パソコン工房が販売する「LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITE」のレビューを行っている。旧世代のRyzen 5 4500とGeForce RTX 3060 Tiを搭載して価格を抑えたモデルだ。GeForce RTX 3060 Tiについては今でも十分過ぎるほどの性能を有している。この価格帯では最も優れた性能を有するモデルだ。ゲームを中心とするなら扱いやすいはずだ。CPU性能が控え目でゲーム以外の用途には不向きな点は注意しよう。
一時は後継モデルであるGeForce RTX 4060 Tiが登場したことで、GeForce RTX 3060 Ti搭載モデルがBTOパソコン市場から消えていた。ところが、最近になってパソコン工房ではGeForce RTX 3060 Ti搭載モデルが復活した。価格を抑えやすいため、ユーザーにとっては悪い選択肢ではない。むしろ、コンシューマーゲームからPCゲームへ移行するなど、初めてのゲーミングPCとして選びやすいモデルだ。価格は安く性能は高い理想的なモデルだ。
当ページの目次
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEのスペック解説
メーカー | パソコン工房 |
---|---|
ゲーミングブランド | LEVELθ |
製品名 | LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITE |
価格 | 122,800円(税込) |
CPU | Ryzen 5 4500(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 3060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 500GB |
電源 | 650W BRONZE |
マザーボード | チップセットB550 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 7.9 —–内訳—– ・コスパ(CPU・GPUメイン) 8.1 ・構成 6.5 ・品質/サポート 9.0 |
コストパフォーマンス評価は7.9だ。CPUとGPUをメインにしたコストパフォーマンス指標は8.1と高めである。旧世代のCPUとグラフィックボードを搭載しているが、価格が抑えられているので評価が伸びている。構成を見ると、メモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB・電源650W 80PLUS BRONZEとオーソドックスで評価は標準的な6.5だ。品質・サポートは9.0と評価は高い。365日24時間電話サポートに対応しており、困ったことがあれば口頭でやりとりができる。これなら初心者の方でも安心して購入できる。購入ぐおのサポート体制がしっかり整っている。
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各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
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・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEはRyzen 5 4500とRTX 3060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。旧世代のグラフィックボードながら、RTX 4060よりも高い性能を有している。Apex Legendsは設定次第で240Hz環境に対応できる。フォートナイトも240Hz環境を構築可能だ。WQHDや4Kへの対応力は控えめであるため、FF15程度の負荷でも快適にプレイするには設定を下げなければならない。フルHDをメインに考えているなら、おすすめしやすい性能である。
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEのゲーミング性能まとめ
ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなどのパーツの組み合わせたものだ。ゲームをプレイするためにはCPUとグラフィックボードの性能が重要になる。パソコンに慣れていない方は、スペックや型番を見ても性能をイメージしにくいと考えている。そのため、CPUとグラフィックボードの性能をグラフとスコアを用いてわかりやすく解説している。どの程度の性能があるから確認してほしい。
Ryzen 5 4500(CPU)
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEで採用されているCPUは、Zen 2アーキテクチャ採用のRyzen 5 4500だ。性能よりも価格を重視したCPUと言える。旧世代のRyzen 5 3500では非対応だったハイパースレッディングに対応となりスペックが引き上げられた。ハイパースレッディングに対応となってもL3キャッシュ容量が半減となりゲーム性能はそこまで伸びなかった。
旧世代のRyzen 5 3500よりも6%程度ゲーム性能が高くなっただけに留まる。3D V-Cache搭載モデルがラインナップにあるAMDはL3キャッシュの有効性は把握しているはずだ。コストを抑えるために行っているのだろう。ゲーミングCPUとしては及第点だ。昨今のCPU市場的にはやや見劣りしてしまう。競合のIntel第13世代のCore i5-13400との性能差は28%程度とかなり大きい。あくまでもコストを抑えたゲーミングPCを探しているユーザー向けだ。
GeForce RTX 3060 Ti(GPU)
当該モデルではグラフィックスに、一世代前のGeForce RTX 3060 Tiが搭載されている。世代落ちしていても、その性能の高さは健在だ。現行のGeForce RTX 4060よりも7%ほど性能が高い。後継機のRTX 4060 Tiよりも12%性能が低い。ちょうどGeForce RTX 4060とGeForce RTX 4060 Tiの中間に位置している。価格は旧世代らしく非常に抑えられており、GeForce RTX 4060搭載モデルよりも選びやすいのが特徴だ。
