Core i7-6700画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当記事では、Core i7-6700のスペックレビューとベンチマークを検証している。当該モデルは、2015年夏に登場したSkylake世代のCPUだ。当時ゲーミングPC向けCPUとして高い人気があったモデルとなっている。搭載ゲーミングPCも多く上位モデルであるCore i7-6700Kと人気を二分していた。現行のAlder Lake世代(第12世代)から見て6世代前のモデルということになる。残念ながら発売から7年経って現役を引退する時が来たと言える。

Intel第10世代のCore i3-10100と同等の性能を持つがゲーミング用途では物足りなさがある。Core i7-6700から現行モデルへの買い替えを考えている方やCore i7-6700の中古価格を知りたい方はぜひ参考にして欲しい。後継モデルはCore i7-7700となる。4コア8スレッドとスペックは共通で大幅に性能が伸びたわけではない。

Core i7-6700の仕様・スペック

i7-6700i7-6700Ki7-4790
コードネームSkylakeSkylakeHaswell-R
プロセス14nm14nm22nm
トランジスタ数--14億
ダイサイズ--177 mm²
CPUコア数444
スレッド数888
定格クロック3.4GHz4.0GHz3.6GHz
最大クロック4.0GHz4.2GHz4.0GHz
オーバークロック××
L3キャッシュ8MB8MB8MB
対応メモリDDR4-2133DDR4-2133DDR3-1600
内蔵グラフィックスHD Graphics 530HD Graphics 530HD Graphics 4600
PCI-ExpressGen 3.0Gen 3.0Gen 3.0
TDP65W95W84W
MSRP$312$349$312
中古価格8,980円9,980円5,980円
発売日2015/07/012015/08/012014/05/01
Core i7-6700のスペックについて見ていく。従来モデルのCore i7-4790ではプロセスが22nmと大きかった。基本的にプロセスは小さい方がパワー効率が上がり魅力的になる。プロセスが大きいと消費電力も高くなってしまう傾向にある。各CPUメーカーが力を入れるのはこの部分だ。技術的な面でCPUの進化はこのプロセスが重要となる。

それがCore i7-6700になると14nmへと大きく進化した。クロック周波数を下げても同等の性能を発揮できるようになっている。もっともこの14nmプロセスが少しの改良を重ねて現在の第11世代まで6年間も続くとは思わなかった。4コア8スレッドというスペックは同等だ。定格クロックが5%低く、最大クロックは変わっていない。これはプロセスの微細化によって高いパフォーマンスを期待できる。

メモリ規格がDDR3-1600からDDR4-2133へと変わったのもポイントだ。内蔵グラフィックスもHD Graphics 4600からHD Graphics 530へとマイナーチェンジが行われている。PCI-ExpressはGen 3.0のままだ。TDPが84Wから65Wへと20%以上抑えられている。価格は$312と同等だ。

上位モデルのCore i7-6700Kになるとクロック周波数が高くなる。定格クロックは20%高く、最大クロックも5%高い。Core i7-6700Kはオーバークロックに対応しているのもポイントだと言える。L3キャッシュ容量・対応目盛り・内蔵GPU・PCI-Expressは共通だ。TDPは95Wとクロック周波数が高い分だけ引き上げられている。価格差は$37だ。

Core i7-6700の現在の評価【2024年】

今でも使うことができるCPUだが…

i76700-gamescore
Core i7-6700のゲーム性能スコアは18,695だ。性能的には少し厳しくなってきたと考えるべきだろう。現在、最新のゲームをプレイする上で最低限必要なCPUはRyzen 5 3500(19,848)である。理想を言えば20,000スコア以上を目指したい。次世代モデルであるCore i7-7700KCore i7-7700のスコアでもやや心許ない。

Core i7-6700もいくらCore i7シリーズとは言っても今となってはCore i3シリーズにも届かない。9年近くの歳月を経てCPU性能が大きく向上したということだ。特にIntel第8世代Core iシリーズからの伸びが凄まじいこともあり、それ以前のモデルについては一気に通用しなくなった印象が強い。2020年以降に登場するゲームでは、推奨環境を満たさない可能性が高くなる。

