当記事では、ドスパラ「GALLERIA ZA7C-R47」の詳細レビューをまとめている。Core i9-13900KF×RTX 4070搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。RTX 4070は、旧世代のRTX 3080に匹敵する性能を持つグラフィックボードとなる。Core i9-13900KFでなくてもバランスは取れる中であえてCore i9シリーズを搭載しているのがポイントだ。価格が高くなってしまっているためCPU性能を重視しない方は避けた方がよい。ゲームプレイだけを考えるならCore i7シリーズ×RTX 4070 Tiの方が高いフレームレートを出せる。
GALLERIA ZA9C-R47という型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実はそれを分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA ZA9C-R47」は、Z=シリーズ(Zealot:熱狂)、A=ATX(ケース)、9C=Core i9-13900KF、R47=GeForce RTX 4070ということだ。
当ページの目次
GALLERIA ZA9C-R47のスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA ZA9C-R47 |
価格 | 314,980円(税込) |
CPU | Core i9-13900KF(水冷) |
グラボ | GeForce RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD |
マザーボード | チップセットZ790 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 7.5 ・構成 8.0 ・品質/サポート 10.0 ・総合評価 8.5 |
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA9C-R47は、Core i9-13900KFとRTX 4070を搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。現行最高峰のCPUを搭載していることで、RTX 4070の性能を最大限引き出せるのが特徴だ。また、これだけCPU性能が高いとゲーム以外の用途も視野に入れたくなる。ゲームではApex Legendsやフォートナイトを高リフレッシュレートでプレイできるだけでなく、高解像度への対応力も高い。最新のゲームであっても環境を選ばない性能を持っている。
GALLERIA ZA9C-R47の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
Core i9-13900KF(CPU)
Core i9-13900KS | |
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 9 7950X3D | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900KS | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 9 7900X3D | |
Ryzen 9 5950X | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 9 5900X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i9-11900K | |
Core i5-12600K | |
Ryzen 7 5800X | |
Ryzen 7 5800X3D |
GALLERIA ZA9C-R47ではCPUに現行のフラグシップモデルであるCore i9-13900KFを搭載している。CPU内蔵グラフィックスは非搭載だ。Core i9-13900KFは、24コア32スレッドと驚異的なスペックを誇る。旧世代のCore i9-12900Kと比べて22%も処理性能が高い。Core i9-13900KSよりも性能は劣るもののそれほど差は大きくない。
競合モデルであるRyzen 9 7950Xよりも高いパフォーマンスを発揮する。ゲーム実況・動画編集・エンコード・画像編集・WEBデザインとあらゆる用途に対応可能だ。ゲーム適性も高くRyzen 7000X3Dには及ばないものの現行トップクラスだ。RTX 4080などのハイエンドクラスのグラフィックボードともバランスを取ることができる。
GeForce RTX 4070(GPU)
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RX 6900 XT | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RX 6800 XT | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080 Ti |
グラフィックスにはAda Lovelace世代の最新モデルであるGeForce RTX 4070を搭載している。従来モデルのRTX 3070とCUDAコア数やRTコア数などは変わらないがアーキテクチャが変わったこととクロック周波数が引き上げられたことで高いパフォーマンスを発揮する。RTX 3070と比べて25%程度処理性能が高くなっている。メインターゲットはWQHD環境だ。競合モデルのRadeon RX 6800 XTと比べて8%程度処理性能が高い。
GALLERIA ZA9C-R47の特徴
RTX 4070搭載最強クラスの性能が魅力
GALLERIA ZA9C-R47の特徴は、何と言ってもCPUにハイエンドのCore i9-13900KFを搭載しているところにある。16コア24スレッドとスペックが高く、対応できる幅も広がるはずだ。RTX 4070のようなミドルハイクラスはCore i5-13400FやCore i7-13700Fを搭載したモデルが主流だ。価格を抑えつつ性能を維持するか、価格を抑えたコストパフォーマンス重視モデルにするかだ。
