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今回は最近のグラフィックボードの品薄状況及び価格が高騰していることについての見解をまとめています。ゲーミングPCを自作したくてグラフィックボードを探していたり、ゲーミングPCを新しく購入したくてBTOパソコンを見ていたりすると異様に価格が高いことに気付くのではないでしょうか。

特にここ数ヶ月の価格を調べている方だとすでに価格の上昇幅に驚いているかもしれませんね。現在の状況や今後について詳しく掘り下げていきます。参考にしていただけますと嬉しいです。

グラボ・ゲーミングPC価格の高騰は続く

2021年5月でも価格が落ち着く気配はありません。グラフィックボードの価格は高値継続中で在庫切れも多いです。ゲーミングPCもRTX 2060搭載モデルやRTX 2070 SUPER搭載モデルなど古いモデルが復活するなど状況の深刻さが伝わってきます。購入できる時に購入しておく方がよいところまで来たかもしれないですね。

2021年5月時点のグラフィックボード市場について

品薄状態で購入したくても購入できない

rtx3080urikire出典:(パソコン工房, 2021)

パーツショップを見るとすぐにわかりますが、グラフィックボードを購入したくても在庫がなくて購入できない状態が続いています。特にGeForce RTX 3080・GeForce RTX 3060 Ti・Radeon RX 6900 XT・Radeon RX 6800 XTなどが入手困難です。在庫を見つけたらすぐに購入した方がよいでしょう。

パーツショップも厳しい

ワンズの在庫状況を見てもRTX 3090の次はGTX 1050 Tiとなっています。間のモデルがすっぽりと抜けていてこれはまさに異例だと言えますね。

在庫があっても価格高騰中

rtx3070kakakusui出典:(価格.com, 2021)

グラフィックボードの在庫があっても価格が跳ね上がっています。なかなか手を出しづらいというのが本音です。例えば、ゲーマーに人気の高いRTX 3070は発売時の価格が82,485円だったものが、2021年2月23日時点で118,572円と40%以上も値上がりしています。グラフィックボードなど半導体の高騰は度々起こりますね。2018年1月頃にも同じようにグラフィックボードの価格が高騰していました。色々な要因が重なって供給不足に陥るということです。

今回のグラフィックボードの高騰は、トランプ政権が終了したことによる影響もあるでしょう。(HUFFPOST, 2021)グラフィックボードやマザーボードなどのパソコン関連製品で優遇されていた中国への関税の完全除外が終了となりました。これによって定価が高くなっているのです。新型コロナウイルスに関連するオペレーティングコストの上昇も要因となります。

各グラフィックボードの在庫状況

arkzaiko出典:(AKIBA PC Hotline!, 2021)

型番単体グラボBTOパソコンショップ例
RTX 3090ドスパラ・フロンティアなど
RTX 3080ドスパラなど
RTX 3070ドスパラ・G-Tuneなど
RTX 3060 Ti××Dellなど
RTX 3060ドスパラ・G-Tuneなど
RTX 2070 SUPER×ドスパラなど
RTX 2060ドスパラなど
GTX 1660 SUPERドスパラ・G-Tuneなど
GTX 1650 SUPER××なし
GTX 1650ドスパラ・G-Tuneなど
GTX 1050 Ti××なし
RX 6900 XTフロンティアなど
RX 6800 XT×なし
RX 6800フロンティアなど
RX 5700 XT×なし
RX 5700××なし
2021年5月時点での各グラフィックボードの在庫状況及びBTOパソコンの入手可能状況についてまとめています。今のところ現行モデルで言うとRTX 3060 Ti以外も購入できます。Radeon RX 6000シリーズも在庫はありそうです。しかしながら、いずれのモデルも価格が跳ね上がっていて簡単に購入できる状況とは言えません。

ゲーミングPCについても同様です。ドスパラから旧モデルのRTX 2060やRTX 2070 SUPER搭載モデルが登場したのは興味深いところです。RTX 30シリーズについては2,3ヶ月前と比べて10%-20%程度高くなっているので、購入のタイミングが難しいですね。なお、納期が長めになっていることも多いです。

