
Ryzen 9 9950X3Dのスペックレビュー&性能ベンチマーク検証を行った。Zen 5アーキテクチャ採用の3D V-Cache搭載モデルのフラグシップモデルが登場した。Zen 4のRyzen 9 7950X3Dの後継モデルだ。ゲーム性能だけではなくクリエイティブ性能も追及したい欲張りさん向けだ。3D V-Cacheも2世代目になり進化している。キャッシュの搭載位置を変更することで、熱の問題(低クロック)を克服した。オーバークロックができるようになったのもハイライトだ。
搭載モデルは「Ryzen 9 9950X3D搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。ハイエンドのCPUということもあってラインナップも少ない。GeForce RTX 5080やRadeon RX 9070 XTなどハイクラスとの組み合わせが中心だ。コストパフォーマンスで選ぶモデルとはいえないだろう。兄弟モデルの「Ryzen 9 9900X3Dの性能検証」も公開している。人気は本CPUやRyzen 7 9800X3Dと比べると一歩後退だ。2基の3D V-Cacheを搭載したRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionも登場している。価格差と性能差のバランスを見比べてから選んで欲しい。
- 長所
-
- 現行最強クラスのコンシューマー向けCPU
- ゲーム性能は現行トップクラス
- マルチコア性能はCore Ultra 9 285Kを上回る
- オーバークロックをサポートしている
- 対応ソケットは従来モデルと共通のAM5
- 短所
-
- ゲームプレイ時の消費電力が高い
- 単体価格が高い
- 搭載ゲーミングPCが高い
- ゲーム性能だけならRyzen 7 9800X3Dの方が上
| コードネーム | Zen 5 (Granite Ridge) |
|---|---|
| プロセス | 4nm |
| コア/スレッド数 | 16コア / 32スレッド |
| 定格/最大クロック | 4.3 GHz / 5.7 GHz |
| L2キャッシュ | 16MB |
| L3キャッシュ | 128MB(32MB+96MB) |
| TDP | 170W |
| PPT | 230W |
| 発売日 | 2025年03月12日 |
| MSRP | $699 |
| 価格 | 112,980円~ *2026/9時点 |
| 評価 |
・総合評価 10.0 ・ゲーム評価 10.0 |
記事執筆時点での国内価格は112,980円~となる。2025年8月時点の128,000円からは下がったが、直近では7,500円値上がりしている。上位のRyzen 9 9950X3D2 Dual Edition(170,226円)が登場したことで最も高価なCPUではなくなったものの、ゲーム性能とマルチコア性能をどちらも高いレベルで備えたハイエンドCPUだ。下位のRyzen 9 9900X3Dは88,990円で、価格差は23,990円ある。発売直後の品薄は解消され、今は普通に購入することができる。
Ryzen 9 9950X3Dのスペック
Ryzen 9 9900X3D/9 7950X3Dと比較
3行でわかる Ryzen 9 9950X3D の立ち位置
- 前世代のRyzen 9 7950X3DからZen 4→Zen 5へ一新。16コア32スレッド・L3キャッシュ128MBは共通のまま、プロセス微細化(5nm→4nm)でトランジスタ数は26%増えている。
- 3D V-CacheをCCDの下側に配置し直したことで熱抵抗が下がり、X3Dモデルながらオーバークロックに対応した。そのぶんTDPは120W→170Wへ50Wアップ、PPTも162W→230Wと68W高い。
- 同世代のRyzen 9 9900X3Dとはコア数が最大の差。12コア24スレッドに減るが、L3キャッシュは同じ128MBで、TDPは50W低く、価格差は23,990円ある。
Ryzen 9 9950X3Dは、前世代のフラグシップRyzen 9 7950X3Dの後継としてZen 5アーキテクチャへ一新されたモデルだ。コードネームはGranite Ridge。製造プロセスは5nmから4nmへと微細化され、トランジスタ数は131.4億から166.3億へと26%増えている。CCDのダイサイズは2基×70mm²で変わっていない。I/Oダイは6nmプロセス・122m㎡でZen 4のものを踏襲している。コア・スレッドは16コア32スレッドで共通だ。
定格クロックは0.1GHz高い4.3GHzで、最大クロックは5.7GHzと変わらない。L2キャッシュ16MB・L3キャッシュ128MB(32MB+96MB)も同じだ。大きく変わったのは3D V-Cacheの配置で、CCDの上部から下部(裏側)へ移された。これでCCDとヒートスプレッダの間の熱抵抗が大幅に下がり、オーバークロックにも対応した。マルチコア性能の引き上げにも大きく寄与している。
対応メモリはDDR5-5200からDDR5-5600へ引き上げられた。内蔵グラフィックスはRadeon Graphicsで共通、CPUクーラーは非同梱、PCI-ExpressはGen 5, 24 Lanesとなる。TDPは50W高い170W、PPTは68W高い230Wで、パフォーマンスを優先して消費電力は犠牲にしている。ソケットはAM5を引き継いでいる。MSRPは$699で同じだが、現在の国内価格はRyzen 9 7950X3Dが63,900円まで下がっており、Ryzen 9 9950X3Dの方が49,080円高い。ゲーム性能の差は2%程度なので、ゲーム用途だけなら型落ちのRyzen 9 7950X3Dもまだ選択肢になる。
同じZen 5アーキテクチャの下位モデルRyzen 9 9900X3Dと比べると、プロセスや基本構成は共通だ。コア・スレッドは12コア24スレッドで、8コアのCCD 2基それぞれで2コアずつ無効化されている形になる。定格クロックはRyzen 9 9900X3Dの方が0.1GHz高いが、最大クロックはRyzen 9 9950X3Dの方が0.2GHz高い。L2キャッシュはRyzen 9 9950X3Dが4MB多く、L3キャッシュは128MBで変わらない。
対応メモリ・内蔵グラフィックス・PCI-Expressは同じ。TDPはRyzen 9 9900X3Dの方が50W低い120Wだが、PPTは230Wで同じだ。MSRPは$100安い$599で、国内価格では23,990円の差がある。

