corei7-6700k画像引用元:https://www.pc-koubou.jp/

当記事では、Core i7-6700Kのスペックと性能ベンチマークを検証している。Skylake世代のフラグシップモデルで、当時のハイエンドゲーミングPCを支えたCPUだ。4コア8スレッドと従来モデルであるCore i7-4790Kを踏襲した形だ。ゲーム用途においては最低限必要な性能を持っていると考えてよい。

発売当時ハイエンドプロセッサーを探している方向けのモデルだった。後継モデルはKaby Lake世代の「Core i7-7700K」だ。熟成されてよりゲーム適性が上がっている。クロック周波数の引き上げが行われてより高い性能を手に入れることが可能だ。もっとも2023年ではロークラス相当で性能は低い。

Core i7-6700Kの基本スペック

i7-6700Ki7-7700Ki7-4790K
コードネームSkylakeKaby LakeHaswell Refresh
プロセス14nm14nm22 nm
トランジスタ数--14億
ダイサイズ--177 mm²
CPUコア数444
スレッド数888
定格クロック4.0GHz4.2GHz4.0GHz
最大クロック4.2GHz4.5GHz4.4GHz
L3キャッシュ8MB8MB8MB
内蔵グラフィックスHD Graphics 530HD Graphics 630HD 4600
対応メモリDDR4-2133DDR4-2400DDR3-1600
TDP91W91W88W
FLOPS(簡易版)256.0 GFLOPS268.8 GFLOPS256.0 GFLOPS
MSRP$349$349$349
発売日2015/082017/012014/03/01
Core i7-6700Kは大きな期待を背負って登場したCPUである。Core i7-4790KのHaswell Refresh世代では22nmプロセスを採用していたが、Skylake世代のCore i7-6700Kでは14nmプロセスが採用されている。プロセスの微細化によってパワー効率が上がりより高いパフォーマンスを期待できる。CPUコア及びスレッドは4コア8スレッドと共通だ。

定格クロックも同じ4.0GHzとなっている。最大クロックについては4%ダウンの4.2GHzとなった。CPU性能に関わる重要な箇所で前世代を上回ることができていない。消費電力があがってしまっているのもマイナス評価だ。これは即ち、スペックで優位に立つことができていないということだ。もちろんプロセスの微細化によってクロック周波数を引き下げても性能は同等以上となる。第3世代から第4世代へ移った時のような衝撃はないのは事実だ。

Skylake世代最大の目玉はDDR4規格のメモリに対応したことである。まるでリネームモデルのように大人しい世代である。第4世代のCPUをDDR4に対応させたのが第6世代であるかのようだ。CPU内蔵グラフィックスもHD 4600からHD Graphics 530へとわずかにパフォーマンスが向上している。次世代のCore i7-7700Kになると消費電力が据え置きで定格クロック及び最大クロックともに伸びている。

本来第6世代に求めるべき性能だ。第6世代から比べると成長が数値に表れている。しかし、2世代かかって1世代分の性能しか伸びていないと言えばそれまでだ。計算処理性能の指標であるFLOPSを見ると分かりやすい。簡易的ながら、CPUの基本的な処理性能を出してみた。Core i7-4790KとCore i7-6700Kの数値が同じである。Core i7-6700KはDDR4に対応したCPUである。スペックで見ると変わったのはただそれだけだ。

Core i7-6700Kは、Intel第6世代最上位モデルでIntel第4世代のCore i7-4790Kと同等の性能を持つCPUだ。今世代ではDDR4のメモリに対応しているのがポイントだ。ゲームに関して言えばCore i7-4790Kに劣る場面もあるが、DDR4メモリ搭載時であればCore i7-4790Kを上回る性能を持っている。すぐに世代が変わり最新のCPUであるため今後の主流となるはずだ。

