当記事では、フロンティアのGAシリーズ「FRGHLB760/WS1125」のレビューをしている。2024年1月24日に発売されたAda Lovelace世代のGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載したゲーミングPCだ。GeForce RTX 3090 Tiと同等以上の高いゲーミング性能を持つ。メインターゲットはWQHDとなる。4K環境にも対応できるポテンシャルがある。CPUにはCore i7-14700Fを搭載していてバランスは悪くない。価格が税込279,980円とかなり抑えられているのが強みだ。しかも、メモリDDR4-3200 32GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。相場的には30万円を軽く超えてくる。
フロンティアは、ヤマダ電機グループに属するBTOメーカーだ。セール・キャンペーンに強く高コスパなモデルを多数揃えている。コストパフォーマンス重視でゲーミングPCを選びたいならチェックしておく価値がある。カスタマイズ費用も抑えられていて選びやすい。一方で、納期がやや長め・延長保証に加入できないモデルもある、サポート時間が短いなどのデメリットがある点は押さえておこう。
当ページの目次
FRGHLB760/WS1125のスペック
ブランド名 | FRONTIER |
---|---|
製品名 | FRGHLB760/WS1125 |
価格 | 279,980円(税込) |
CPU | Core i7-14700F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti SUPER(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | 2TB Gen4 NVMe |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 10.0 —–内訳—– ・ショップ評価 8.6 |
Core i7-14700F×GeForce RTX 4070 Ti SUPERの組み合わせで279,980円は破格だ。メモリDDR4-3200 32GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは850W GOLDを搭載している。マザーボードのチップセットは公庫スパナB760を搭載している。おすすめ度は最上位のSランクだ。コスパ指標は10.0となる。ショップ評価は8.6と高めだ。サポート時間がやや短いことがネックとなる。
おすすめカスタマイズ
- CPU △
- CPUクーラー 〇
- CPUグリス △
- メモリ △
- SSD ×
- HDD ×
- 電源 〇
フロンティアはカスタマイズのキャンペーンを実施することが多く検討してもよい。もっとも当該モデルに関しては初期構成が充実しているのである程度絞り込みができそうだ。まず、CPUはCore i9-14900Fへアップグレードができる。+33,000円と価格は妥当だが、そこまで重要度は高くない。Core i7-14700Fでも十分なゲーム適正も持っているからだ。CPUクーラーは、ARGB対応CPUクーラーへの変更がおすすめだ。カスタマイズ費用は11,000円~とそこまで高くない。
電力制限解除を想定しているなら必須といえる。CPUグリスは気休め程度で重要度は低い。メモリはDDR4-3200 64GBへのアップグレード費用が13,200円とリーズナブルだが、そこまでの容量が必要かどうかは疑問だ。SSD・HDDなどストレージは初期構成のままで十分ではないかと思う。電源ユニットは850W PLATINUMへのアップグレードが+2,200円と安価なのでアップグレードを検討してもよいだろう。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・影Mod ・通常 | ・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解だ。
ハイエンドに匹敵するゲーミング性能を持ち基本的に性能不足になることはないはずだ。Apex Legendsやフォートナイトは高リフレッシュレートで思う存分ゲームを楽しめる。マイクラも影Modでも問題なくプレイできる。注目タイトルのモンハンワイルズもプレイ可能だ。
FRGHLB760/WS1125のゲーミング性能
Core i7-14700F(CPU)
FRGHLB760/WS1125では、CPUにIntel第14世代のCore i7-14700Fを搭載している。ゲーミングCPUとして人気が高く多くのハイクラスモデルで採用されている。従来モデルのCore i9-13900Kに匹敵するゲーム性能を誇る。80番台のグラフィックボードとの組み合わせでもある程度バランスを取れる。
Core i7-13700Fでは16コア24スレッドだったのがCore i7-14700Fになって20コア28スレッドとスペックが強化された。マルチコア性能もCore i9-13900に匹敵するほどだ。競合モデルであるRyzen 9 7900Xと比べて3%程度処理性能が高い。ゲーム実況・動画編集などのクリエイター作業にも最適だ。オールラウンドに対応できるモデルだと言える。
GeForce RTX 4070 Ti SUPER(GPU)
当該モデルではグラフィックスにGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載している。70番台のグラフィックボードながらハイエンドと考えてよい。メインターゲットはWQHD環境だが、タイトルによっては4K環境にも対応できる。DLSSを活用するのもよいだろう。GeForce RTX 4080との性能差は9%程度だ。競合のRadeon RX 7900 XTに近づいた。Core i7-14700Fとのバランスも悪くない。CPUにボトルネックを感じるなら電力制限の解除などを検討しよう。
FRGHLB760/WS1125の特徴まとめ
他を寄せ付けない圧倒的なモデル
FRGHLB760/WS1125は、セール・キャンペーン対象の期間限定モデルだ。他のメーカーで常時販売されているモデルと比べて、明らかに群を抜いた存在だ。Core i7-14700FとGeForce RTX 4070 Ti SUPERの組み合わせで、FRGHLB760/WS1125を超えるモデルはない。そう断言できるほどに突き抜けている。何を置いても価格の安さだ。これだけで他を圧倒できる。税込279,980円は安い。競合よりも30,000円以上安く購入可能だ。
さらに、多くのモデルが構成を削って価格を抑えているところ、FRGHLB760/WS1125は構成を削らずに低価格を実現している。メモリ規格こそ下位グレードのDDR4-3200を採用しているが、メモリ容量は32GBと大容量でパフォーマンス面で体感できるほどの差はない。ストレージはSSD 2TB Gen4 NVMeと大容量だ。これだけの容量があればOSはもちろん複数のゲームタイトルを保存してもなお余裕がある。動画や画像の保存にも最適だ。