管理人
Core Ultra 9 285Kと比較
3行でわかる Ryzen 9 9950X3D と Core Ultra 9 285K の違い
- Core Ultra 9 285KはArrow Lake世代で、4つのタイルに分けたチップレット構造。コンピュートタイルは3nmとRyzen 9 9950X3Dの4nmより微細だ。
- 285Kは24コア(8P+16E)24スレッドでハイパースレッディングを廃止。最大クロックはどちらも5.7GHz。L2は285Kが2.5倍の40MB、L3は9950X3Dが約3.6倍の128MBとキャッシュ構成が大きく違う。
- 285KはNPU内蔵・DDR5-6400対応が強み。MSRPは$110安いが、国内価格の差は3,180円まで縮まっている。ソケットはLGA1851となる。
Core Ultra 9 285KはIntelのArrow Lake世代のCPUで、複数のタイルを組み合わせたチップレット構造を採用している。Ryzen 9 9950X3DもCPUコアダイとI/Oダイの2つに分かれたチップレット構造だが、Arrow Lakeではコンピュートタイル・I/Oタイル・SoCタイル・グラフィックスタイルの4つに分割されており、歩留まりの改善に役立っている。主要なコンピュートタイルは3nmでRyzen 9 9950X3Dより微細だ。I/Oダイはどちらも6nm。Core Ultra 9 285KのSoCタイルは6nm、グラフィックスタイルは5nmで、コンピュートタイル以外は3nmを使うメリットが小さいからだろう。
Core Ultra 9 285Kは8個のPコアと16個のEコアを組み合わせたハイブリッド構成で、24コア24スレッドとなる。今世代ではハイパースレッディングを廃止したが、IPCの改善で従来モデルを上回る性能を発揮する。Pコアの定格クロックはRyzen 9 9950X3Dの方が0.6GHz(16%)高く、最大クロックはどちらも5.7GHzだ。省電力重視のEコアは定格3.2GHz・最大4.6GHzとなる。どちらもオーバークロックに対応しているが、Intel製CPUはマザーボードが最上位のZシリーズでないとオーバークロックできない。
キャッシュ回りは大きく異なる。L2キャッシュはCore Ultra 9 285Kの方が24MB多い40MB(2.5倍)だが、L3キャッシュはRyzen 9 9950X3Dの方が92MB多い128MB(約3.6倍)だ。96MBの3D V-Cacheがポイントになる。対応メモリはCore Ultra 9 285Kの方が高クロックなDDR5-6400をサポートする。内蔵グラフィックスはIntel Graphicsで、NPUのIntel AI Boostを内蔵しているのも強みだ。Ryzen 9 9950X3DにはNPUがない。
TDPはRyzen 9 9950X3Dの方が45W高く、PL2はCore Ultra 9 285Kの方が20W高い。Core Ultra 9 285KのソケットはLGA1851で、従来モデルから変更されている。MSRPは$589でRyzen 9 9950X3Dより$110安いが、国内価格はCore Ultra 9 285Kが109,800円まで値上がりしており、差はわずか3,180円だ。