2021年2月26日に発売されたRTX 3060については今のところ在庫はそれなりにあるようです。各ショップから搭載モデルが販売されています。単体グラフィックボードの入手も容易です。それでも思ったほど安定には繋がっていないように思います。

グラフィックボードの供給が不足している理由

グラフィックボードの価格が高騰しているのは供給が不足しているためです。ではどうして供給不足に陥っているのかを見ていきましょう。

元々グラボの供給が安定していなかった

まず元々それほどグラフィックボードの供給が安定しているとは言えない状況でした。これは新型コロナによって半導体の生産を抑えたことによる世界的な半導体不足が原因(WEDGE Infinity, 2021)です。まずは自動車業界がその影響をもろに受けました。そのつけが今になってグラフィックボード業界にも来ているのです。スマートフォンやノートパソコンなどの需要が爆発したことも半導体不足に拍車をかけています。

自宅にいる時間が長くなったこともあってゲーミングPCの需要がずっと大きかった影響もあるでしょう。そこに中国の旧正月やマイニング需要の急増などの要因が重なって深刻な供給不足になっているのです。半導体の生産に対しての投資を増やしていますが、供給が安定するまでしばらく時間が掛かりそうです。

また、グラフィックボードは高性能になればなるほどダイサイズが大きくなり、より多くのシリコンウェハー(素材)が必要になります。製造できるグラフィックボードの数を増やしにくい状況だったと言えるかもしれません。Ampere世代のグラフィックボードでは前世代のRTX 20シリーズより大幅に性能が引き上げられています。ダイサイズも大きくなっているので当然ですね。

マイニング需要の急増

bitcoin出典:(bitFlyer, 2021)

マイニング需要の急増によってグラフィックボードの需要が高くなり供給不足になってしまいました。ビットコインの価格推移を見るとわかるのですが、2020年の年末頃から急激に価格が上昇しました。当然価格が上がればマイニングでの利益を出しやすくなりますので、高性能なグラフィックボードの需要が高まります。

中国の旧正月による工場の稼働停止

kyusyougatsu出典:(HUFFPOST, 2021)

供給が不安定な状況に中国の旧正月が重なってしまいました。グラフィックボードの製造過程において中国は重要な役割を果たしています。その中国が旧正月で休暇になってしまうと工場の稼働が止まってしまいます。通常旧正月は前後7日間の大型連休となります。日本人の正月と同じイメージですね。

グラフィックボードの供給不足に対するNVIDIAの対策

当然NVIDIAもグラフィックボードの供給不足に対して様々な対策を実施しています。現時点ではそれほど効果があるようには思えません。それでもRTX 3070やRTX 3080でもマイニング性能を意図的に落とすということなので今後もう少し改善してくるかもしれません。

GTX 1050 Ti/ RTX 2060の再発売

NVIDIAは、旧モデルであるGTX 1050 Ti及びRTX 2060を復活(PCWorld, 2021)させています。これは異例の措置で過去を振り返っても例を見ないです。それほどグラフィックボードの供給不足が深刻でNVIDIA側も事の重大性を理解しているということです。

NVIDIAがGPUメモリ容量が小さいグラフィックボードを選んだのはマイニング用途での購入をさせないためだと考えられます。2021年5月時点でRTX 2060の在庫がやや増えているように思います。RTX 2060の価格は高騰前の2倍近い70,000円前後となっています。後継モデルのRTX 3060が100,000円以上となっているので選択肢として悪くないと思います。ミドルクラスをカバーできるのは嬉しいですね。

RTX 3060の発売

2021年2月25日Ampere世代の60番台の本命であるRTX 3060のリリースを予定(PCGAMER, 2021)しています。このリリースによって多少グラフィックボードの需要をカバーできるのではないかと思います。いつの時代でも60番台のグラフィックボードはゲーマーに人気があります。このRTX 3060を待ちわびている方も多いでしょう。

性能的にはやや期待はずれ感はありますが、ミドルクラスのグラフィックボードとして十分です。RTX 2060 SUPERよりも性能が高くレイトレーシング性能についても引き上げられています。今は登場したばかりということもあって価格は高めです。価格が落ち着くことがあればRTX 30シリーズで最も売れる可能性があります。今後在庫切れになってしまう可能性も否定できませんが…