FRGHLB760/WS1125の価格・構成のどちらかで追いつけるモデルは存在するかもしれない。しかしながら、その両方で並び立てるモデルは、今後も登場するかどうかわからないほどだ。フロンティアの期間限定モデルはコストパフォーマンスでずば抜けている。それは過去の期間限定モデルのラインナップを見てもわかる。
高性能でお得なゲーミングPCを探しているなら、まずは最初にチェックしてもらいたい。FRGHLB760/WS1125に限らず、フロンティアの限定モデルはそれぞれがトップクラスのモデルだ。ゲーミングPC本体でなら対抗できるモデルもなければ、比較できるモデルもない。何をどうしたらこんなモデルを生み出せるのか。
この突き抜けたモデルに弱点はない。強いて言えば、変化が少ないことだろうか。登場時点でずば抜けているせいか、価格や構成が大きく変わることはない。それで終売まで戦えるのがフロンティアの期間限定モデルだ。他を寄せ付けないどころか、引き離し過ぎて独走状態である。FRGHLB760/WS1125について、これ以上言うことはない。価格帯・性能帯で最も優れた選択肢だ。ケースデザインやサポート面を考慮して納得できれば買いだ。
サポート面で初心者向けではない
FRGHLB760/WS1125自体に弱点はないが、販売元のフロンティアのサポートは万全とは言えない。サポート時間が平日10:00-19:00までと限定されている。土日にしか休みが取れない方にとっては利便性に劣る。ここは24時間365日の電話サポートを提供している大手BTOメーカーには劣ってしまう。パソコンに不慣れな方や初心者の方には不安要素になりそうだ。
オンラインゲームのゴールデンタイムは18時~24時と言われている。とくにプレイヤーが増えるのは20時~22時だ。22時を過ぎると徐々にプレイヤーは減少する。このゴールデンタイムのピーク時に電話が繋がらないのはデメリットだ。学生や社会人の方は、パソコンをつける時間が21時前後に集中している。
その時初めてパソコンの不具合に気付いても、電話でのサポートを受けることができない。FRGHLB760/WS1125のように優れた性能を有していても、いざゲームをする段階になって起動しないなどの不具合が発生すれば性能が高くても関係がない。ある程度自分で対応できるなら問題にはならない。だからこそ、初心者の方やパソコンに不慣れな方にはおすすめしにくい。
FRGHLB760/WS1125に弱点はなくても、購入すればついてまわる問題だ。このことをよく理解して選択してほしい。ゲームをプレイする時間がある程度固まっているなら、電話サポートが受けられる時間なのかも確認したい。いざという時にサポートが受けられなくては意味がない。
FRGHLB760/WS1125の価格の安さは、こういった部分のコストカットの恩恵なのだろうか。何よりもゲーミングPCを重視するなら、FRGHLB760/WS1125は間違いのないモデルだ。サポートまで加味するなら、比較対象のモデルをチェックしてほしい。
似ているモデルと比較
ブランド | FRONTIER | LEVEL∞ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | FRGHLB760/WS1125 | LEVEL-R779-147F-UT3X |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 279,980円 | 306,700円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i7-14700F | Core i7-14700F |
CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
GPU | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5 32GB |
SSD | 2TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 850W GOLD | 750W BRONZE |
マザボ | B760 | Z790 |
納期(出荷) | 7営業日 | 2-7日後 |
保証 | 基本1年間 (最長3年間) | 基本1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 10:00-19:00 (年末年始・指定休日除く) | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMeとFRGHLB760/WS1125の半分だ。SSD 2TBへのカスタマイズ費用は+19,000円となる。電源ユニットはFRGHLB760/WS1125の方が優秀だ。マザーボードのチップセットはハイエンドのZ790搭載のLEVEL-R779-147F-UT3Xが上だ。納期は同等だ。保証は延長保証の最長期間のみが異なるだけで同じと考えてよい。パソコン工房は電話サポートが24時間365日対応で手厚くなっている。構成の差もありFRGHLB760/WS1125は競合不在といえそうだ。
GHLシリーズケース詳細
正面
前面ファンが映えるケースを採用している。白色のケースデザインが今風だ。LEDはソフトウェアで制限できる。
上部
上部にはメッシュパネルを採用していてメンテナンス性が高い。エアフロー的にも優れている。
右側面
右側面はシンプルなデザインだ。ロゴの刻印などもない。
左側面内部1
水冷式CPUクーラーを搭載した場合の内部画像だ。
左側面内部2
RGBファン搭載で見せるゲーミングPCに仕上がる。水冷式CPUクーラーへのカスタマイズがおすすめだ。360mmラジエーター搭載モデルなら上部のファンが3基になる。初期構成の空冷式クーラーだと上の2基のファンがなくなる。
管理人による総評(FRGHLB760/WS1125)
FRGHLB760/WS1125は、最新のGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載したゲーミングPCだ。フロンティアのセール対象モデルにすぐに選ばれた形となる。GeForce RTX 4070 Ti SUPERは、従来モデルの90番台であるGeForce RTX 3090 Tiと同等以上のゲーミング性能を持つ。WQHD環境でのゲームプレイを考えている方におすすめだ。CPUにはIntel第14世代でも人気の高いCore i7-14700Fを搭載している。バランス的には良好で十分パフォーマンスを引き出せるだろう。メモリDDR4-3200 32GB、SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も充実している。メモリ規格がDDR5ではないのはマイナスだが、容量も多く大きなデメリットにはならない。PCケースデザインもかっこいい。BTOパソコンでこのケースを選ぶ時代になったのは喜ばしいことだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
279,980円 | Core i7-14700F | RTX4070 |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR4 32GB | 2TB | B760 |