管理人
Ryzen 9 9950X3Dの最新評価【2026年】
コストパフォーマンスが高いわけではない
| 型番 | ゲーム性能 | マルチコア性能 | 価格 | コスパ (ゲーム) |
コスパ (マルチ) |
|---|---|---|---|---|---|
| Ryzen 7 9850X3D(8/16) | 77,634 | 0.594 | 0.452 | ||
| Ryzen 7 9800X3D(8/16) | 59,980 | 0.751 | 0.567 | ||
| Ryzen 9 9950X3D2(16/32) | 170,226 | 0.260 | 0.302 | ||
| Ryzen 9 9950X3D(16/32) | 112,980 | 0.383 | 0.443 | ||
| Ryzen 9 9900X3D(12/24) | 88,990 | 0.479 | 0.429 | ||
| Ryzen 7 7800X3D(8/16) | 54,800 | 0.770 | 0.545 | ||
| Core i9-14900KF(24/32) | 56,900 | 0.670 | 0.770 | ||
| Core Ultra 7 270K Plus(24/24) | 59,800 | 0.635 | 0.809 | ||
| Ryzen 7 9700X(8/16) | 39,980 | 0.945 | 0.809 | ||
| Core i7-14700F(20/28) | 59,980 | 0.597 | 0.646 | ||
| Ryzen 9 9950X(16/32) | 111,774 | 0.320 | 0.433 | ||
| Core Ultra 9 285K(24/24) | 109,800 | 0.308 | 0.440 |
※コスパは各性能スコア÷価格(1円当たりのスコア)。マルチコア性能はCPU性能比較表の総合性能の値。
Ryzen 9 9950X3Dはゲーム性能だけで見るとコストパフォーマンスに優れたモデルではない。1円当たりのゲーム性能スコアは0.383で、比較した12モデルの中では9番目にとどまる。国内価格は112,980円と2025年8月時点(128,000円)より下がったものの、下位モデルのRyzen 9 9900X3D(88,990円・0.479)よりも数値は悪い。Ryzen 9 9900X3Dとの価格差は23,990円あるが、ゲーム性能の差は2%もない。
評価が変わるのはマルチコア性能だ。Ryzen 9 9950X3Dのマルチコア性能は50,009で、Ryzen 9 9950X3D2 Dual Editionに次ぐ2位となる。1円当たりのスコアは0.443で、Ryzen 9 9900X3D(0.429)、Ryzen 9 9950X(0.433)、Core Ultra 9 285K(0.440)を上回り、10万円を超えるクラスの中ではもっとも高い。ゲームとマルチコアの両方を重視するなら、Ryzen 9 9950X3Dはむしろ割安な選択肢といえる。
同じ16コア32スレッドのRyzen 9 9950X(111,774円)と比べても、ほぼ同価格でマルチコア性能は3%、ゲーム性能は21%上回る。2026年4月に登場した上位モデルのRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionも見ておこう。ゲーム性能は2%、マルチコア性能は3%Ryzen 9 9950X3Dより高いが、価格は170,226円と57,246円も高い。コスパはゲームで0.260、マルチで0.302と、どちらも今回比較したモデルの中で最も低い。この価格差に見合うメリットはほとんどない。
ゲーム性能だけを考えるなら、Ryzen 7 9800X3D(59,980円)やRyzen 7 7800X3D(54,800円)を選ぶのが吉だ。現行最高のゲーム性能を持つのは2026年1月に登場したRyzen 7 9850X3Dで、スコアは46,123とRyzen 9 9950X3Dより6%高く、価格も77,634円と35,346円安い。ただし、ゲームのコスパは0.594で、Ryzen 7 9800X3D(0.751)の方が上だ。Ryzen 7 9800X3DはRyzen 9 9950X3Dよりも53,000円安く、ゲーム性能はむしろ4%高い。一方で、マルチコア性能はRyzen 9 9950X3Dの方が47%高い。
Intelの最新モデルであるCore Ultra 7 270K Plusも無視できない。24コア24スレッドと高スペックでマルチコア性能は48,404とRyzen 9 9950X3Dの97%に迫り、マルチのコスパ0.809は今回比較したモデルの中でトップとなる。ゲーム性能はRyzen 9 9950X3Dより12%低いものの、53,180円も安く購入できる。Core Ultra 9 285Kの立場を完全に奪ったといえる。
搭載ゲーミングPCも高値安定で選びづらい
| CPU \ GPU | RTX 5090 | RTX 5080 | RTX 5070 Ti | RX 9070 XT |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 9 9950X3D | 64GB949,800円~ | 549,800円~ | 574,800円~ | 474,800円~ |
| Ryzen 9 9950X3D2 | 64GB998,000円~ | 644,800円~ | 579,800円~ | 564,800円~ |
| Ryzen 9 9900X3D | 1,198,000円~ | 589,800円~ | 519,800円~ | 374,800円~ |
| Ryzen 7 9850X3D | 1,163,000円~ | 574,800円~ | 459,800円~ | 354,800円~ |
| Ryzen 7 9800X3D | 869,800円~ | 474,800円~ | 419,800円~ | 365,980円~ |
| Ryzen 7 7800X3D | – | 494,800円~ | 439,800円~ | 334,800円~ |
| Core Ultra 9 285K | 64GB1,399,800円~ | 634,980円~ | 569,980円~ | 509,980円~ |
| Ryzen 7 9700X | – | 484,800円~ | 372,800円~ | 339,800円~ |
※各組み合わせの搭載モデルの最安価格(2026年9月22日時点・税込)。メモリ32GB・64GB構成のモデルのみ(64GBの価格にはラベル付き)。バンダルゲーミング・Astromeda・MDL.makeは集計から除外。「-」は該当構成のモデルなし。表は横にスクロールできます。
Ryzen 9 9950X3D搭載モデルを購入するなら、50万円以上の予算を見ておきたい。誰にでもおすすめできる価格帯ではない。メモリ32GB構成でもっとも安いのはRX 9060との組み合わせで434,980円~だが、Ryzen 9 9950X3Dを選ぶならグラフィックボードもハイエンドクラスにしたいところだ。RTX 5080搭載モデルは549,800円~となる。RTX 5090搭載モデルはメモリ64GB構成しかなく、949,800円~だ。なお、RTX 5070 Ti搭載モデル(574,800円~)はRTX 5080搭載モデルよりも高く、割高感がある。
ゲーム用途がメインなら、Ryzen 7 9800X3D搭載モデルの方が選びやすい。RTX 5080との組み合わせで474,800円~と、Ryzen 9 9950X3D搭載モデルより75,000円安く、ゲーム性能はむしろ高い。上位のRyzen 9 9950X3D2 Dual Edition搭載モデルは、RTX 5080との組み合わせで644,800円~と、さらに95,000円高くなる。Ryzen 9 9950X3Dは16コア32スレッドのマルチコア性能を活かせるクリエイティブ用途に適していて、ゲームをしながら動画配信を考えているストリーマーの方にもおすすめしやすい。
Ryzen 9 9950X3Dの特徴&注意点【発売時点】
現行トップクラスのゲーム性能・マルチコア性能を誇る

