Core i7-7700Kのスペックレビュー＆性能ベンチマークを検証【2025年】

i7-7700k 画像引用元：https://item.rakuten.co.jp/

当記事では、Core i7-7700Kのスペックレビュー＆性能ベンチマークを検証している。Core i7-7700KはIntel第7世代CPUの中で最上位に位置するモデルだ。オーバークロックに対応しているのもポイントとなる。4コア8スレッドと当時としては高スペックでゲーミングPC搭載のCPUとして人気が高かった。

その後Core i7シリーズは6コア→8コア→12コアという道を辿ることになる。ここから常に進化していくのだ。そのスタート地点に位置するモデルだと言えるかもしれない。2023年時点では性能的に現行のCore i3シリーズにも及ばない。性能不足はオーバークロックでカバーするしかない状況だ。後継モデルは、Coffee Lake世代のCore i7-8700Kとなる。6コア12スレッドとへと物理コアが増えてより高いパフォーマンスを持つ。

Core i7-7700K

現在の中古価格は11,480円～だ。コストパフォーマンスはまずまずだが、他に優れたモデルがあるのも事実だ。それでもオーバークロックができるのはプラスになる。

Core i7-7700Kのスペック・仕様

	i7-7700K	i7-7700	i7-6700K
メーカー	Intel	Intel	Intel
コードネーム	Kaby Lake	Kaby Lake	Skylake
プロセス	14nm	14nm	14nm
CPUコア数	4	4	4
スレッド数	8	8	8
定格クロック	4.2GHz	3.6GHz	4.0GHz
最大クロック	4.5GHz	4.2GHz	4.2GHz
OC	◯	×	◯
L3キャッシュ	8MB	8MB	8MB
対応メモリ	DDR4-2400	DDR4-2400	DDR4-2133
内蔵グラフィックス	HD Graphics 630	HD Graphics 630	HD Graphics 530
CPUクーラー	非同梱	同梱	非同梱
ソケット	LGA1151	LGA1151	LGA1151
TDP	91W	65W	91W
MSRP	$339	$303	$339
発売日	Q1’17	Q1’17	Q3’15

Core i7-7700Kの基本スペックを見ていこう。比較対象として同じKaby Lakeの下位CPUである「Core i7-7700」と前世代の「Core i7-6700K」をピックアップした。Core i7-7700KとCore i7-7700との大きな違いはクロック周波数だ。Core i7-7700Kの方が定格クロックが17%高く、最大クロックが8%高い。クロック周波数が高い分だけ消費電力も引き上げられていて40%アップの91Wだ。Core i7-7700Kはオーバークロックに対応しているので、性能の底上げを行うことが容易だと言える。

次に前世代のCore i7シリーズであるCore i7-6700Kと比較していこう。Skylake世代のCPUからみると確実に性能が上がっていることがわかる。ただし、飛躍的にパフォーマンスが向上したというわけではない。プロセスも14nmが採用されている。定格クロック及びブースト時クロック共にアップだ。定格クロックが5%、最大クロックが8%高い。

L3キャッシュは同じ8MBだ。内蔵グラフィックスがHD Graphics 530からHD Graphics 630へと進化している。消費電力も同じ91Wとなっている。こう見るとSkylake世代のCore i7-6700Kからだと買い替え対象とはならないはずだ。メモリ規格が変わったことを考慮しても、Core i7-6700KよりもCore i7-6700からの方が性能差を体感しやすい。

Core i7-7700Kの現在の評価【2025年】

次世代のCore i3-9100よりも性能は劣る

i7-7700kgamescore
Core i7-7700Kは、2025年時点だとエントリークラスのCPUとなっている。発売された2017年時点ではハイエンドクラスだったものが一気に引き下げられてしまった。2世代後のCore i3シリーズであるCore i3-9100と同等だ。次世代のCore i5-8400にも及ばない。AMD製CPUだとエントリークラスであるRyzen 5 3500が近い。intel第8世代のCore i7-8700Kになると10%近くパフォーマンスが向上する。

スコア的には20,000を目安にしたいところだ。世代が変わればCore i3シリーズでもクリアできる。それだけCPUの進化は早い。ゲーミング適正が高いというわけではないことを理解しておこう。GeForce GTX 1060やGeForce GTX 1650と合わせるのが無難だ。それ以上のグラフィックボードを選択するならCPUにももう少し予算を割いた方がよい。

中古価格は税込11,480円～と妥当

製品名	コア/スレッド	ゲーム性能	価格	コスパ	発売日
Core i3-12100F	4/8	23,258	14,480	1.606	2022/01/05
Core i7-9700	8/8	21,271	20,980	1.014	2019/09/06
Core i7-8700K	6/12	21,050	16,980	1.240	2017/11/02
Core i7-8700	6/12	20,903	11,480	1.821	2017/11/02
Core i5-10400F	6/12	22,301	11,980	1.862	2020/05/20
Ryzen 5 5500	6/12	21,713	13,999	1.551	2022/03/22
Core i7-7700K	4/8	19,431	11,480	1.693	2017/01/06
Core i7-7700	4/8	19,382	9,480	2.045	2017/01/03
Core i7-6700K	4/8	19,186	10,480	1.831	2015/08/01

