ドスパラが販売する「GALLERIA ZA7C-R47T」の詳細レビューをまとめている。Core i7-14700KF×RTX 4070 Ti搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。最新のCPUとGPUの組み合わせで高い水準でのゲームプレイに対応できる。メモリDDR5-4800搭載、チップセットZ790と構成にもこだわりが見られる。CPUは次世代のCore i7-14700KFに換装されて価格は45,000円アップだ。MSRPで見ればCPUに価格差がないのでこれは悩ましい。旧世代と同じ314,980円まで下がって欲しいところだ。
当ページの目次
GALLERIA ZA7C-R47Tのスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA ZA7C-R47T |
価格 | 359,980円(税込) |
CPU | Core i7-14700KF(レビュー) |
CPUクーラー | 水冷クーラー240mmラジエーター搭載 |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 |
HDD | 非搭載 |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットZ790 |
おすすめ度 | Bランク |
評価 | ・コスパ 6.2 —–その他—– ・ショップ評価 8.6 |
当該モデルのコストパフォーマンス評価は6.2と標準より少し高い程度だ。GeForce RTX 4070 Tiのような性能の高いグラフィックボードを搭載したモデルは、どうしても価格が高くなりがちだ。その価格に見合う構成がなければ、高評価を叩き出すのは難しい。大幅な値引きがなければ、巻き返すことは難しい。
ただ、高性能なゲーミングPCは価格より性能を重視されやすい。GALLERIA ZA7C-R47Tは性能と構成に優れたモデルだ。コストパフォーマンスよりも、ゲームへの対応力に特化している。評価が6.2は物足りないように見えて、このクラスなら優秀な数値と言えるだろう。コストパフォーマンスではない部分が特徴的なモデルだ。そんなモデルが標準以上の評価を得ているのだから選んでも後悔するようなことはないはずだ。
カスタマイズ
- CPU ×
- CPUグリス △
- メモリ ×
- SSD △
- 電源 △
標準構成に優れるGALLERIA ZA7C-R47Tにとって、カスタマイズの必要性は高くない。標準の構成が優れていることから、カスタマイズにかかる費用と得られる恩恵のバランスが悪い。たとえば、メモリが16GBであったなら32GBへのカスタマイズをおすすめしていただろう。標準で32GBあるモデルを64GBへカスタマイズするとなると27,800円もかかってしまう。強力な構成をさらにレベルアップさせると、あっさりと上位モデルよりも価格が高くなる。
価格の安いCPUグリスは恩恵を体感しにくいので、好みで選ぶくらいだ。SSD容量も不足すれば買い足すことができる。購入時には1TBをまるまる使用することはないので、必要になったら追加するくらいに考えたい。唯一電源は最初にカスタマイズしなければ、交換しなければならなくなる。パーツが余ると無駄になるため、カスタマイズするなら電源である。ただし、電源も必要十分の850W GOLDを搭載している。無理して変更する必要はない。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
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・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz | ・通常 ・影Mod |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA7C-R47TはCore i7-134700KFとGeForce RTX 4070 Tiを搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。グラフィックボードの性能が高いことから、ゲームへの対応力は圧倒的に高い。フルHD環境ならプレイできないゲームは存在しないレベルだ。Minecraftは影Modを適用しても快適にプレイできる。推奨環境の高いパルワールドでも144Hzなどの高リフレッシュレートで安定プレイが可能だ。Apex Legendsやフォートナイトのような対人要素がメインのゲームにも適している。リアルタイムレイトレーシングを使用したゲームプレイも可能なので、最新のゲームも得意分野だ。
GALLERIA ZA7C-R47Tの性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
Core i7-14700KF(CPU)
GALLERIA ZA7C-R47Tで搭載されているCPUは、Intel第14世代のCore i7-14700KFだ。20コア28スレッドとスペックが高くマルチコア性能が高い。ゲーム性能でも旧世代のフラグシップモデルであるCore i9-13900Kを上回る。ハイブリッドコアアーキテクチャは非常に強力で、Ryzen 9 7900Xと比べてもパフォーマンスが高い。従来モデルのCore i7-13700Kと比べると5%弱性能が向上している。動画エンコードや動画編集などのクリエイター作業も得意だ。ゲーム+αで考えられるのは魅力だろう。ゲーミングCPUとしての評価も高い。性能の高いAda Lovelace世代のグラフィックボードともバランスが取れる。
GeForce RTX 4070 Ti(GPU)
当該モデルではグラフィックスに、Ada Lovelace世代のGeForce RTX 4070 Tiを搭載している。70番台という型番に惑わされてはいけない。非常にゲーミング性能が高く、旧世代のGeForce RTX 4090を上回る高いパフォーマンスを発揮する。4K環境でも余裕を持って対応できる。WQHD環境でレイトレーシング性能も有効化することも可能だ。従来モデルのGeForce RTX 3070 Tiとの性能差は28%も高くなっている。
GALLERIA ZA7C-R47Tの特徴
リニューアルでやや価格が高くなる
GALLERIA ZA7C-R47Tは、CPUがCore i7-13700KFから次世代のCore i7-14700KFへ換装されて価格が45,000円ほど高くなった。Core i7-14700KFとCore i7-13700KFではゲーム性能の差がほとんどないことから、値上げに見合うリニューアルだったかは疑問だ。マルチコア性能についてはEコアが4基増えたことでそれなりに性能が上がっている。それを踏まえても価格据え置きであったなら評価は違っていただろう。
