大手BTOメーカーのドスパラが販売する「GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載」の詳細レビューをまとめている。Ryzen 7 5700X×RTX 4070Ti搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。CPUに旧世代のRyzen 7 5700Xを搭載することで、価格を抑えたハイクラスを目指している。GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルとして価格を抑えたモデルとなるはずだ。目指している方向性がわかりやすいが、値上げが続き中身が伴っていない。コストパフォーマンスが高いわけではない点は理解しておこう。
当ページの目次
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載のスペック解説
| ブランド名 | GALLERIA |
|---|---|
| 製品名 | GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載 |
| 価格 | 266,979円（税込） |
| CPU | Ryzen 7 5700X（レビュー） |
| グラボ | GeForce RTX 4070 Ti（レビュー） |
| メモリ | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W 80PLUS GOLD |
| マザーボード | チップセットB550 |
| おすすめ度 | Bランク |
| 評価 | ・コスパ 2.5 ・ショップ評価 8.6 |
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は、17,000円ほどの値上げが適用された。Ryzen 7 5700Xを搭載するモデルは、価格を抑えやすいというメリットがある。その反面、CPU性能が控えめになるデメリットもある。性能と価格のトレードオフとなるため、コストパフォーマンスの高さが重要だ。
今回の値上げで、コストパフォーマンスの評価は2.5にまで低下した。現時点でGALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載をおすすめすることはできない。ただ、GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルとして見れば、266,979円は決して高くはない。元々の価格が安かったこと、他に優れる製品があることで評価を落としている。他のモデルがなくなれば消去法ながら選択肢に入ってくるだろう。
競合製品と比べても、構成面では引けを取らない。価格が高くなったことが何よりのマイナス要素だ。元の価格に戻らないまでも、10,000円程度の値引きがあれば評価もそれなりに落ち着くはずだ。価格が高くなることで生じるデメリットは、選びにくくなるだけではない。GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の構成は標準的ながら、高性能なモデルを支えるには物足りない部分がある。
それはメモリ容量だ。価格が安ければカスタマイズで強化できたが、高くなってしまうと標準構成での選択となる。カスタマイズで価格が高くなるなら、価格の安いモデルの方をカスタマイズするか、構成に優れたモデルを選ぶ方がお得だからだ。価格が安くなり、本来の特徴を取り戻すまではGALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載はおすすめできない。
>>GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載を購入<<
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載のカスタマイズ（おすすめ度）
- CPU -
- CPUクーラー △
- CPUグリス △
- メモリ △
- SSD ×
- 電源 ×
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は、カスタマイズで得られるメリットよりも、価格が高くなるデメリットの方が大きい。CPUクーラーやCPUグリスは、CPUのパフォーマンスを底上げできるという点では悪くない。ただし、発熱量がそこまで大きくないRyzen 7 5700Xには、体感できるほどの差はない。カスタマイズするならCPUクーラーかCPUグリスならマイナス要素が少ないので候補に入るだけだ。
理想を言えばメモリ容量をカスタマイズしたい。GeForce RTX 4070 Tiの性能を活かすなら、メモリ容量は32GBあった方がいい。カスタマイズの費用がもう少し抑えられていれば、多少価格が高くなってもカスタマイズをおすすめしていただろう。これなら、必要と感じたタイミングで増設する方がいい。
GALLERIAのケースがよく、30万円以内でGeForce RTX 4070 Ti搭載モデルを探しているなど、GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載が最適な場合は一考の価値がある。限定的ではあるものの、GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載が気に入っていて、評価を気にせず選択するなら弱点となるメモリは強化しておきたい。
SSDは1TBの容量があり、カスタマイズで増やさなくても困ることは少ない。増設や外付けのストレージという方法もあるので、カスタマイズで2TBにする必要はない。電源は必要十分だ。ハイエンドクラスを目指さなければ、標準の750W 80PLUS GOLDで問題はない。
各タイトルの対応表
| Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