ゲーム性能スコアは43,316とRyzen 7 9800X3Dに次いで高い(発売時点)。Ryzen 7 9800X3Dとの性能差は4%弱だ。Ryzen 9 9950X3Dは、Ryzen 7 9800X3Dとは違って2基のCCDを搭載していることでやや伸びづらい。スペック的にはRyzen 9 9950X3Dが上なのだがCCD間のやりとりでレイテンシが発生するなどゲームなどの用途では不利になる。それでもRyzen 9 7950X3Dと比べるとわずかながら確かな進歩が見える。なお、現在はRyzen 7 9850X3DやRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionが登場し、ゲーム性能では4番手となっている。
この性能の高さを考慮すればGeForce RTX 5070/Radeon RX 9070を最低基準にしたいところだ。もし、60番台のグラフィックボードを選択するならもう少し安いCPUを選択してその分をグラフィックボードに使った方が満足度が高くなるはずだ。より高いフレームレートを実現できる。Ryzen 9 9950X3DはGPUに十分な投資をした上でまだ余裕がある方向けといえる。

Ryzen 9 9950X3DはRyzen 9 9950XやCore Ultra 9 285Kを抑えてトップのマルチコア性能を誇る(発売時点。現在はRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionに次ぐ2位)。4%弱とそれほど大きい差があるわけではないが、トップクラスである事実は変わらない。従来モデルのRyzen 9 7950X3Dと比べると25%程度向上している。この差は大きい。3D V-Cacheの配置位置の変更が今回のパフォーマンス向上に貢献している。ヒートスプレッダーとの間に3D V-Cacheを挟むことをやめて効率的にCPUダイを冷却できる。だからこそ高クロックを実現できるようになったのだ。Ryzen 7 9800X3Dとの性能差は48%程度だ。オールラウンド性を重視するならRyzen 9 9950X3Dがベストチョイスとなる。
ゲームプレイ時の消費電力が高め