現行のグラフィックボードの中でも、ミドルクラスハイクラスの性能を有している。WQHDや4Kのような高解像度は苦手だが、フルHDへの対応力は素晴らしいものがある。ゲームによっては240Hzに対応可能だ。ゲームジャンルを選びにくい性能はそのままに、選びやすくなったことで、現役の頃よりも強化されている印象がある。旧型だとしても、選ぶメリットの大きいグラフィックボードと言える。
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LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEの特徴&注意点
絶妙な価格設定のミドルハイクラスモデル
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは、Ryzen 5 4500×GeForce RTX 3060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。Ryzen 5 4500は価格が安く、搭載モデルの価格を抑えやすい。GeForce RTX 3060 Ti搭載モデルで12万円台を実現できているのはRyzen 5 4500によるところが大きい。CPUとグラフィックボードの両方が世代落ちしており、価格を抑えられる要素満載だ。
これこそ、旧製品に求められてきたものではないだろうか。世代落ちしているとはいえ、現行の製品に引けを取るわけではない。GeForce RTX 3060 Tiも人気のあったグラフィックボードで今でも使用者が多い。現行モデルとしてラインナップがあった時GeForce RTX 3060 Ti搭載モデルは15万円程度で、14万円台なら最安値クラスだった。その頃を思えばかなり選びやすくなった。
GeForce RTX 4060 Tiは以前のGeForce RTX 3060 Tiと近い価格になっている。GeForce RTX 4060 Tiの価格設定は魅力だが、GeForce RTX 3060 Tiは時間を経てさらに価格を下げた。旧製品となったことで価格を安くしやすくなったのだろう。旧製品とは思えないほどコストパフォーマンスにも優れている。
ゲーミングPCで12万円台なら、十分に低価格帯と言えるはずだ。扱いやすい性能、選びやすい価格を両立できている。価格が全てとは言わないが、コストパフォーマンスを重視したモデルには重要だ。性能が高くても価格が抑えられていなければ評価は上がらない。価格が安くても性能が低ければ妥当だ。
両立できてこそおすすめできる低価格帯のモデルになる。LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは予算を抑えつつ、本格的なゲームプレイがしたいという要望に応えられる。旧世代で価格を抑えているモデルは、初めてのゲーミングPCやエントリークラスに適している。その点で、LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは初心者向けのモデルだ。
型落ちでもゲームの対応力は高い
旧世代のCPUとグラフィックボードを搭載したモデルとは言っても最新のゲームをプレイできるだけの性能は有しているのでそこは安心して欲しい。Ryzen 5 4500は旧世代でも、現在も搭載モデルが継続して販売されている。世代落ちはしていても現行のCPUである。最低限のゲーミング性能を持っていることは間違いない。
もちろん、次世代モデルと比べると少し心許ない部分があるのも事実だ。GeForce RTX 3060 Tiの性能を阻害するようなことはないが、フレームレートが安定しにくい場面はあるだろう。ゲームによっては、144Hzを上限にした方がいいこともある。
また、ゲーム以外の用途では、Ryzen 5 4500の性能が不足することもある。配信や動画のエンコードでは少し性能が不安だ。少し用途に制限がかかってしまうのがRyzen 5 4500の弱点だ。ただ、許容範囲は人によって異なる。全く対応できないわけではないので、許容範囲に収まる負荷かもしれない。高望みしなければデメリットとはならないはずだ。
GeForce RTX 3060 Tiは搭載モデルがほとんどなく、すでに世代交代が完了している。しかしながら、GeForce RTX 3060 Tiの性能はGeForce RTX 4060より高く、GeForce RTX 4060 Tiより低い程度だ。現行のランクでもミドルハイクラスだ。144Hzや240Hz環境で快適にゲームプレイが可能である。型落ち・旧製品となっても性能自体が下がるわけではない。
現役で通用する性能はある。ゲームの対応力には優れているので、ゲームについては安心してほしい。むしろ価格が安いという強みがある。それこそがLEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEの魅力になっている。ゲームをプレイする上で、最も重要なグラフィックボードは強力だ。
ほとんど見かけなくなった型落ちのGeForce RTX 3060 Ti搭載モデルであるLEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは、得手不得手がはっきりしているため、幅広い用途を想定している方は避けた方が無難だ。PCゲーム以外の用途を想定していないなら、大きな問題はないだろう。
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競合モデルとの比較
ブランド名 | LEVELθ | NEXTGEAR |
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イメージ | ||