マルチスレッド(HT)はゲームで力を発揮しない。というのもゲーム側で対応していることが稀だからだ。クロック周波数も高く定格4.0GHzとなっている。4.0Hz以上のCPUはCore i7シリーズ全体でも希少でCore i7-4790KとCore i7-6700Kしかないのが現状だ。最大クロック周波数は4.2GHzでCore i7-4790Kの4.4GHzに次いで二番目に優れた数値となっている。クロック週周波数が全てではないが、数値は高いに越したことはない。

対応ソケットはLGA1151で対応チップセットはZ170・H170・B150・H110となっている。第4世代でも十分性能は高い。それでも新調したり買い換える場合は第6世代を選んでおくほうが無難だろう。旧世代との違いはDDR4に対応している点だが、LGA1151に対応するCPUがこの先発売された場合に交換することも可能なので、将来的な流用性は高い。

オーバークロックが可能なCPUなので、パフォーマンスを100%引き出したいならチップセットはオーバークロック対応のZ170を推奨する。Core i7-6700K搭載パソコンの価格帯としては13万円~30万円程度となっている。搭載ゲーミングPCのラインナップ数は多めだ。

Core i7-6700Kの最新評価【2023年】

スコアは2万超えでゲーミング性能は及第点となる

i7-6700kgamescore
Core i7-6700Kは、2015年8月に発売された古いCPUだが今でもある程度ゲーミング用途でも通用するCPUとなっている。ゲーミングスコアは22,315と当サイトが基準としている20,000を超えている。RTX 4060以下のグラフィックボードとの組み合わせがおすすめだ。比較的新しい世代のRyzen 5 5500を上回るゲーム性能を持っているのは評価できる。さすがに古い世代でもCore i7シリーズになると寿命は長い。

Ryzenシリーズと比べても優位性がある。とくに第3世代以前のモデルであればゲーム性能においては対等に戦える。オーバークロックができるというのもポイントだ。環境さえ整っていればより高みを目指せる。新しい世代のCPUと比べてオーバークロックの余力もある。もうしばらく使い続けることができるだろう。

中古価格は9,980円~とコスパは悪くない

i7-6700kchuko
現在の中古価格は9,980円~となる。性能スコアから見れば優秀な価格設定だ。Core i7-6700Kはコストパフォーマンスの高いCPUと言える。当然古いモデルなので故障リスクが上がってしまうことは忘れてはいけない。次世代モデルのCore i7-7700Kが14,980円と価格は高めだ。Socket 1151はこのIntel第6世代からIntel第9世代まで互換性があるのも強みとなる。

Intel第6世代のCore i5シリーズなど下位モデルからの買い替えも選択肢に入れてもよいかもしれない。プラットフォーム一新に抵抗がなければRyzen 5 5500もコストパフォーマンスの高いモデルかつ新品で購入できるのでおすすめだ。同時にIntel第12世代のCore i3-12100もコストパフォーマンスが高い。

Core i7-6700Kよりも性能が高く価格は+3,000円の12,980円だ。スペックも4コア8スレッドとCore i7-6700Kと共通だ。オーバークロックに対応していないもののCore i3シリーズということで省電力性にも優れていて電源ユニットの流用がしやすい。Core i7-6700Kを候補に入れている方は要チェックだ。

Core i7-6700Kのベンチマーク

CineBench 11.5

cinebenchr15i76700k-cinebench11.5

従来モデルのCore i7-4790Kと比べると12%程度スコアが高くなっている。上位モデルであるCore i7-5930Kとの差は16%だ。下位モデルであるCore i5-6600Kと比べると40%程度高くなっている。Core i5シリーズとの差は大きい。

Handbrake

handbrakei76700k-handbrake

動画のエンコードでも十分なパフォーマンスを発揮している。Core i7-4790Kよりも13%程度高くCinebench 11.5と同等の結果が出た。Core i5-6600Kと比べても36%高い。負荷の掛かる作業を考えているならCore i7シリーズを選択したい。