ゲームプレイ時の消費電力が高めなことは理解しておく必要がある。もっとも消費電力を気にするユーザーはそれほど多くないはずだ。圧倒的な性能を持っているので消費電力が高いこと自体は受け入れられるだろう。ゲームプレイ時だけでいえばRyzen 7 9800X3Dが別格だ。69Wと半分以下に抑えられる。Core Ultra 9 285Kについて消費電力は30%程度低いが、性能も25%程度低いのでワットパフォーマンスが高いわけではない。性能が低い分だけ消費電力が低いと考えられる。Core i9-14900Kと比べるとワットパフォーマンスは優れている。
ゲーミングPCの電源ユニットはGPUに依存することになる。Ryzen 9 9950X3Dのゲーム性能を考えればハイエンドのグラフィックボードと組み合わせるケースが多いだろう。そうなれば必然と高容量・高規格な電源が選ばれることになる。いくらRyzen 9 9950X3Dの消費電力が高くても高品質な電源を搭載するなら何も問題はない。Ryzen 9 9950X3Dが極端に扱いづらいCPUとは言えない。なお、Ryzen 9 9950X3Dはマルチコアでの省電力性に優れている。Core Ultra 9 285Kと同等にもかかわらず11%低くなっているからだ。
単体/搭載モデルの価格が高い
※発売時点(2025年3月)の価格。最新の価格は「Ryzen 9 9950X3Dの最新評価」を参照。
| 製品名 | コア/スレッド | ゲーム性能(マルチコア) | 価格 | コスパ(マルチコア) |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D | 8/16 | 45,025(34,011) | 102,990 | 0.437(0.330) |
| Ryzen 9 9950X3D | 16/32 | 43,316(50,009) | 132,800 | 0.326(0.377) |
| Ryzen 9 7950X3D | 16/32 | 42,444(40,051) | – | – |
| Core i9-14900K | 24/32 | 38,957(43,839) | 76,980 | 0.506(0.569) |
| Core Ultra 9 285K | 24/24 | 36,785(48,282) | 112,800 | 0.326(0.428) |
| Ryzen 9 7950X | 16/32 | 33,513(44,755) | 89,800 | 0.373(0.498) |
発売時点のRyzen 9 9950X3Dはコストパフォーマンスの高いCPUとは言えなかった。ゲーム性能に対するコストパフォーマンスは0.326とCore Ultra 9 285Kと同じく最低クラスだった。いくら性能が高くても132,800円という価格設定では厳しい。もっとも性能的にコストパフォーマンスを考えて購入するユーザーは少ないだろう。ゲームプレイだけを考えるならRyzen 7 9800X3D(コスパ:0.437)を選ぶのがよいだろう。発売当時はほとんどのモデルが入手困難で、購入したくても購入できない状況だった。それはRyzen 9 9950X3Dも同じだ。
当時、AMD製CPUにこだわりがなければIntel第14世代のCore i9-14900Kがおすすめだった。入手ハードルも低く、24コア32スレッドと高スペックでマルチコア性能も高くオールラウンドに対応可能だ。Intelの最新モデルであるCore Ultra 9 285Kは思ったほどゲーム性能が伸びず積極的におすすめできなかった。
Ryzen 9 9950X3Dのゲームベンチマーク
各種ゲームプレイ時のパフォーマンスを見ていこう。最高設定でのフレームレートを計測しているためGPUボトルネックが発生しやすくCPUによる差が表れづらい。今後は設定を下げたり、アップスケーリングを活用したりしてGPUボトルネックをなくした状態での計測に移行していきたい。試行錯誤中だ。
モンハンワイルズ


モンハンワイルズでは設定最高・フレーム生成ONの状態でのパフォーマンスを計測した。Intel製CPUに及ばないように見えるが、実際はトップのCore i7-14700Kと比べてもフレームレートは1.2fpsしか変わらず誤差の範囲といえそうだ。Ryzen 7 9800X3Dと比べると2.0fps高くなっている。なお、WQHD環境ではRyzen 9 9950X3DがCore Ultra 9 285Kと並んでトップだが、高解像度になるとGPUのボトルネックが大きくなるので差が縮まる傾向にある。
FF14 黄金のレガシー


FF14では文句なしでRyzen 9 9950X3Dがトップのゲーム適正を示した。Ryzen 7 9800X3Dと比べてフルHDで5%弱高く、WQHDでも3%弱高くなっている。従来モデルであるRyzen 9 7950X3Dと比べても4%-8%程度パフォーマンスが向上している。アーキテクチャの進化がしっかりと反映されている形だ。一方で、Intel製CPUは全く振るわず苦戦している。Core Ultra 9 285KはRyzen 9 9900Xにも届かず、Ryzen 9 9950X3Dと比べると最大で32%もフレームレートが低い。
Cyberpunk 2077


