Ryzen 9 5900X

当ページでは、Ryzen 9 5900Xの性能レビュー&搭載ゲーミングPCを紹介している。Zen 2アーキテクチャ採用のRyzen 9 3900Xの後継モデルが登場した。ゲーム向け最強を謳うCore i9-10900Kに匹敵するゲーミング性能を持つCPUだ。動画編集などマルチコアを活かせる用途にも強い。搭載モデルは、「Ryzen 9 5900X搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。

従来モデルと比べて価格が$50高くなったのはデメリットだと言える。値上げによって評価が難しいCPUとなってしまった。それでも12コア24スレッドというスペックは驚異的だ。今でこそメニーコアが当たり前の時代になったが、当時としては画期的なCPUだった。上位モデルには16コア32スレッドの「Ryzen 9 5950X」がある。マルチスレッド性能を重視したい方におすすめだ。

Ryzen 9 5900Xの基本情報

コードネームZen 2
プロセス7nm
コア/スレッド数12コア/24スレッド
定格/最大クロック3.7 GHz/ 4.8 Ghz
L3キャッシュ64MB
TDP105W
発売日2020年11月06日
価格$549
特徴 (+)トップクラスのゲーム性能を持つ
(+)12コア24スレッドと圧巻のスペック
(+)Zen 3アーキテクチャー採用
(-)価格が高めでコスパは平凡
評価 ・総合評価
★★★★★★★★☆☆ 7.5

・ゲーム評価
★★★★★★★☆☆☆ 7.0

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Ryzen 9 5900Xの価格推移

ryzen95900xkakaku出典:https://kakaku.com/

2021年11月にIntel第12世代Core iシリーズが登場したことで一気に価格が下がっている。発売直後は平均価格が9万円を超えていたが、今では6.5万円前後で購入できる。第5世代Ryzenシリーズが登場するまではIntel製CPUに遅れを取ってしまっている状況だ。当然価格を下げなければ誰も購入しないだろう。

Ryzen 9 5900Xの基本情報

スペック

 9 5900X9 3900XT9 3900X
メーカーAMDAMDAMD
コードネームZen 3Zen 2Zen 2
プロセス7nm7nm7nm
トランジスタ数41.5億76億76億
ダイサイズ81 mm²148 mm²148 mm²
CPUコア数12コア12コア12コア
スレッド数24スレッド24スレッド24スレッド
定格クロック3.7 GHz3.8 GHz3.8 GHz
最大クロック4.8 Ghz4.7 GHz4.6 Ghz
L3キャッシュ64MB64MB64MB
対応メモリDDR4-3200DDR4-3200DDR4-3200
CPUクーラーなしなしWraith PRISM
TDP105W105W105W
価格$549$499$499
発売日2020年11月06日2020年07月23日2019年7月7日
Zen 3アーキテクチャのCPUがついに発売開始となった。2020年7月に登場したRyzen 9 3900XT以来の最新モデルだ。Ryzen 9 3900X→Ryzen 9 3900XT→Ryzen 9 5900Xと進化している。Ryzen 9 5950Xで一番大きく変わったのはZen 3アーキテクチャを採用しているということだ。IPCが改善してゲーム適性は大幅に向上している。

Ryzen 9 3900XTと比べてトランジスタ数が45%少なく、ダイサイズも46%小さくなった。Zen 2アーキテクチャはどちらかというとZen +アーキテクチャのリフレッシュモデルでアーキテクチャがそれほど進化したわけではなかった。Zen 3アーキテクチャになってRyzenシリーズの本領発揮となったと言えるだろう。

コア/スレッドは同じ12コア24スレッドだ。定格クロック周波数は3.7GHzと抑えられているものの最大クロック周波数は4.8GHzと最も高い。L3キャッシュやTDPなどは共通だ。その他CPUクーラーが搭載されていないということは注意しよう。また、価格も$50高くなっている。

Cinebench R23スコア

cinebenchryzen95900xcinebench

Cinebench R23は、CPUの性能を計測するのに定番のベンチマークソフトだ。Intel第12世代Core iシリーズが登場するまでは第4世代Ryzenシリーズが圧倒していた。今はCore i7-12700Kにも劣る結果となっている。マルチスレッド性能はおよそ1%低く、シングルスレッド性能はおよそ16%低い。下位モデルに負けてしまったのは痛い。