|---|---|---|---|
 ・240Hz ・144Hz |  ・240Hz ・144Hz |  ・144Hz ・60Hz |  ・通常 ・影Mod |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載はRyzen 7 5700XとGeForce RTX 4070 Tiを搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。CPU性能はそこそこで、グラフィックボードの性能が圧倒的なややアンバランスなモデルだ。ゲーム性能は十分なので、ゲームをメインとするなら悪くない組み合わせと言える。Apex Legendsは240Hz環境に対応できる。ただし、CPUの性能が少し物足りないことで、240fpsの張り付きは難しい場面がある。200fps以上での安定を目指せる性能と考えておきたい。フォートナイトは負荷の軽いゲームだ。GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の性能があれば360Hzやそれ以上の環境にも対応できる。ただ、アップデートで負荷が増大している傾向にあるので、360Hz以上の環境での安定は先々難しくなる可能性がある。負荷の高いパルワールドは、メモリ容量が推奨環境を満たしていないことから、最高設定や高リフレッシュレートはやや苦手という印象がある。快適性に関しては一定以上の水準をクリアできるため、概ね満足できるはずだ。Minecraftは影Modを導入しても快適性を維持できる。チャンクをある程度広げても安定させられるが、Modの導入状況によっては負荷を感じてしまうこともある。プレイ環境によるところはあるものの、基本的には快適という判断だ。
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の性能まとめ
ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいはずだ。
Ryzen 7 5700X（CPU）
GALLERIA XA7R-R47TではCPUにRyzen 7 5700Xが搭載されている。少し古めのCPUとなるので、現行の高性能なCPUと比べると見劣りしてしまう。スペックは8コア16スレッドとIntel製CPUに比べると見劣りしてしまう。登場時は性能の優れたCPUだったが、今は価格を重視するモデルに採用されるCPUになっている。現行のIntel第13世代のCore i7-13700と比べると60%以上の性能差がある。Ryzen 7 5700Xの比較対象は下位モデルのCore i5-13400だ。それでも20%近い性能差がある。性能よりも価格を重視したCPUなので、性能を求めるのには適していない。ゲーミング性能についてはCore i5-13400と同等のパフォーマンスを期待できる。
GeForce RTX 4070 Ti（GPU）
当該モデルではグラフィックスにRTX 40シリーズ（Ada Lovelace世代）のハイクラスと言えるRTX 4070 Tiを搭載している。従来のRTX 3090 Tiに匹敵するパフォーマンスを持つ。従来モデルのRTX 3070 Tiと比べて30%近く性能が高いので、新モデルとして大きな性能向上を見せている。レイトレーシング性能でもGeForce RTX 3090を上回り、競合モデルのRadeon RX 6950 XTよりも3%程度性能が高い。4K解像度でのゲームプレイを想定するなら、RTX 4070 Tiは心強い存在だ。
>>GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載を購入<<
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の特徴
コスパはイマイチだが価格が魅力のゲーミングPC
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の魅力は、なんと言っても249,980円という抑えられた価格だ。同価格帯に対抗できる製品がないことから、希少性という付加価値を持っている。以前は229,980円だったことから、価格は値上げ傾向にある。本来であればおすすめしにくいモデルであってもおかしくない。コストパフォーマンスはイマイチで価格相応という評価であることは変わらない。
GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルは、ほとんどが価格の高いハイクラスに属するCore i7や現行のRyzen 7との組み合わせが下限に設定されている。価格を抑えやすいCore i5やRyzen 5/Ryzen 7（Ryzen 5000シリーズ0）との組み合わせがほとんどない。Core i5シリーズと同程度の性能と価格を持つRyzen 7 5700Xとの組み合わせは、他のモデルにはない特徴となりつつある。
Ryzen 7 5700X搭載モデルはその数を減らしている。すでに旧世代のCPUであることから、今後取り扱い自体が減少していくことは明白だ。そうなると、GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載のように25万円台を切るGeForce RTX 4070 Ti搭載モデルはなくなってしまうかもしれない。
現時点で、同等の価格を持つGeForce RTX 4070 Ti搭載モデルはない。価格を重視するならGALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は決して悪いモデルではない。少し前に値上げされ、価格自体に大きな動きはない。販売が終了する可能性があるモデルは、終売直前に価格を下げる傾向にある。ただし、今のドスパラの傾向から見ると取り扱い終了間際であっても、値下げを行わない可能性がある。
