 Tiの性能を引き出すには十分だろう。メモリ16GB、SSD 500GBという構成だ。電源ユニットは650W BRONZEを採用している。最短翌日出荷に対応しているのは魅力的だ。24時間365日の電話サポート受けられることもあって初心者の方でも選びやすい。ガレリアブランドはVtuberさんなどとのコラボモデルも多く認知度がかなり高い。迷ったらガレリアを選べば間違いないと言えるほどだ。

FRGXB760/WS818/NTK(FRONTIER)

FRGAH470FWS7価格:149,800円(税込)
CPU:Core i5-13400F
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 512GB NVMe
電源:600W 80PLUS BRONZE
コスパ:9.3

Core i5-13400F×RTX 3060 Ti搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。RTX 3060 Ti搭載モデルで15万円台は素晴らしい。フロンティアの期間限定セール対象モデルでお得だ。フルHD環境でなら余裕を持って対応できる。Core i5-13400Fは、Core i5シリーズながら従来モデルのCore i5-12600Kに匹敵するパフォーマンスを発揮する。10コア16スレッドとハイパースレッディングに対応したのは大きい。つまり、Core i5-12600K×RTX 3060 Ti搭載モデルがこの価格で購入できるということだ。コストパフォーマンスの高さはずば抜けている。なお、ゲーム性能はCore i5-12400から微増に留まる。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も価格帯を考えると十分過ぎる。納期がやや長めなので余裕を持って購入する必要がある。

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