前世代のRyzen 9 3900Xと比べてマルチスレッド性能は18%アップ、シングルスレッド性能は23%アップだ。特にシングルスレッド性能については大幅にパフォーマンスが向上している。当時の比較対象モデルであるCore i9-10900Kを引き離している。マルチスレッド性能では55%高く、シングルスレッド性能も16%高い。アーキテクチャの進化を感じられるベンチマークの結果だ。

このスコアはあくまでも一つのベンチマークソフトの結果で、ベンチマークソフトが変われば結果が変わる。こういったベンチマークソフトでは、リアルの世界を反映していないと言われることもある。ポイントは一つのベンチマークソフトに頼らずいくつかのソフトを利用すれば誤差が小さくなるというわけだ。それを理解した上で他のベンチマークも見ていくとしよう。

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Ryzen 9 5900Xのゲームベンチマーク一覧

gamehaisin

ゲームプレイ時のフレームレートを計測している。Ryzen 9 5900Xは、Core i9-10900Kには劣るもののトップクラスのゲーミング性能を持つ。ほぼ同等と考えていいぐらいだ。Shadow of the Tomb Raiderなどタイトルによっては20%以上の差をつけることもある。

明らかにRyzen 9 3900Xからパフォーマンスが向上していてAMDが自信を持つのも納得だ。Zen 3アーキテクチャになって自作ユーザーにも選びやすくなったと言える。マザーボードを流用できるのも大きなメリットだ。

Borderlands 3

boarderland3

Core i9-10900K162.7
125.6
Ryzen 9 5950X162.0
123.7
Ryzen 9 5900X161.5
122.9
Core i9-10850K161.2
125.1
Core i7-10700K160.9
124.9
Ryzen 9 3900XT153.7
122.2
Ryzen 9 3900X152.3
119.4
FULL HDWQHD
Borderlands 3ではIntel製CPUが強い。それでもFULL HD環境ならCore i9-10900Kと同等のスコアを持っている。一方で、WQHD環境になるとCore i7-10700Kにも遅れを取ってしまう。ゲーム側の最適化の問題もあるかもしれないが、Intel製CPUが有利であることは否定できない。

Shadow of the Tomb Raider

Shadow Of The Tomb Raider

Ryzen 9 5950X182.4
171.2
Ryzen 9 5900X180.3
171.0
Core i9-10900K149.9
146.7
Core i9-10850K148.3
146.8
Core i7-10700K136.4
141.6
Ryzen 9 3900XT127.0
125.4
Ryzen 9 3900X122.5
119.6
FULL HDWQHD
Shadow of the Tomb RaiderではRyzen 9 5900Xが圧倒的なスコアを出している。Core i9-10900Kと比べてFULL HD環境で20%、WQHD環境で17%の差を付けている。ここまではっきりと差が現れるのは珍しい。なお、オーバークロックをすればIntel製CPUのパフォーマンスが大きく向上する。

Far Cry 5

farcry5

Core i9-10900K151.3
145.0
Ryzen 9 5900X151.2
154.8
Ryzen 9 5950X150.7
147.3
Core i9-10850K143.7
142.1
Core i7-10700K137.5
134.2
Ryzen 9 3900XT119.7
118.1
Ryzen 9 3900X117.4
116.9
FULL HDWQHD
FULL HD環境ではCore i9-10900Kに劣るが、WQHD環境になるとリードする形だ。おおよそ6%上回る。こちらについてもオーバークロックによる余力という点ではIntel製CPUが優勢だ。Ryzen 9 3900Xから30%近くパフォーマンスが向上していることから本物だと言える。

その他アプリケーションのベンチマーク

computer

ゲーム以外のアプリケーションにおけるパフォーマンスを計測している。動画編集・写真編集などのアプリケーションにおいては、マルチコア性能を活かしやすいという特徴がある。そのためRyzen 9 5900Xの本領発揮というわけだ。Core iシリーズと比べてはっきりと優位性が表れている。クリエイターの方に人気がある理由がわかるだろう。

Handbrake

handbrakeryzen95900xhandbrake

Ryzen 9 5900XがRyzen 9 5959Xに次いで高いパフォーマンスを発揮している。Ryzenシリーズが上位を独占する形だ。前世代のRyzen 9 3900Xと比較しても11-18%パフォーマンスが向上している。Core i9-10900Kとの差は、25%程度と大きい。動画編集などを考えている方にとっても魅力的なCPUだと言える。

Puget Systems Adobe

ryzen95900xadobe

PhoptoshopなどのAdobeソフトにおけるパフォーマンスを計測している。Photoshopにおいては15%程度の差が開いている。一方で、After EffectsではCore i9-10900Kが6%の差を付けている。Ryzen 9 3900XTと比べるとPhotoshopでは24%向上しているが、After Effectsでは僅かに劣っている。