Cyberpunk 2077でのフレームレートを見ていく。DLSSは無効化している。Ryzen 7 9800X3Dと比べるとフルHDで3%低いが、WQHDでは3%高くなっている。イーブンの結果だ。従来モデルのRyzen 9 7950X3Dと比べるとフルHDで12%高く、WQHDでも2%弱高い。Core Ultra 9 285Kと比べると最大で20%近くもパフォーマンスが高い。WQHDになるとGPUのボトルネックが強くなりそれほどCPUによる差は現れない。
Forza Horizon 5


Forza Horizon 5は負荷の高いタイトルということで上位モデルは横並び状態だ。フルHD環境で見ると最上位のCore i7-14700KとRyzen 9 9900Xで4.4fps(2%程度)しか差がない。Ryzen 9 9950X3Dと比べるとその差は1.2fpsしかない。Forza Horizon 5ではGPUに投資する方がよさそうだ。3D V-Cache搭載モデルならRyzen 7 7800X3Dも問題なさそうだ。
Far Cry 6


Far Cry 6でもRyzen 9 9950X3Dがトップに躍り出た。Ryzen 7 9800X3Dと比べてフルHDで3%高く、WQHDで2%高くなっている。Ryzen 9 7950X3Dと比べても17%-30%もフレームレートが高い。3D V-Cacheも第2世代になって大きく進化した。通常のRyzen 9 9950Xとの性能差は最大で39%とかなり大きい。
Ryzen 9 9950X3Dのアプリケーションベンチマーク
Cinebench 2024


Cinebench 2024でのパフォーマンスを見ていく。Ryzen 9 9950X3Dのマルチコアは2,070で、シングルコアは120だ。従来モデルのRyzen 9 7950X3Dと比べるとマルチコアが16%高く、シングルコアも5%高い。競合のフラグシップモデルであるCore Ultra 9 285Kと比べるとマルチコアが3%弱低く、シングルコアも10%低くなっている。Ryzen 9 9950Xよりも性能が高いのは素晴らしい。Zen 4アーキテクチャでは3D V-Cache搭載のためクロック周波数が低くやや性能が伸びづらかった。
Cinebench R23


Cinebench R23ではCore Ultra 9 285KどころかRyzen 9 9950Xにも届かない結果となった。Ryzen 9 9950Xと比べるとマルチコアが2%、シングルコアが1%低い。Core Ultra 9 285Kと比べるとマルチコアが2%低いが、シングルコアは1%弱高い。従来モデルのRyzen 9 7950X3Dと比べるとマルチコアが24%高く、シングルコアが12%高くなっている。3D V-Cache搭載モデルだからといってマルチコア性能が低くなることはなくむしろ高くなるのだ。
Blender


Blenderでのスコアは607.12とトップだ。Ryzen 9 9950Xよりも2%弱スコアが高くなっている。従来モデルであるRyzen 9 7950X3Dとのスコア差は18%と大きい。Core Ultra 9 285Kよりも8%上だ。3D V-Cache搭載モデルが通常のXモデルを上回るとは驚きだ。
7-Zip


7-Zipでの解凍及び圧縮速度をベンチマークツールを使って計測した。Ryzen 9 9950X3Dが、Ryzen 9 9950Xを抑えてトップとなっている。性能差は1%-3%とそれほど大きいわけではない。Ryzen 9 7950X3Dと比べると解凍速度が3%速く、圧縮速度も12%速い。Core Ultra 9 285Kはそこまでパフォーマンスが伸びず7番目に甘んじている。Ryzen 7 9800X3Dと比べると1.5倍から2.0倍近くパフォーマンスが高くいかにオールラウンドに対応できるモデルであるかがわかるだろう。
Handbrake


動画のエンコードにかかる時間をまとめた。H264でこそCore Ultra 9 285Kに負けてしまったが、H265では28秒も速く処理でき圧倒している。総合的に見ればRyzen 9 9950X3Dが上だと考えてよいだろう。従来モデルのRyzen 9 7950X3DよりもH264で2秒速く、H265では46秒も速くなっている。
Photoshop


Photoshopでの処理速度を見ていく。Ryzen 9 9950X3Dのスコアは15,276とトップクラスだ。Ryzen 7 9800X3Dよりも2%弱低くなっている。Ryzen 9 9950Xと比べると3%弱上回っている。競合のCore Ultra 9 285Kは伸び悩みRyzen 9 9950X3Dよりも35%程度パフォーマンスが低い。Ryzen 9 9950X3Dならクリエイティブ作業でも快適だろう。
Premiere Pro