すでに登場しているゲームでも推奨環境にCore i7-9700やCore i5-9600Kなど次世代のCPUが選択されている。Core i7-6700を使用しているなら、そろそろ買い替えを検討してもよい頃だろう。特定のゲームしかプレイしないのであれば急ぐ必要はないが、最新のゲームをプレイするのであればIntel第8世代以降のCPUは必須となりつつある。

幸いなことにIntel第9世代までは対応ソケットがLGA1151で共通だ。互換性があるので買い替えしやすいと思う。ゲームプレイを行う上で最低限必要な性能で決して余裕があるわけではない。合わせるグラフィックボードもGeForce GTX 1660 SUPERまでにしておく方がよい。それ以上の性能を持つグラフィックボードになるとCPUがボトルネックとなってしまう可能性が高い。

中古価格は税込み8,980円~

i7-6700chuko画像引用元:https://www.janpara.co.jp/

2024年3月現在のじゃんぱらでの中古価格は最安値税込み9,000円程度だ。8%程度高い性能を持つCore i3-10100Fの中古価格が10,980円、上位グレードであるCore i5-9400(i5-9400F含む)の中古価格が6,480円~である。それならCore i7-6700を選択するよりも、価格を重視した中古のCore i3-10100やCore i5-9400(F)を選択した方がよいだろう。CPU性能は第8世代から大きく変化した。どうせなら、その性能を体感できるCPUにするべきだ。中古市場ではそこまで価格差が生まれていない。コストパフォーマンスを考えても上位CPUを避ける手はない。

ゲーム用途においてCPU性能は当時に比べて重要になっている。マルチコアやマルチスレッドに対応したゲームが一般的になったからだ。購入を検討した時に、価格が7,000円を下回っていなければ見送った方がよい。もっともどれだけ安くなっても現行のCore i5-9400(F)がある以上おすすめはできない。また、Intel第13世代のCore i3-13100なら25%も高い性能が手に入る。価格は中古で16,980円~と比較的リーズナブルだ。CPU内蔵グラフィックス非搭載のCore i3-13100Fならもう少し安く購入できる。

Core i7-6700の販売当時の評価

前世代のCore i7-4790よりもわずかに性能向上

Core i7-6700を語る上で前世代のCore i7-4790を外すことはできない。総合的なCPU性能はCore i7-6700の方が10%ほど高いが、ゲーム全般では同等のパフォーマンスとなる。CPU負荷の低い場面ではCore i7-6700が上回るので当時よりも今の方がCore i7-6700を選択するメリットはあるかもしれない。

2015年に登場したCore i7-6700は、当然の事ながら上位CPUに位置づけられていた。搭載モデルに採用されるグラフィックボードもハイクラス前後の方が多かった。当時のハイクラスの性能で、ゲームを標準設定以下に落とすことはほとんどなかっただろう。最高設定でもCPUは耐えられる性能だったのだから当然だ。その上で、Core i7-4790より優位に立つには標準設定以下に落として負荷を下げなくてはならなかった。

ゲームでは前世代のCPUと同等で低負荷時は上回る。この矛盾したような性能から、ゲーム用途での人気は大きく伸び悩んだ。これは上位モデルのCore i7-6700Kにも言えたことである。一方で下位モデルのCore i5-6600K等は人気を伸ばした。第6世代はコストパフォーマンスの面でi5シリーズが大きな成長を見せた。

Intel第7世代以降のCore i7シリーズは人気が高い

Core i7-6700の次世代モデルであるCore i7-7700は、少しだけ優れた性能を持っていたこととIntel第6世代と同じマザーボードを流用できたことで人気を伸ばしたCPUだ。Intel第7世代登場後は中古市場に多くのIntel第6世代Core iシリーズが並んだ。BTOメーカーは売上を伸ばすためにCore i7-6700を含むIntel第6世代Core iシリーズを搭載したモデルの価格を下げて対抗した。ユーザーからすると選択肢が増えてCore i7-6700も最後の踏ん張りを見せたと言える。

ところが、Core i7-7700が発売された10ヶ月後にIntel第8世代のCore i7-8700が登場した。Core i7-6700の反動でCore i7-7700は人気を上げた。それもCore i7-8700が発売されるまでの束の間の出来事だったのだ。おまけにCore i7-8700は現在でも第一線で戦えるほど性能が高いこともあり、第7世代の時代は短かったと言える。

