当ページでは、Ryzen 5 4600Hの性能レビュー及び搭載ゲーミングノートPCの紹介をしている。ノート向け第3世代Ryzen HシリーズのエントリークラスのCPUだ。エントリークラスとは言っても6コア12スレッドと十分スペックが高くゲーム用途でも通用するモデルとなっている。
コードネーム | Zen 2 |
---|---|
プロセス | 7nm |
コア/スレッド数 | 6コア/12スレッド |
定格/最大クロック | 3.0 GHz/ 4.0 Ghz |
L3キャッシュ | 8MB |
TDP | 45W |
発売日 | 2020年06月01日 |
価格 | – |
コメント | ノート向けRyzenシリーズの廉価モデル 第2世代Ryzenシリーズから大きく性能アップ ラインナップ数はそれほど増えない |
評価 | ・総合評価 7.5 ・ゲーム評価 |
当ページの目次
Ryzen 5 4600Hの基本情報
基本スペック
Ryzen 5 4600H | Ryzen 7 4800H | Ryzen 5 3550H | |
---|---|---|---|
メーカー | AMD | AMD | AMD |
プロセス | 7nm | 7nm | 12nm |
コードネーム | Zen 2 | Zen 2 | Zen |
CPUコア数 | 6コア | 8コア | 4コア |
スレッド数 | 12スレッド | 16スレッド | 8スレッド |
定格クロック | 3.00 GHz | 2.90 GHz | 2.10 GHz |
最大クロック | 4.00 GHz | 4.20 GHz | 3.70 GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 4MB |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon Graphics 6CUs | Radeon Graphics 7CUs | Radeon RX Vega 8 |
クロック周波数 | 1500 MHz | 1600 MHz | 1200 MHz |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | - | - | - |
発売日 | 2020年06月01日 | 2020年06月01日 | 2019年01月07日 |
CPU性能の要となるクロック周波数も2.10 GHz→3.00 GHzへと45%、最大クロックは3.70 GHz→4.00 GHzへと10%引き上げられている。L3キャッシュも4MBから8MBへと倍増したこともメリットが大きい。より安定したCPU動作が実現する。CPU内蔵グラフィックスについてもクロック周波数の引き上げによって性能は高くなっている。もっとも外付けのグラフィックボードと比べるとパフォーマンスは低い。
上位のRyzen 7 4800Hになると8コア16スレッドとマルチスレッド性能がさらに高くなる。定格クロックについては、0.10 GHz抑えられているものの最大クロックが5%高い。ゲームプレイなど負荷の掛かる用途において強みを発揮する。CPU内蔵グラフィックスもわずかながらパフォーマンスが向上している。消費電力はどちらも同じ45Wに留められている。
Intel製CPUと比較
Ryzen 5 4600H | Core i5-10300H | Core i7-10750H | |
---|---|---|---|
メーカー | AMD | Intel | Intel |
プロセス | 7nm | 14nm | 14nm |
コードネーム | Zen 2 | Comet Lake | Comet Lake |
CPUコア数 | 6コア | 4コア | 6コア |
スレッド数 | 12スレッド | 8スレッド | 12スレッド |
定格クロック | 3.00 GHz | 2.50 GHz | 2.60 GHz |
最大クロック | 4.00 GHz | 4.50 GHz | 5.00 GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 12MB |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | - | - | $395 |
発売日 | Q2'20 | Q2'20 | Q2'20 |
Core i5-10300Hの4コア8スレッドと比べるとRyzen 5 4600Hは、6コア12スレッドと50%ずつ上回っている。定格クロックは20%高く、最大クロックは10%低い。L3キャッシュは同じ8MBを採用している。総合性能で見るとRyzen 5 4600Hが優勢だ。アーキテクチャが変わったことでゲームプレイにも期待ができる。
Ryzen 5 4600Hは、スペック的にIntelの上位モデルであるCore i7-10750Hに似ている。Ryzen 5 4600Hと同じ6コア12スレッドとなっている。Ryzen 5 4600Hの方が定格クロックは15%高く、最大クロックは20%低い。L3キャッシュは33%低い8MBだ。クロック周波数やL3キャッシュまで入れるとやはりCore i7-10750Hの方がスペックが高いと言える。それでも7nmプロセスの優位性があるため十分戦えるはずだ。
