画像引用元:https://www.gigabyte.com/
当記事では、AMD Radeon RX 460の性能比較&ベンチマーク検証をしている。すでに発売されているRadepm RX 470やRadeon RX 480のダウングレードモデルだ。Radeon R7 360の後継モデルという位置付けになる。$109という価格帯でエントリークラスを支えるモデルとなるか注目だ。競合となるのはMaxwell世代のGeForce GTX 950だ。
その後継モデルであるPascal世代のGeForce GTX 1050が発売されて立場的にやや厳しい状況に追いやられている。これらのグラフィックボードとの性能差にも注目したい。なお、後継モデルは、Radeon RX 560となっている。ただし、あくまでもRadeon RX 460のリフレッシュモデルで大幅に性能が上がっているわけではない。また、2023年時点での立ち位置についても詳しく見ていこう。
総合評価 :15/100
ゲーム評価:15/100
- (+)$109という価格設定が魅力
- (+)GeForce GTX 1050と同等の性能を持つ
- (-)ゲーミング性能は低い
- (-)中古での購入が難しい
当ページの目次
Radeon RX 470の概要、基本を押さえる!
基本スペック・仕様
RX 460 | RX 470 | R7 360 | |
---|---|---|---|
GPU | Polaris 11 | Polaris 10 | Trinidad |
プロセス | 14nm | 14nm | 28nm |
トランジスタ数 | 30億個 | 57億個 | 28億個 |
ダイサイズ | 123 mm² | 232 mm² | 212 mm² |
CUDAコア数 | 896基 | 2048基 | 768基 |
コアクロック | 1090 MHz | 926 MHz | 1000 MHz |
ブーストクロック | 1200 MHz | 1206 MHz | 1050 MHz |
GPUメモリ | 2GB | 4GB | 2GB |
メモリタイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリクロック | 1750MHz (7.0 Gbps) | 1650MHz (6.6 Gbps) | 1500MHz (6.0 Gbps) |
メモリバス | 128 bit | 256 bit | 128 bit |
バンド幅 | 112.0 GB/s | 211.2 GB/s | 96.00 GB/s |
TDP | 75W | 120W | 100W |
価格 | $109 | $179 | $109 |
発売日 | 2016/08/08 | 2016/08/04 | 2015/06/18 |
CUDAコア数は16%増えた。コアクロックはRX 460の方が9%高く、ブーストクロックもRX 460の方が14%高い。GPUメモリ容量及びタイプはGDDR5 2GBと共通だ。メモリクロックは16%速くなって7.0 Gbpsだ。メモリバスは128 bitと変わっていない。バンド幅は17%広く112.0 GB/sに到達した。TDPは25%抑えられていて75Wとなる。価格差は$109と同じだ。同じユーザー層がターゲットということになる。
上位モデルのRadeon RX 470ではGPUにより大きなPolaris 10を搭載している。トランジスタ数は90%増えて57億個だ。ダイサイズも90%程度大きくなって232m㎡だ。CUDAコア数は2.2倍で2048基となる。コアクロックはRX 460の方が18%高く、ブーストクロックはRX 470の方が0.5%高い。
GPUメモリ容量も倍の4GBだ。メモリクロックはRX 460の方が少し高いが、メモリバスはRX 470が倍だ。メモリバンド幅はRX 470では90%も広く211.2 GB/sとなる。TDPはRX 470の方が60%高く120Wだ。価格差は$70となる。やはり上位のGPUを搭載しているだけあって性能差は大きいと考えてよいだろう。
NVIDIA製GPUと比較
RX 460 | GTX 950 | GTX 1050 | |
---|---|---|---|
GPU | Polaris 11 | GM206 | GP107 |
プロセス | 14nm | 28nm | 14nm |
トランジスタ数 | 30億個 | 29.4億個 | 33億個 |
ダイサイズ | 123 mm² | 228 mm² | 132 mm² |
CUDAコア数 | 896基 | 768基 | 640基 |
コアクロック | 1090 MHz | 1024 MHz | 1354 MHz |
ブーストクロック | 1200 MHz | 1188 MHz | 1455 MHz |
メモリクロック | 1750MHz (7.0Gbps) | 1653MHz (6.6Gbps) | 1752MHz (7.0Gbps) |
GPUメモリ | 2GB | 2GB | 2GB |
メモリタイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリバス | 128 bit | 128 bit | 128 bit |
バンド幅 | 112.0 GB/s | 105.8 GB/s | 112.1 GB/s |