動画の編集ソフトであるPremiere Proでのパフォーマンスを見ていく。Ryzen 9 9950X3DはRyzen 9 9950Xに次いで高い結果が出ている。従来モデルのRyzen 9 7950X3Dと比べると2%弱パフォーマンスが向上している。Core Ultra 9 285Kと比べても1%弱上回っている。オールラウンドに対応できるCPUの証明だ。
記事執筆時点での国内価格は112,980円~となる。2025年8月時点の128,000円からは下がったが、直近では7,500円値上がりしている。上位のRyzen 9 9950X3D2 Dual Edition(170,226円)が登場したことで最も高価なCPUではなくなったものの、ゲーム性能とマルチコア性能をどちらも高いレベルで備えたハイエンドCPUだ。下位のRyzen 9 9900X3Dは88,990円で、価格差は23,990円ある。発売直後の品薄は解消され、今は普通に購入することができる。
Ryzen 9 9950X3D搭載おすすめゲーミングPC
FRGHLMB650/WS0902/NTK(フロンティア)
コスパ
9.0
RK2-995X3D58(ストーム)
コスパ
7.9
- 50,000円OFFクーポンあり
- 9 9950X3D×RTX 5080搭載のハイエンドモデル
- 6.8インチ曲面OLEDディスプレイ搭載
- チップセットが廉価グレードのB840M
- 50万円以上と高価
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GALLERIA XMR9A-R58-GD Ryzen 9 9950X3D搭載(ドスパラ)
コスパ
8.4
- 16コアのRyzen 9 9950X3D搭載でゲームと制作を両立
- RTX 5080で4Kゲーミングにも対応
- X870E+1000W GOLD電源・2TB SSDと余裕のある構成
- 価格が高くゲーム専用ならRyzen 7 9850X3Dモデルで十分
- メモリは32GBなので動画編集・3DCG中心なら増設を検討したい
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View 380 Ryzen9 9950x3D・RTX5080(OZgaming)
コスパ
7.7
- Ryzen 9 9950X3D×RTX 5080搭載のハイエンドモデル
- コストパフォーマンス良好
- Thermaltake製View 380 XL TG ARGBケース採用
- 60万円オーバーと単純に価格が高い
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G-Master Spear 2 X870A(サイコム)
コスパ
7.2
Ryzen 9 9950X3D搭載ゲーミングPC一覧
| 製品名 | ケース | コスパ | 更新日 | 検証種別 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | SSD |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FRGHLMB650/WS0902/NTK | 9.0 | 2026/10/02 | 評価コメント | 529,800円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5080 | DDR5 32GB | 2TB Gen4 NVMe | |
| GALLERIA XMR9A-R58-GD Ryzen 9 9950X3D搭載 | 8.4 | 2026/10/03 | 評価コメント | 594,980円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5080 | DDR5 32GB | 2TB Gen4 NVMe | |
長所
短所
管理人コメントRyzen 9 9950X3D×GeForce RTX 5080搭載のゲーミングPCだ。ガレリアのXシリーズでは最上位クラスの構成で、ゲームに加えて動画編集・3DCG・配信などクリエイティブ用途を兼ねる方に向く。CPUは16コア32スレッドのRyzen 9 9950X3Dで、3D V-Cache搭載によりゲーム性能はRyzen 7 9800X3Dと同等クラス、マルチコア性能では圧倒する。RTX 5080なら4K環境でも高設定で快適に遊べる。メモリDDR5 32GB(16GB×2枚)・SSD 2TB Gen4 NVMe・1000W GOLD電源・X870Eチップセットと、将来のアップグレードにも余裕のある構成だ。CPUクーラーは水冷が標準となる。ゲーム専用途ならRyzen 7 9850X3D搭載のXDR7A-R58-GDの方が約10万円安く済むため、マルチコア性能が必要かどうかで選び分けたい。 | |||||||||
| View 380 Ryzen9 9950x3D・RTX5080 | 7.7 | 2026/10/01 | 評価コメント | 639,800円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5080 | DDR5 32GB | 1TB Gen4 NVMe | |
長所
短所
管理人コメントRyzen 9 9950X3D×RTX 5080搭載のハイエンドモデルだ。ゲーム配信などこだわりのゲーム環境を構築したい方向けだ。PCケースはこだわりのThermaltake製View 380 XL TG ARGBだ。7基のファン+360mmラジエーター水冷クーラー搭載で魅せる一台に仕上がっている。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと必要十分だ。電源は1000W GOLDを採用している。 🏷 秋の大感謝セール | |||||||||