GALLERIA ZA9C-R47は、コスパ重視のモデルに比べて人気になる可能性が低いモデルである。なぜならCore i9-13900KFを搭載していることで価格が高くなっているからだ。RTX 4070搭載モデルは24万円台を下回るモデルに人気が集中している。GALLERIA ZA9C-R47のように30万円を超えると、価格を抑えたRTX 4080搭載モデル並の価格になってしまう。RTX 4070 Ti搭載モデルを飛び越えてしまうのがデメリットと言える。
ユーザーの考える用途次第ではCPUにCore i9-13900KFを搭載していることが魅力であることに変わりはない。ゲームはフルHDで240Hzに対応できる性能があり、配信や動画投稿なども快適に行える。ゲームもそれ以外にも幅広く対応できるという意味では、クリエイター向けPCのような特性がある。
ゲームではCPU性能が軽視される傾向にあるが、恩恵自体はそれなりにある。また、今のゲーミングPCはゲームだけに特化したパソコンではない。ゲーム以外の用途も誰にでも始めやすい環境にある。そのため、ゲーミングPCはゲーム以外の用途にも対応できる性能が求められやすい。GALLERIA ZA9C-R47は、パソコンにできる多くのことにも高い水準で対応できる万能モデルだ。
その視点で見ると、RTX 4070搭載最強クラスの性能と言っても過言ではない。ゲームをメインにそれ以外の用途は考えていないなら、GALLERIA ZA9C-R47の性能は少し無駄になりやすい。ゲーマーよりもゲームもプレイするストリーマーやクリエイター向けのモデルだ。純粋なゲーマーには合わないため、人気モデルになりにくいという側面もありそうだ。
価格の高さが最大のネック
GALLERIA ZA9C-R47で注意すべき点は30万円を超える価格にある。RTX 4080搭載モデル並の価格になっていることは、やはりマイナス要素となりそうだ。RTX 4070搭載最強モデルというのも、これだけ価格が高ければ当然という見方もできる。ゲーム性能だけに絞れば、コストパフォーマンスのよいモデルとは言いにくい。
何を目的にゲーミングPCを探しているかが重要だ。単純にゲームをプレイするだけなら、確実にオーバースペックだ。Core i7-13700F搭載モデルの方が価格的に選びやすく、用途にも合ったモデルだ。GALLERIA ZA9C-R47はメリットもデメリットもCore i9-13900KFを搭載していることに起因している。
Core i9-13900KFを最大限評価できなければ選択すべきモデルではないだろう。30万円を切れば特性的にも選びやすいモデルと言えるようになる。30万円という壁は意外に高い。突き詰めて言えば、RTX 4070のゲーム性能で満足できて、Core i9-13900KFが必要となる用途を想定している方にのみおすすめだ。おすすめできる層はかなり狭いことは否めない。
繰り返しになるが、GALLERIA ZA9C-R47は純粋なゲーミングPCとして見るといまひとつだ。何でもできるオールラウンドなモデルとして見るとかなり評価の高いモデルになる。価格の高さがネックになるが、この価格に納得できるかが全てだ。Core i9-13900KFとRTX 4070の組み合わせなら、この価格も妥当と言える範囲だ。RTX 4070搭載モデルとして見るか、Core i9-13900KFとRTX 4070を搭載したモデルかで印象は変わってくるだろう。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVEL∞ |
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イメージ | ||
製品名 | GALLERIA ZA9C-R47 | LEVEL-R779-LC139KF-TLX |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 349,980円(税込) | 319,800円(税込) |
CPU | Core i9-13900KF | Core i9-13900KF |
GPU | RTX 4070 | RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD | 800W GOLD |
マザボ | Z790 | Z790 |
公式 | 公式 | 公式 |
選択する際は両方の製品を確認してほしい。タイミングによっては1万円ほど価格が安くなっている可能性があるからだ。ドスパラもパソコン工房も、定期的にキャンペーンを展開しているショップだ。構成も価格もほぼ同等のモデルなら、最後は選択時の価格の安い方をおすすめしたい。どちらもRTX 4070搭載最強クラスのモデルだ。特性も魅力も同じなので、あとはフィーリングでいいだろう。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA ZA9C-R47)
GALLERIA ZA9C-R47は、2023年4月13日にリリースされたRTX 4070を搭載したゲーミングPCだ。35,000円も価格が下がり評価を上げている。WQHD環境でのゲームプレイに適している。CPUにはフラグシップモデルのCore i9-13900KFを搭載している。24コア32スレッドと高いスペックを持ちゲームプレイ+αでの使用にも耐えうるほどだ。一方で、ゲームプレイだけを考えるならオーバースペックでCPU性能を落としてRTX 4070 Ti搭載モデルを選択するべきだろう。あなたが想定する用途をしっかりと考えよう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
314,980円(税込) | i9-13900KF | RTX4070 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 16GB | 1TB | 非搭載 |