Core i7-7700Kの中古価格は税込11,480円だ。コストパフォーマンス的には悪くないが、、倍率ロックモデルのCore i7-7700や一世代前のCore i7-6700Kが優秀だ。Core i7-6700Kでオーバークロック前提の運用もおすすめできる。Ryzen 5 5500に関しては新品価格でも高いコスパを誇る。コア・スレッド数にこだわらないならIntel第10世代のCore i5-10400Fもおすすめだ。

6コア12スレッドとコア・スレッドも増えてパフォーマンスが大きく向上する。その上でコストパフォーマンス指標はトップクラスだ。世代が進めば省電力性も高くなってパーツ交換も行いやすいというメリットがある。ただし、第7世代のソケットLGA1151との互換性を確認しておく必要がある。基本的には2世代ごとに周期がある。

Core i7-7700Kの特徴と販売当初の評価

Core i7-6700Kからの性能アップは僅か

前世代のCore i7-6700Kからのパフォーマンス向上は10%以下に留まる。ここ最近はやや性能が頭打ちになっているように感じられる。Core i7シリーズの最上位モデルには第4世代のCore i7-4790K、第6世代のCore i7-6700Kがあった。Core i7-4790KからCore i7-6700Kはそれほど性能は伸びなかった。DDR4メモリへ対応したことが最大の特徴だった。

今回はしっかりと性能向上が数値に表れている。従来のCore i7-6700Kよりも性能がはっきりと高く、性能面では全てに勝っている。これまでのCPUでの定格クロックはCore i7-4790KとCore i7-6700Kの4.0GHzが最高であり、ブースト時はCore i7-4790Kの4.4GHzが最高だった。Core i7-7700Kはこれらを上回る定格4.2GHz、ブースト時は4.5GHzとなっている。

クロック数が性能の全てを表すわけではないが、この数値が高いほど処理性能の高さに影響を与えると考えてよい。対応ソケットは第6世代と同じLGA1151となっている。対応するチップセットは同じZ170・H170・B150・H110に加えて、Z270・H270・B250などの200シリーズがある。この200シリーズは機能面での向上が見られる。メモリはDDR4にのみ対応となっている。流用などを考えているのであれば注意しなくてはならない。

オーバークロック対応の高性能CPU

Core i7-7700Kの末尾がKであることからも分かる通り、オーバークロックに対応している。より高い性能を求めるならそれもありだろう。昔よりもオーバークロックでの安定感もあるため、数値を大きくし過ぎない限りは対応しやすい。

GeForce GTX 1080やTITAN Xを用いて特殊な用途での使用ならパフォーマンスの安定化という意味で模索する価値はありそうだ。第7世代で最上位だが、Core i7-6800Kのような4コア8スレッド以上の製品が登場するかもしれない。

少し前まではゲームに使用するにしても単コアの性能が重視されていたため、あまりゲームに適さないとされていた。ただ、今はマルチコアは当然としてマルチスレッドに対応したゲームも当たり前のように登場している。今後はまだ分からないが、Core i7-7700Kが最上位であると断言するのは語弊があるかもしれない。

Core i7-7700Kのベンチマーク

Cinebench R15

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Core i7-6700Kよりも7%程度スコアが向上している。スペックの通りそれほど大幅に性能がアップしているわけではなさそうだ。シングルスレッド性能でも5%アップだ。4コア8スレッドCPUの限界と言えるかもしれない。4コア4スレッドのCore i5-7600Kとの差は43%と大きい。ハイパースレッディングテクノロジー対応のメリットはある。ゲームプレイを考えるなら4コア8スレッドを最低基準にしたいところだ。

エンコード

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動画のエンコード速度を計測している。1 passは動画を予測しながらエンコードを行う仕組みだ。2 passは先に一通りファイルを確認してからエンコードを行うという二段階構えとなる。2 passは時間が掛かるが複雑な動画ファイルでは効率的だ。Core i7-7700Kがいずれの環境でもトップとなっている。Core i7-6700Kとの性能差は5%-10%程度だ。Core i5-7600Kよりも20%-50%程度伸びている。Cinebench R15と同じようにハイパースレッディングによる恩恵だ。Core i5シリーズとの性能差は大きいものの前世代のCore i7シリーズとの差は小さい。

Zipファイル

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Zipファイルの解凍・圧縮の速度を計測している。Core i7-6700Kよりも4%-7%程度パフォーマンスが高い。世代が変わったとは言ってもそれほど大きく性能が上がるわけではないようだ。Core i5-7600K以下のCPUとの差は大きい。

Core i7-7700Kのゲームプレイ時フレームレート

Battlefield 1

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Core i7-7700Kは、第7世代CPUの中で最もゲーム適性の高いCPUだと考えてよい。ただし、Core i7-6700Kからの伸びはほんの少しで買い替えるを考えるほどではない。Core i5-7600Kよりも3%高いのはさすがだ。ハイパースレッディング対応とクロック周波数が高いことが有利に働いている。