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Ryzen 9 5900X搭載おすすめゲーミングPC

Ryzen 9 5900X搭載モデルは、ハイクラス以上のグラフィックボードと合わせることが多い。基本的には高解像度でのゲームプレイを考えている方向けだと言える。クリエイターの方でもメリットを感じられるだろう。ストレージなどの構成も充実していて価格が上昇する傾向にある。予算を抑えたいならCPUのランクを落とすとよい。

LEVEL-R9X5-LCR59X-DWX(パソコン工房)

LEVEL-R769-LC127K-VAX価格:327,980円(税込)
CPU:Ryzen 9 5900X
GPU:Radeon RX 6800
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
電源:800W TITANIUM

公式サイト

パソコン工房の新しいミドルタワーケースを採用している。AMD製パーツで合わせたゲーミングPCだ。グラフィックボードにはRX 6800を搭載している。RTX 3070 Tiに匹敵する高い性能を持つ。フルHD環境×高リフレッシュレートやWQHD環境以上でのゲームプレイを考えている方向けだ。ややCPU寄りの性能だと言える。メモリ32GB、SSD 1TBと構成も充実している。

GALLERIA ZA9R-R38(ドスパラ)

galleriaxseries価格:369,980円(税込)
CPU:Ryzen 9 5900X
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
電源:850W GOLD

公式サイト

RTX 3080×Ryzen 9 5900X搭載のゲーミングPCだ。発売直後に売り切れとなってしまった。それだけ注目度の高いCPUだと言える。高解像度でのゲームプレイに対応できる。動画配信などの作業を想定している方にもおすすめだ。メモリ16GB、SSD 1TBと構成も十分だろう。電源ユニットには750W GOLDを採用し万全だ。

G-GEAR neo GX9A-D212/XT(TSUKUMO)

G-GEAR neo GX7J-D190ZT価格:479,800円(税込)
CPU:Ryzen 9 5900X
GPU:GeForce RTX 3080 Ti
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
電源:850W GOLD

公式サイト

RTX 3080 Ti×Ryzen 9 5900X搭載の最高峰のゲーミングPCとなっている。税込み50万円近い価格はさすがにゲーマーを選ぶが満足度が他空きモデルだと言える。RTX 3080 Ti自体品薄でこのような価格の高いモデルでしか採用されなくなっている。RTX 3090に近いゲーミング性能を持ち4K解像度でも快適にゲームを楽しめる。メモリ32GB、SSD 1TB Gen4と圧倒的な構成だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。

Ryzen 9 5900Xの特徴まとめ

トップクラスのグラフィックス処理性能を持つ

Ryzen 9 5900Xは、高いゲーミング性能を持つグラフィックボードだ。Zen 3アーキテクチャーになりIPCも改善しより性能が高くなった。Zen 2アーキテクチャのRyzen 9 3900Xと比べて大幅にパフォーマンスが向上している。

ゲームが苦手なCPUからゲームが得意なCPUへと変わった。おおよそCore i9-10900Kに匹敵するフレームレートを出せる。動画編集・画像編集などのクリエイター作業が得意なことは変わらない。Intel製CPUと比べても高いパフォーマンスを発揮する。まさにマルチに通用する怪物CPUだと言える。

前モデルよりも価格が高い

Ryzen 9 3900X及びRyzen 9 3900XTよりも$50価格が上がり$549となってしまったのはデメリットだ。CPUクーラーも非搭載となってしまったので実質10,000円近く値上がりしたということになる。Intel Core i9-10900Kの価格が$499であることを考えるとゲーミング性能が同等とは言っても価格が高いのだから当然だと考えられてしまう可能性がある。

なかなか評価が難しい状況だ。クリエイター作業を中心に考えた方がよいかもしれない。その後Intel第12世代Core iシリーズが登場したことで相場が下落傾向にある。より安くより高性能なCPUが出たのだから市場の原理的に必然だろう。

AMD 400シリーズ搭載マザーボードで対応可能

Ryzen 5 5900XでもCPUソケットにSocket AM4を採用している。つまり、AMD 500シリーズだけではなく前世代のAMD 400シリーズ搭載マザーボードを流用できるということだ。

BIOSのアップデートだけ行う必要がある。Intel製CPUと比べた際に有利なポイントだと言える。自作ユーザーの方でも簡単にアップグレードすることが可能だ。

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