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は選択するタイミングが難しい。249,980円でも唯一と言える存在だと割り切って選択してしまう方がいい。少し様子を見ている間に販売が終了してしまうのは避けたい。今が最善ではないが、最悪を避けられるタイミングだ。購入後に価格が下がってしまうのはショックが大きいはずだ。購入後はGALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の動向を探らないようにして心の均衡を保つようにしたい。
ゲームに特化した性能を持つ
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載には明確な強みと弱みがある。グラフィックボードの性能の高さが強みで、CPU性能の低さが弱みだ。双方ともゲームに影響を与える部分だが、グラフィックボードがゲームプレイに果たす役割は大きい。CPU性能の低さが気にならないくらいには圧倒的だ。たとえCPU性能が低くても、下位グレードのGeForce RTX 4070 SUPERと同列にまで落ちるようなことはない。
ゲーム性能だけを追求するなら、Ryzen 7 5700Xの性能の低さはそこまで気にならないはずだ。一方で、ゲーム以外の用途も想定すると、Ryzen 7 5700Xの性能の低さを体感することになる。ゲームをしながら、別のアプリケーションを起動すると、極端なほどゲームに負荷を感じるだろう。フレームレートの割に、描写がスローになったような違和感が生じる。
起動するアプリケーションによるところなので、必ずしもそういった症状が現れるわけではない。Discordくらいなら問題ないが、画面共有を行うと負荷を感じるゲームもある程度だ。動画を見ながら、Discordを開いてゲームをプレイするという用途にはあまり適していない。プレイするゲームがそれほど重くないのであれば大丈夫だ。
想定するプレイ環境がどの程度か把握しておく必要がある。ゲーム以外にも様々なアプリケーションを起動する可能性があるなら、適した性能とは言えない。あまり他の操作を行わいならGALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は優秀な選択肢となる。どういった環境でプレイするのか、事前に想定しておかなければ後悔するかもしれないので注意したい。
>>GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載を購入<<
競合モデルとの比較
| ブランド | GALLERIA | NEXTGEAR |
|---|---|---|
| イメージ |  |  |
| 製品名 | GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載 | NEXTGEAR JG-A7G7A 5700X搭載 |
| ケース | ミドル | ミニ |
| 価格 | 266,979円 | 269,800円 |
| 送料 | 3,300円 | 無料 |
| CPU | Ryzen 7 5700X （8コア16スレッド） | Ryzen 7 5700X （8コア16スレッド） |
| CPUクーラー | 空冷 | 水冷（240mm） |
| GPU | RTX 4070 Ti | RTX 4070 Ti SUPER |
| メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W GOLD | 750W BRONZE |
| マザボ | B550 | B550 |
| 納期 | 翌日出荷 | 約11営業日 |
| 保証 （延長保証） | 3年間 （5年間） | 3年間 （-） |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
| レビュー | 当ページ | レビュー |
基本的な構成はよく似ているが、NEXTGEAR JG-A7G7AはCPUクーラーに水冷式を採用している。最も大きな違いはグラフィックボードで、ワンランク上のGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載していることだ。GeForce RTX 4080に近づく性能でハイエンドモデルと言えるかもしれない。
基本保証は3年間で、ドスパラ製品と比べて2年長い。電話サポートはドスパラと同じ24時間365日対応だ。初心者の方やパソコンに慣れていない方にとって、購入後の安心が大きいNEXTGEAR JG-A7G7Aは選びやすいはずだ。総合的に見て、GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載の価格が変わらない限り、NEXTGEAR JG-A7G7Aをおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評（GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載）
GALLERIA XA7R-R47T 5700X搭載は、Ryzen 7 5700X×RTX 4070Ti搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。非常に性能の高いRTX 4070 Tiを搭載しており、旧世代のRyzen 7 5700Xと組み合わせることで価格を抑えている。CPUとGPUのバランスはベストというわけではない。年末から20,000円の値上げ×2回となり評価を落としている。現状おすすめできるモデルとは言えない。比較対象モデルも合わせて確認しておこう。
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 266,979円 | 7 5700X | RTX4070Ti |
| メモリ | SSD | HDD |
| DDR4 16GB | 1TB | 非搭載 |