Core i7-6700と比べてCore i7-4790は同等、Core i7-7700は5%近い上昇、Core i7-8700は15%ほどの伸びである。第8世代はCPU性能を大きく向上させた。そして第7世代までも買い替え対象としてしまった。この流れは第9世代にまで及び、第8世代登場の1年後に第9世代が登場した。第10世代になるとハイパースレッディング対応となりCPU性能は飛躍的に向上している。

ゲーミング向けCPUとして非常に人気の高いモデルの一つ

当該CPUは、性能も高く上位CPUのCore i7-6700Kに比べると価格も手頃なので人気が高い。BTOメーカーでもCore i7-6700搭載モデルはラインナップも多く選択肢の幅も広くなっている。Core i7-6700搭載ゲームパソコンの価格帯は12万円~20万円だ。売れ筋は15万円前後のモデルとなっている。

第6世代の上位モデルで第4世代のCore i7-4790と同等の性能を持つCPUだ。Core i7-4790を上回る場面も増えるが、基本的な性能は若干低い。ただし、メモリの規格がDDR4になったことで総合性能では上回っている。今回の性能面での進化はこのメモリ分と考えてよい。新製品ではあるが、換装品に近いのでCore i7-4790からの買い替えは無意味だろう。

第4世代からの買い替えはCore i5-4590以下のCPUでなければ、性能差に開きがないので注意しよう。対応ソケットはLGA1151、対応チップセットはZ170・H170・B150・H110となっている。オーバークロックには対応していないCPUなので、チップセットはH170を推奨する。グラフィックボードの相性はGTX 950~GTX 970まで幅広く対応できる。GTX 980とでも完璧とはいえないまでもそこそこバランスはとれるだろう。

メモリがDDR4になった記念すべきモデル

第6世代の強みはメモリ規格がDDR3からDDR4へ上がったことだろう。メモリ規格が上がったことによる処理性能の向上は確かに確認できるる。ただし、期待されたSkylake世代のCPUはゲーミング用途での換装は少なく、第4世代Core i7シリーズが脚光を浴びた。第6世代のCore i7-6700がゲームでのアドバンテージを得られなかったところを見ると、ゲームへの影響力はそこまで大きくなかったようだ。

メモリの規格の恩恵が少ないというよりも、メモリの性能を上手く活かせなかったと見るべきだろう。ちなみに、第5世代はほとんど露出がない。第5世代は第6世代が登場する3ヶ月前に2種類のCPUが登場した。しかし、主にノート向けの世代だったのでゲーミングPCに搭載されることは無かった。そのため、第4世代の次は第6世代という扱いになっている。

同等に留まったCore i7シリーズよりも第6世代を象徴するのは間違いなくCore i5シリーズだ。現在Core i5シリーズはCore i5-10400を搭載するモデルが主流である。第6世代ではCore i5シリーズが3種類採用されていた事からも人気の度合いが分かるだろう。

Core i7-6700搭載のおすすめゲーミングPC紹介

GALLERIA XF(ドスパラ)

galleriaxg価格Windows 10/169,980円
Windows 7/173,980円
CPUCore i7-6700
GPUGeForce GTX1070
メモリ8GB
SSD非搭載
HDD2TB
コスパ通常時
★★★★★★★☆☆☆

キャンペーン時
★★★★★★★★★★

GALLERIA XT(ドスパラ)

galleriaxg価格Windows 10/139,980円
CPUCore i7-6700
GPUGeForce GTX1060
メモリDDR4 8GB(キャンペーン時16GB)
SSD非搭載(キャンペーン時480GB)
HDD2TB
コスパ★★★★★★★★★★

NEXTGEAR-MICRO im570GA5-SP ゴールドカスタム(G-Tune)

NEXTGEAR-M im550SA9-SP2価格Windows 10/149,800円
Windows 7/154,800円
CPUCore i7-6700
GPUGeForce GTX1070
メモリ16GB
SSD240GB
HDD2TB
コスパ★★★★★★★★★★

その他あなたにおすすめの記事はこちら!

あなたにぴったりのゲーミングPCを探す

ゲーミングPCの選び方
セール安いゲーム推奨
saleyengamesuisyou
ゲーミングPCの特徴を比較
価格BTOショップグラボ
kakakushopgpueisya