製品名 | LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITE | NEXTGEAR JG-A7G6T |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 122,800円(税込) | 128,800円(税込) |
送料 | 2,200円(会員無料) | 無料 |
標準保証 | 1年間 | 3年間 |
CPU | Ryzen 5 4500 | Ryzen 5 4500 |
GPU | RTX 3060 Ti | RTX 3060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 500GB | NVMe 1TB |
電源 | 650W BRONZE | 750W BRONZE |
マザーボード | B550 | B550 |
公式 | 公式 | 公式 |
CPU・GPU・メモリは共通だ。SSD容量及び電源容量でNEXTGEAR JG-A5G6Tが上回る。SSD 1TBへのカスタマイズ費用が8,000円なので、保証分を含めると実質の価格差は14,279円でNEXTGEAR JG-A5G6Tの方がお買い得だ。パソコンにあまり慣れていない初心者の方にはNEXTGEAR JG-A5G6Tの方が安心して選べるかもしれない。価格を重視するならLEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEがいい。何を重要視するかで選択肢は変わってくる。旧製品のよさは価格だ。旧製品の特徴を引き出しているLEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは強力だ。
パソコンケースレビュー
LEVELθは2023年12月7日に登場した新しいシリーズだ。ミニタワーケースを採用しており、ゲーミングPCらしいデザインが特徴だ。最大240mmの水冷クーラーも搭載可能で、拡張性にも優れたケースである。
正面
これまでのLEVEL∞シリーズを踏襲したような、真ん中にLEVELθのロゴがあるシンプルなデザインだ。下部にThermaltakeのロゴがあるように、Thermaltake製のS100 TGシリーズをベースとしている。白色に溶け込むような目立たないロゴが、ケースのよさを引き出しているように見える。
左側面
左側面は中身を全て確認できる大きなガラスパネルを採用している。LEDファンとの相性もよく、5割程度がガラスパネルのケースと違って見栄えがよい。白色ケースではLEDファンは青色発光になる。光を反射する白色によく合うカラーだ。
左側面カバー
左側面はスウィングドアになっており、簡単に開閉ができる。増設などで内部を触る機会が多い方にとっては、有用な開閉システムと言える。一方で、スライド方式と違い、カバーを開くスペースが必要になる。PCワゴンのようなところに設置すると、開閉に一手間あるかもしれない。設置場所に少し気を遣う必要があるのはデメリットとなるかもしれない。
右側面
右側面にはとくに何もない。フロント側にエアホールがあるくらいだ。
天板
本体上部の天板には2基のLEDファンと防塵フィルターがある。フロントファンは増設できるが、主なエアフローはこの天板部分のファンから行う。少し特殊な構造ながら、冷却性能の評価は高い。I/Oパネルも天板部分に設置されている。天板のほとんどはフィルターに覆われていることからわかるように、比較的大きめのファンも取り付けられそうだ。
I/Oパネル
天板のI/Oパネルには、電源・リセットボタン・USB3.0 x1・USB 2.0 x2・イヤホンマイクの入出力端子がある。構成は標準的だ。気になるのはフロント部分に横一列に設置されているところだ。パソコンの設置場所によっては少し邪魔になるかもしれない。とくに、上部にスペースのない場所では、USBを接続することが難しくなる。ケース正面はすっきりするが、利便性は少し落ちるかもしれない。
背面
LEVELθの白色ケースの魅力は、この背面部分も白に統一されている点だ。多くの白色ケースは、普通に設置すると見えない背面部分の色が黒や銀色である。しっかりと白く塗装されているのは評価したい。排気ファンのあるメッシュ部分も白く、PCIeスロットカバーも白い。背面I/Oパネルと電源部分は搭載するマザーボードと電源の色となる。背面I/Oパネルは銀色、電源は黒になりやすい。それを差し引いても、背面全体が白色に統一されているのは素晴らしい。
底面
本体底面はよくある構造だ。電源部分は天板と同じハニカム構造に防塵フィルターだ。四隅の足に滑り止めがついているので、設置面を気にしなくていい。基本に忠実といったところだろうか。
管理人による総評(LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITE)
LEVEL-M1P5-R45-SAX-WHITEは、Ryzen 5 4500×RTX 3060 Tiを搭載したゲーミングPCだ。一世代前のCPUとグラフィックボードを搭載している。GeForce RTX 3060 Tiは、その価格と性能から、前世代の中でも圧倒的な人気があった。その強みを引き継いだのが現行のGeForce RTX 4060 Tiだ。性能ではGeForce RTX 4060 Tiに届かないが、コストパフォーマンスでは超えられる存在だ。
旧世代のモデルは価格が抑えやすい。GeForce RTX 4060よりも性能が高く、価格は安いことで選ぶ価値のある旧製品と言える。Ryzen 5 4500との組み合わせで、価格を大きく下げているのが強みとなっている。本来なら、12万円台でミドルクラス以上の性能を持つモデルを選択することはできない。それを可能にするのが、世代落ちしたグラフィックボードの存在だ。コストパフォーマンスや価格を重視したLEVELθらしさのあるモデルだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
122,800円(税込) | Ryzen 5 4500 | RTX3060Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 非搭載 |