GeForce RTX 4070 Ti SUPERが登場したことで、GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルの価格は下がるのではないかと期待もした。その期待を裏切るように、微妙な価格変動を繰り返し、最終的に今の359,980円に落ち着いた。価格自体が元に戻っただけなので、ユーザーにはメリットがないように感じる。ハイクラスというカテゴリ最上位に位置するGeForce RTX 4070 Ti搭載モデルに、選びやすさやコストパフォーマンスは求めない方もいるかもしれない。
しかし、全く同じ製品が他のメーカーから登場すれば、価格はもっと安くなる可能性がある。同等のモデルで価格が安いなら、GALLERIA ZA7C-R47Tを選択する理由がなくなる。いかにGALLERIAというブランドに価値があっても、実用性が同じであるならGALLERIA ZA7C-R47Tを選ばないはずだ。価格がすべてとは言わないが、相場に沿った価格設定は必要ではないだろうか。今のドスパラはセールやキャンペーンで価格を下げるようなことは少ない。
特別モデルとしての展開や構成をアップグレードすることはあっても、価格自体はそう大きく変わらない。構成のアップグレードで少し価格を高くしたモデルがキャンペーンモデルとして登場していたこともある。カスタマイズするより安い程度のモデルで、以前のように値下げを行う頻度が極端に下がっている。GALLERIA ZA7C-R47Tもしばらくは値下げされにくいのではないかと見ている。価格を意識すると選択するタイミングが難しい。
高い性能を活かす構成を持つ
GALLERIA ZA7C-R47T性能と構成に優れるという特徴がある。まずCPUのCore i7-14700KFはオーバークロックに対応しているのが素晴らしい。チップセットもZ790で不足はない。水冷のCPUクーラーを搭載しているのもポイントだ。オーバークロックをすると性能の底上げができるが、代償として発熱量及び消費電力も高くなってしまう。
冷却性能の高いCPUクーラーのおかげで発熱を抑えられるため、オーバークロックも難なく行える。熱をコントロールできれば、オーバークロックを行っても安定した動作に期待ができる。CPUのパフォーマンスを底上げするなら、Core i7-14700KFとZ790の組み合わせに、水冷クーラーの存在は心強い。
ハイクラス最上位のモデルには、CPUとグラフィックボードと同様に、メモリ容量も重要な構成となってくる。メモリはDDR5-4800で32GBの大容量だ。メモリ速度に優れており、CPUの性能を支えられる。メモリ容量はほぼすべての用途で使用される。推奨環境16GBのゲームも増えている。推奨環境16GBに、16GBの容量ではギリギリだ。
ゲームだけなら余裕でも、ゲーム以外のアプリを起動しているとすぐに不足してしまうだろう。ゲームの負荷が高まれば、それだけメモリ容量を消費する。高性能なGeForce RTX 4070 Tiは、高負荷な環境に対応できる。設定や負荷を下げた環境よりもメモリ消費は激しい傾向にある。メモリ容量が大きいことで、GeForce RTX 4070 Tiの性能を活かしやすくなる。
それらの性能と構成を支える電源は850W GOLDが採用されている。余裕のある容量と言えるかは微妙なところだが、オーバークロックや電力制限を解除にも対応できる。ハイエンドクラスに踏み込むような性能には、それを支えるだけの構成が求められる。価格は犠牲になっているものの、しっかりとした性能と構成で満足度は高そうだ。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA ZA7C-R47T | GALLERIA XA7C-R47TS |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 359,980円 | 329,980円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Core i7-14700KF(水冷) | Core i7-14700F |
GPU | RTX 4070 Ti | RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | DDR5-4800 32GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 850W GOLD | 750W 80PLUS GOLD |
マザボ | Z790 | B760 |
納期 | 翌日出荷 | 最短翌営業日 |
保証 | 1年間 (延長保証最長5年間) | 1年間 (最大5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
最近のゲームはグラフィックボードの性能がすべてと言ってもいいほど影響が大きい。グラフィックボードの性能が少しでも高い方が快適性は高い。Core i7-14700Fの性能は、非オーバークロックのCore i7-14700KFと大きな差はない。使用感に関してはCPU性能が下がったとは感じないはずだ。総合的に見て、コストパフォーマンスにも性能にも優れるGALLERIA XA7C-R47TSがおすすめだ。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA ZA7C-R47T)
GALLERIA ZA7C-R47Tは、Core i7-14700KF×GeForce RTX 4070 Ti搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。4K環境にも対応できる高い性能が魅力となっている。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4と構成も抜群だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。旧世代のモデルから45,000円も高くなってしまい評価は上がらない。比較対象モデルと合わせて確認しておくとよい。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
359,980円(税込) | Core i7-13700KF | RTX4070Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 16GB | 1TB | 非搭載 |