Core i7-6700Kのゲーム性能

BioShock Infinite

bioshocki7-6700kbiochock

BioShock Infiniteでは6コア12スレッドのCore i7-5930Kを上回るフレームレートを出している。フルHD環境では4%も高い。Core i5-6600Kと比べても3%-9%高いフレームレートとなった。従来モデルのCore i7-4790Kと比べても4%-6%高くしっかりと性能の底上げが行われていることがわかる。

Tomb Raider

tombraideri7-6700ktombraider

フルHD環境ではグラフィックボードがボトルネックとなっているためCPUごとに差が生じていない。HD環境ではCore i7-5930Kに次いで高いフレームレートを出している。ただ、従来モデルのCore i7-4790Kとの差が1%未満とそれほどない。

Core i7-6700K販売当時の評価

corei76700kseinou202204Core i7-6700Kはスコア上では従来モデルのCore i7-4790Kを上回っている。両者には5%ほどの開きがある。一般的な用途で見ると優れたCPUかもしれない。ところがゲーム用途ではCore i7-4790Kとそれほど変わらない場面が目立った。Core i7-6700Kは負荷が掛かるとスペック通りにならず性能を大きく落としてしまうことがある。負荷の軽い設定では有意にCore i7-4790Kを上回っていた。

ゲーム用途最上位のCPUからすると致命的な弱点と言わざるを得ない。Core i7-7700Kでは改善されていたのでCore i7-6700Kはシリーズの中でもやや評価の低いCPUである。当時、Core i7-4790Kがゲーム向けのCPUとして脚光を浴びていた。Core i7シリーズがゲーム用途で日の目を見た瞬間でもあったのだ。その最高の評価を得ていたCPUの後継機という高い期待があった。

高くなりすぎたハードルを超えることは難しい。このくらいの性能はあるだろうという最低限もクリアできていなかった。ゲーム向けCPUとしてCore i7が強く前面に出されていなかったことも災いした。ゲーミングPCに必要な性能はあったかもしれないが、前世代を大きく引き離せなかったのは痛い。一般向けの用途であればCore i7-4790Kを超える性能であることは、このグラフの通りだ。

Core i7-6700Kの評価が低かったのはゲーミング界隈だけである。CPU単体では決して悪いものではなかった。DDR4メモリを搭載すれば総合的な性能はCore i7-4790Kを圧倒していた。また、Core i7-6700Kの真価はオーバークロックにある。Core i7-4790Kをオーバークロックしても、Core i7-6700Kのオーバークロックには届かない。潜在能力は高かったことだけは間違いない。

Core i7-6700K搭載おすすめゲーミングPC

NEXTGEAR-MICRO im570SA6-SP-TD(G-Tune)

NEXTGEAR-MICRO im570SA6-SP-TD価格119,800円
CPUCore i7-6700K
GPUGeForce GTX1060 3GB
メモリDDR4 8GB
SSD240GB
HDD2TB
コスパ★★★★★★★★★★

GALLERIA ZF(ドスパラ)

galleriaxv (2)価格Windows 10/187,980円(セール時179,980円)
Windows 7/183,980円
CPUCore i7-6700K
GPUGeForce GTX1070
メモリDDR4 16GB
SSD250GB
HDD2TB
コスパ★★★★★★★★★★

NEXTGEAR i650GA7(G-Tune)

NEXTGEAR i650PA7-SP2価格Windows 10/164,800円
CPUCore i7-6700K
GPUGeForce GTX1070
メモリ16GB DDR4
SSDSATA3 240GB
HDD3TB
コスパ★★★★★★★★★★

NEXTGEAR i650PA7-SP2-TD(G-Tune)

NEXTGEAR i650PA7-SP2-TD価格Windows 10/199,800円
CPUCore i7-6700K
GPUGeForce GTX1080
メモリDDR4 32GB
SSD480GB
HDD3TB
コスパ★★★★★★★★☆☆

その他あなたにおすすめの記事はこちら!

あなたにぴったりのゲーミングPCを探す

ゲーミングPCの選び方
セール安いゲーム推奨
saleyengamesuisyou
ゲーミングPCの特徴を比較
価格BTOショップグラボ
kakakushopgpueisya