TDP | 75W | 90W | 75W |
価格 | $109 | $159 | $109 |
発売日 | 2016/08/08 | 2015/08/20 | 2016/10/25 |
RX 460の方がおおよそ15%CUDAコア数が多い。クロック周波数も僅かに高い。メモリ速度は6.6Gbpsでクロック周波数は1653MHzとRX 460の方が高性能だ。メモリタイプ、GPUメモリ容量、メモリバスは共通となっている。バンド幅はほぼ同等の105.8GB/sだ。TDPについてはRX 460が75WとGTX 950よりも16%省電力性が高い。価格差は$50だ。
その後2016年10月にGTX 950の後継モデルであるGTX 1050が発売開始となった。プロセスが14nmとなりRX 460に並んだ。トランジスタ数が33億個と10%多くなっている。CUDAコア数は640基と40%少ないもののクロック周波数が大幅に引き上げられている。プロセスが微細化されたことでより高いクロック周波数を実現できるというわけだ。メモリ周り・TDP・価格はほぼ共通となっている。GTX 950と比べて大幅に強化されたと考えてよい。
Radeon RX 460の最新評価【2024年】
ゲーミング性能は最低クラスで通用しない
上記グラフは現行モデルを含めたグラフィックボードのゲーミング性能をまとめたものだ。Radeon RX 460の性能は、CPU内蔵グラフィックスよりも多少ましという程度だ。7年以上前に発売されたMaxwell世代の50番台であるGTX 950にも及ばない。Pascal世代のGTX 1050との性能差は30%とかなり大きい。Turing世代のGTX 1650と比べると雲泥の差だ。
2023年時点ですでに厳しい立ち位置だと言える。最低でもGTX 1050以上のグラフィックボードを使用する方がよいだろう。Radeon RX 460ならフルHD環境で低設定でのゲームプレイが前提だ。場合によってはHD環境でないとまともなフレームレートがでない可能性もある。今このモデルを使用しているなら買い替えのタイミングだと考えてよいだろう。
中古で探す価値がなくおすすめできない
中古で安く購入したいと考えるゲーマーの方もいるかもしれないが、Radeon RX 460は性能も低くゲーム用途ではおすすめできない。たとえ安価に購入できたとしても結局買い換える必要が出てしまい無駄なコストが掛かってしまうことになる。ただで譲ってもらえるのならとりあえず導入してもよいだろう。
Radeon RX 400シリーズならRadeon RX 470が最低ラインだ。一気にパフォーマンスが高くなるので、安心してゲームに対応できる。市場の流通量的にはGeForce GTX 1050 TiやGeFore GTX 1050が現実的だ。Radeon RX 470と同等の性能を持つGeForce GTX 1650もおすすめしやすい。
Radeon RX 460の発売当時の評価【2016年】
Radeon R7 360から順当に性能が向上しているが…
確かに前世代のRadeon R7 360よりもゲーミング性能は確かに向上しているが、それほど飛躍的に向上しているわけではない。買い替えの対象とは言えない。それでもタイトルによっては30%程度フレームレートが高くなることもある。
NVIDIAがPascal世代のグラフィックボードをリリースしたことでより魅力に乏しいモデルとなってしまっている。価格が同等でより高いゲーミング性能が手に入るなら無視することはできない。基本的にはPascal世代のモデルを候補に入れておくとよいだろう。
省電力性が高く自作ユーザーが手を出しやすい
搭載ゲーミングPCのラインナップもなく自作ユーザー向けであることはこれまでのモデルと同様だ。Radeon RX 460は、前世代のモデルと比べてプロセスが28nm→14nmへと縮小化されたことによって省電力性が向上している。新しいGPUであるPolaris 11を採用しているのもポイントだ。
アーキテクチャの改良によってワットパフォーマンスが向上している。電源ユニットなどに掛かるコストを抑えられるのはメリットだ。これまでAMDが不利な立場だった省電力性において肩を並べるまでになった。もっともPascal世代のグラフィックボードと比べるとまた差を付けられているが…
Radeon RX 460のベンチマーク一覧
各タイトルについてフルHD及びWQHD環境でのフレームレートを計測。これでどのぐらいゲームプレイが快適化を把握できる。GTX 1060 6GBやRadeon RX 480とのスコア差に注目して欲しい。
Rise Of The Tomb Raider
RX 470 | |
R9 380 | |
GTX 1050 | |
GTX 950 | |
RX 460 | |
R7 370 |
Battlefield 1
RX 470 | |
R9 380 | |
GTX 1050 | |
GTX 950 | |
RX 460 | |
R7 370 |
Ashes of the Singularity
RX 470 | |
R9 380 | |
GTX 1050 | |
RX 460 | |
GTX 950 | |
R7 370 |
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