RTX 3060のマイニング性能を落とす

もちろんRTX 3060も仮想通貨のマイニングを考えている方が狙うことが想定されます。もしそのような方が手にしてしまうと他のRTX 30シリーズと同様にすぐに在庫切れになる可能性が高いでしょう。その対策としてNVIDIAはRTX 3060のマイニング性能を意図的に落とす(PCMag, 2021)ということです。

結果的にゲーマーの手に渡りやすくなるということです。RTX 30シリーズはゲーマーをターゲットにしたグラフィックボードなので当然の対策だと思います。他のRTX 30シリーズに適用されないのがもどかしいところです。

2021年5月にNVIDIAがRTX 3080・RTX 3070・RTX 3060 Tiにもマイニング制限を加えるということを発表(NVIDIA, 2021)しました。ハッシュレートを意図的に半減させるようです。

グラフィックボードの高騰はいつまで続くのか予想

gamingpcgpu
正直現時点でいつまでグラフィックボードの高騰が続くかはわかりません。不要の外出を控えるということでゲームをする時間は増えるでしょう。結果的にミドルクラス以上のグラフィックボードを必要とされる方は多いと思いますし、仮想通貨バブルによってまた需要が急増する可能性もあります。RTX 2060やRTX 2070 SUPERなどを再販することで和らぐとよいのですが…

当面の需要をRTX 3060でカバーできれば2021年3月の終わりか4月には落ち着くのではないかというのが楽観的な見方でした。最悪のケースでは夏頃まで続いてしまうかもしれません。新型コロナの状況にもよるところです。今すぐ購入する必要がない方は半年程度様子を見てもよいと思います。

2021年5月時点ではグラフィックボード以外の価格高騰も顕著な状況です。メモリなどが該当します。それだけ半導体不足が深刻だということです。そうなると当然グラフィックボードの供給も安定せず価格が高値を更新するでしょう。ゲーミングPC価格もなかなか下がらず苦しい状況となっています。先行きは見えずもしかしたら年内いっぱい苦しい状況が続くかもしれません。

グラボ価格高騰の影響を受けていないモデル一覧

現在ゲーミングPC全体の価格が上昇傾向にあります。残念ながらその後ほぼすべてのモデルについて影響を受けてしまっています。なかなか厳しい状況が続いていますね。その中でも特にコストパフォーマンスに優れたモデルをピックアップしています。

GALLERIA XA7R-R26(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R70S (2)価格:149,980円(税込)
CPU:Ryzen 7 3700X
GPU:GeForce RTX 2060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:650W 80PLUS BRONZE

公式サイト

旧モデルながら非常に魅力的なモデルとなっています。ミドルクラスのRTX 2060を搭載していて税込15万円以下です。CPUにはRyzen 7 3700Xを搭載しています。8コア16スレッドとマルチスレッド性能が高くゲームプレイからゲーム配信まで幅広く対応できます。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応と構成も充実しています。

GALLERIA XA7C-R70S(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R70S (2)価格:159,980円(税込)
CPU:Core i7-10700
GPU:GeForce RTX 2070 SUPER
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:650W 80PLUS BRONZE

公式サイト

GALLERIA XA7C-R70Sは2020年最も売れたモデルといっても過言ではありません。まさか旧モデルが再度輝くときが来るとは思ってもいませんでした。RTX 3060よりも高い性能を持ち税込159,980円なら十分コストパフォーマンスは高いです。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も十分ですね。

G-Tune TD-G(G-Tune)

nextgear-micro価格:186,780円(税込)
CPU:Core i7-10700
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:2TB
電源:700W 80PLUS GOLD

公式サイト詳細

当サイトとG-Tuneのコラボレーションモデルです。RTX 3070搭載モデルの最安値を目指しています。RTX 3070の単体価格が14万円以上であることを考えるといかに安く抑えられているかということがわかります。この価格がいつまで続くかは不明です。ゲーミング性能が高く4K解像度にも対応できるポテンシャルを持っています。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応、HDD 2TBと構成も十分だと思います。電源ユニットも700W GOLDで安心して使用できます。

参考外部サイト一覧(出典)