| ZEFT R61AO | 7.3 | 2026/10/03 | 評価コメント | 1,957,780円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5090 | DDR5 128GB | 4TB Gen4×2基 | |
長所
短所
管理人コメント国内で購入できる最高峰のゲーミングPCだ。Ryzen 9 9950X3D×GeForce RTX 5090搭載のハイエンドモデルだ。Ryzen 9 9950X3Dは、Zen 5 Ryzenシリーズのフラグシップモデルとなる。16コア32スレッドと高いスペックを持ち、ゲーム実況や動画編集などの作業にも適している。グラフィックスにはBlackwell世代のGeForce RTX 5090を搭載している。GeForce RTX 5080とは一線を画す性能を持つ。4K環境+レイトレーシング有効化でも十分ゲームを楽しめる。フルHD環境だけだとオーバースペック気味だ。メモリDDR5-5600 128GB、SSD 4TB×2基と構成も抜群だ。電源ユニットは1200W GOLDとコストがかかっていることがわかる。PCケースには高級感のあるHYTE Y70 Touch Infinite Pandaを採用している。前面に2.5K液晶ディスプレイを搭載していて、ウィジェットの配置やランチャーとして使用できる。大型ラジエーター搭載ができ冷却性能も高水準だ。デザイン性・実用性・拡張性が高い最高峰のケースだ。 | |||||||||
| G-Master Spear 2 X870A カスタマイズ 9950X3D×RTX 5080 | 7.2 | 2026/09/23 | 評価コメント | 692,140円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5080 | DDR5 32GB | 1TB Gen4 NVMe | |
| GALLERIA SMR9E-R58-GL Ryzen 9 9950X3D搭載 | 7.2 | 2026/10/04 | 評価コメント | 824,980円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5080 | DDR5 64GB | 2TB Gen5 NVMe | |
長所
短所
管理人コメントガレリアのフラッグシップ「Sシリーズ」のフルタワーモデルだ。EATXマザーボードに対応する専用EXケースを採用し、幅235×奥行628×高さ593mm・重量約28kgと存在感は圧倒的だ。Ryzen 9 9950X3D×GeForce RTX 5080に、DDR5 64GB(32GB×2)・2TB Gen5 SSD・1000W GOLD電源・360mm水冷クーラー・X870Eチップセットと、標準構成の時点で妥協がない。トップには14cm ARGBファンを3基搭載し、強化ガラス越しに内部が映える。ゲーム性能だけならミドルタワーのXDR7A-R58-GD(9850X3D×RTX 5080)で十分なので、動画編集・3DCG・AIなど重い作業を兼ねる方や、将来RTX 5090クラスへの換装や複数ストレージの増設を見据える方向けの一台だ。 | |||||||||
| ZEFT R60GP | 6.2 | 2026/09/23 | 評価コメント | 417,780円 | Ryzen 9 9950X3D | RTX 5060 | DDR5 16GB | 1TB Gen4 NVMe | |
長所
短所
管理人コメントまず評価すべきはCPUだ。Ryzen 9 9950X3Dは3D V-Cacheを積んだ16コアで、ゲームでもクリエイティブ作業でも現行最上位クラスに位置する。X3D系は発熱が比較的穏やかなため、ハイエンド空冷のMUGEN6でも冷却は十分に足りる。簡易水冷のポンプ寿命を心配しなくていいのは、長く使うつもりの人には地味に効いてくる利点だ。ケースのPop XL Silentも吸音材入りの静音志向で、光らせない代わりに静けさを取りに行った構成といえる。 問題は、その最上位CPUと組み合わされているのがミドルクラスのGeForce RTX 5060だという点だ。フルHD環境向けのミドルクラスで、ゲーム中の負荷はほぼGPU側に集中する。つまりCPUをRyzen 7クラスに落としてもフレームレートはほとんど変わらない。当サイトの相性評価でもこの組み合わせは「△ 条件付き」であり、ゲームのために38万円を払う構成としては素直に薦めにくい。 メモリ16GBという点も引っかかる。16コアのCPUを選ぶ人はエンコードや動画編集を想定しているはずで、その用途では16GBは早々に足を引っ張る。この価格帯なら32GBは標準であってほしいところだ。650W BRONZEという電源も、後からグラフィックボードを上位に載せ替えようとした時点で交換対象になる。 結論として、この構成が刺さるのは「ゲームは軽めのタイトル中心で、実際の主戦場はエンコードや配信、開発などCPU負荷の高い作業」という人だ。その用途ならメモリを32GB以上に増設したうえで選ぶ価値がある。逆にゲーム性能を求めて検討しているなら、CPUをRyzen 7 9700XあたりまでにしてGPUをRTX 5070 Ti以上へ回すか、購入時にGPUと電源をまとめてカスタマイズすることを強く勧めたい。 | |||||||||