AMD Ryzen 5 4600Hの特徴まとめ
手頃な価格で最低限必要なゲーミング性能を持つ
Ryzen 5 4600Hは、ノート向けRyzenシリーズの最安値クラスのCPUだ。Ryzen Hシリーズには”3”シリーズはない。Ryzen 5 4600Hは、手頃な価格でゲームプレイにおいて最低限必要なCPU性能を持っている。前世代のRyzen 5 3550Hはお世辞にも性能が高いとは言えずラインナップが増えなかった。ゲームプレイにおいて明らかに不利だった。
総合性能でもCore i5-9300Hに敵わなかった。デスクトップ向けモデルではIntelを圧倒するほどのパフォーマンスを発揮していたことを考えると期待はずれだったのだ。ノート向け第3世代Ryzenになって汚名返上できた。もしかしたら、当時のパフォーマンスに納得ができていなくて、改めてRyzen Hシリーズを購入するのは躊躇ってしまうかもしれない。
アーキテクチャーが最新のZen 2になったことでその不安は解消されていると考えて間違いない。4コア8スレッドから6コア12スレッドへと引き上げられたことからマルチスレッド性能も向上している。課題だったクロック周波数も大きく向上した結果十分なゲーミング性能を発揮してくれる。前世代の上位モデルであるRyzen 7 3750Hからでも性能差を体感できるはずだ。
エントリークラスが中心でラインナップは増えない
ゲーム用途で考えるとRyzen 5 4600Hはエントリークラスとなる。立ち位置的にはIntel Core i5-10300Hと同じで合わせるグラフィックボードもロークラスが中心になるだろう。グラフィックボードの性能を引き上げてもCPU性能がボトルネックとなってしまう可能性がある。
ロークラスのグラフィックボードとしては、GTX 1650・GTX 1650 Ti・GTX 1660 Tiなどが挙げられる。2020年6月末時点ではGTX 1650及びRX 5300M搭載モデルのみ販売されている。ロークラスが中心となるとやはりラインナップ数は増えない。
ラインナップが増えないということは各メーカーでの競争も生まれにくくユーザーにとってメリットが薄い。将来性を考えてもRyzen 7 4800H以上の方が良いかもしれない。Ryzen 5 4600Hはどちらかと言うとライトユーザー向けだ。デメリットと言える部分についても理解した上で購入を検討しよう。
Ryzen 5 4600Hのベンチマーク一覧
Cinebench R20
Handbrake
7-Zip
Ryzen 5 4600H搭載のゲーミングノートPC一覧
GALLERIA GR1650TGF-T(ドスパラ)
液晶:15.6インチ 120Hz
価格:74,980円
CPU:Ryzen 5 4600H
GPU:GeForce GTX 1650 Ti
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
GTX 1650 Ti×Ryzen 5 4600Hを搭載したゲーミングノートPCだ。この価格帯では驚くべきパフォーマンスを発揮するRyzen 5 4600Hを搭載しているのが魅力となっている。税抜10万円以下にもかかわらず6コア12スレッドのCPUを手に入れられるのは素晴らしい。AMDが誇る高コスパモデルということだ。ゲーミング適正ではややばらつきがあるものの第3世代になって適正は向上している。Core i5-10300Hに匹敵する性能を持っていると考えてよい。FULL HD環境を基準に設定を調整すればあらゆるタイトルに対応することが可能だ。
Bravo-15-A4DCR-058JP(MSI)
価格:108,909円
CPU:Ryzen 5 4600H
GPU:Radeon RX 5300M
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
15.6インチながら狭額縁モニターを採用しているため視認性が高い。Radeon RX 5300Mを搭載したゲーミングノートPCだ。AMD製パーツで揃えた珍しい一台だと言える。RX 5300MはおおよそGTX 1650と同等のパフォーマンスを発揮する。設定を下げれば最新のタイトルにも対応することが可能だ。メモリ16GB、SSD 512GBと価格を考えればかなり充実している。クリエイター向けモデルとしてもゲーム用モデルとしても魅力的だ。
ASUS TUF Gaming A15 FA506IH(ASUS)
価格:117,091円
CPU:Ryzen 5 4600H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
GTX 1650×Ryzen 5 4600H搭載のエントリークラスのゲーミングノートPCだ。15.6インチ、144Hzリフレッシュレートモニターを採用している。質量約2.3kgとやや重めだがカバンに入れれば持ち運びも容易だ。ゲーミング性能は控え目でゲーム向けというよりもクリエイター向けモデルとして考えた方が良いかもしれない。オフィスソフトが同梱となっているのは嬉しい。ゲームプレイなら設定調整次第で対応することができる。過度な期待さえしなければ問題はない。メモリ8GB、SSD 512GBと構成は十分だろう。
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